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リスニングルームによせられたコメント
リスニングルームによせられたコメントをまとめたコーナーです。多くの方の熱いコメントを期待しています。(2008年3月10日記)
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次のページ- 2015-04-14:Dr335
- 熱い(暑苦しい?)演奏がもう一つあります.ケーゲルの演奏です.それにしても日本のオーケストラ,もう少しこの時代の音楽をやって欲しいものです.日本の指揮者たちはどうしてこの時代の音楽をやらないのでしょうか.録音も殆ど無く,私の知る範囲では,湯浅卓夫さんがNAXOSに録音したくらいです.若杉さんが健在だったころは,結構取り上げていたと思いますが,今の若手指揮者は,この時代(個人的には後期ロマン派の残照と思います)の音楽を素通りしている気がします.取り上げられるのは「浄夜」ばかりで,もう飽き飽きしました.私にとっては,「アイネ・クライネ...」と大差有りません.
- 2015-04-07:prescidiot
- 文化会館の小ホール、超デッドな音響だけど、それが悪いとは思えません。
音楽のディテールがよく聴けます。
いいピアノ置いてるし、ホールにあった音楽を作るのはミージシャンの仕事かと。
とはいえ、フィッシャーのステージを見たわけではないので、あの素晴らしい建築のファンとしてのひと言ですが。
いつも、楽しいファイルアップありがとうございます!
- 2015-04-07:HIRO
- 私の拙文を取り上げて頂いて恐縮です。
私がそこで言いたかったのは、「作品」か「演奏」か、などという大それたことではなく、ワルターの「新世界から」の欄にも投稿させていただきましたが、クラシック音楽、特に器楽曲では、楽譜を音にすることができれば、その曲の内容には無知でも、一応格好がついてしまうので、やれ巨匠だマエストロだと祭りあげられている人達の演奏の中にも「おバカな演奏」があるということです。
ユングさんに習ってポピュラー音楽で例えるなら、洋楽を歌詞の意味も分からずに「カタカナ英語」で歌っているようなもので、いくら音符を追っていても、その「コイ」というのは、男女の「恋」の話をしているのであって、池の「鯉」の話ではないですよ、ということです。
最近も、また驚きの光景に出くわしました。
NHKBSでロストロポーヴィッチがサイトウキネンフェスティバルでシュトラウスの「ドン・キホーテ」を演奏するドキュメントを放送していましたが、そこでロストロポーヴィッチが曲の内容を小沢やオーケストラに説明しながらリハーサルを進めていくのですが、その説明を聞いていた、小沢がドルシネアのテーマを吹いていたオーボエに向かって「宮本さん、アンタ女なんだよ、やっぱり…」という仰天発言をしたのです。
私は思わず「オイオイ、そんなことも知らないで、人前で指揮してたのか!!」と叫んでしまいました。
言われた宮本も「へーそうですか」ってな感じなのですが、オーケストラメンバーは言われたことを音にするのが仕事ですから、たとえ無知であったとしても責められませんが、指揮者が曲の内容を把握していないのは問題でしょう。
「ドン・キホーテ」は交響詩で、物語を忠実に音で表現していて、内容も具体的で簡単なものです。
この番組をご覧になった方はお分かりでしょうが、小沢は、音符については勉強していたようですが、その音符が表している内容についてはよく知らなかったようです。
こういうタイプは結構いて、彼らにとってスコアを勉強するというのは、音符を覚えることで、その音符が表している内容までは知る由もないのでしょう。
さて、「作品」か「演奏」かで、面白いのが、このメンゲルベルクのマーラー第4番です。
当時、マーラーが自分の交響曲の演奏について、「メンゲルベルクが私が思っていた通りの演奏をしてくれた」と言ったそうですが、それが何番についてのものなのか、私は知らないのですが、しかし、実際のメンゲルベルクの録音を聴いてみると、ビックリします。
マーラーの交響曲の楽譜には多くの「版」があるのは周知のことですが、その改訂はブルックナーとは違って、曲の構成をいじるということは、ほとんどありませんでした。
おそらく、マーラーは自分の頭の中に、その交響曲が理想の姿で鳴っていて、それを現実のオーケストラで再現しようと、楽器を増やしたり、減らしたり、演奏の補助としての表情記号を書いたり消したりと「改訂」を繰り返していたのです。
そして、自分の交響曲を演奏する度に楽譜をいじるので、演奏の数だけ、改訂譜があると言っても過言ではありません。ですから最後の演奏の形(スコア)が、マーラーが到達したその曲の最終形ということになります。(色々細かい問題はあるそうですが…)
そして、その理想を実現してくれたのが、このメンゲルベルクだというのです。
しかし、その演奏は、最新の校訂譜を使用している、今日のどの指揮者のものとも違い、自由奔放に聞こえます。
このマーラーの第4番のスコアは、音楽之友社から「決定版」と称して販売されていて、いかにも最終形の様な印象を与えますが、その後も国際マーラー協会から校訂版が出ています。
その新校訂で面白いのが、冒頭のフルートに「ohne rit.」の指示が付いたことです。
クラリネットには「poco rit.」、第一ヴァイオリンには「etwas zuruckhaltend(un poco rit.)」、鈴には「指定なし」、となっています。
つまり、第一ヴァイオリンが入ってくるまで、はっきりとリタルダンドをするのはクラリネットだけで、少なくとも鈴とフルートは「リタルダンドすること無く」進まなければならないのです。
この曲の冒頭については、金子建志氏の著書に詳しいので、そちらを参照していただきたいのですが、その中で氏は、「最近の若い指揮者の演奏の中に、フルートと鈴がリタルダンをしないものがある…」というようなことを書かれていたと思いますが、その根拠が楽譜になって出版された訳です。
この校訂譜が、マーラーの最後の見解だとすると、メンゲルベルクのあの見事なリタルダンドは何だったのか…という疑問が浮かびます。
マーラーの楽譜が正しいのか、メンゲルベルクの演奏が正しいのか?
結論は両方正しいのです。これは決して「おバカな演奏」ではないのです。
メンゲルベルクが演奏した楽譜はコンセルトヘボウに残っていて、そこに、マーラーがどう演奏したかのメモ書きもあるそうですが、その時、マーラーはすべてにリタルダンドをかけたようです。そして、そう指示されている楽譜も出版されています。(kalmus版)
これは、先程のポピュラー音楽で例えるなら、「恋」の表現の違いであって、どちらかが池の「鯉」の話というわけではありません。
クラシック音楽は、ユングさんもおっしゃっるように、演奏者、聴衆ともにかなりの「知識」と「辛抱」が求められます。だからこそ、あの「高み」にまで、表現が至ったのではないでしょうか。
だからと言って、皆がクラシック音楽を聞く必要もないし、嫌なら、気軽な音楽でも構わないのですが、それに満足できないなら、辛抱して、勉強して、クラシック音楽の奥深さを探っていくしかありません。
その楽しさは、また格別です。
- 2015-04-07:AZUSA
- 没後、彼女の意に沿わないリリースでもってようやく完成されたアスタリスクつきの「全集」ではありますが、もし自分がベートーヴェンのピアノソナタ全集を1つだけ選ぶとすれば、人に勧めるとすれば、このアニー・フィッシャーの全集を選びます。
2年ほど前に偶然、op.111を聞いてから自分のなかで最も大切な曲が一つ増えました。
その足で全集を買ってからベートーヴェンのピアノソナタの数々がより魅力的に映るようになりました。
ユング君の解説にもあるように、演奏者自身が試行錯誤を繰り返しながらの録音リリースだったようですが、その結果は迷いのない自然な、そして力強い見事な演奏となったと思います。
我々はベートーヴェンに「厳めしい」「苛烈」「不屈」「男っぽい」といったイメージを先行して抱きがちですが、彼は本来、「ロマンチスト」であり、多くの女性に好かれた「明るい魅力的な」人物でもあったはずです(若いころを描いた絵は意外とイケメン)。
私はフィッシャーのベートーヴェンからは、そういう“等身大”のベートーヴェンが見えてきます。
- 2015-04-03:セル好き
- 正にクリスタルな演奏で、特に音楽一般にいう「ストリングス」の美点や切れが存分に録音されています。
しかしながら、いたたまれなくなるのはなぜでしょう。
ヌブーの演奏で聴き直したい衝動に駆られています。
- 2015-03-31:nakamoto
- このところの、ユング君さんの投稿、とても、楽しく愉しく読ませて頂いております。自分で言うのもなんですが、音楽を理解する者同士、とても共感し、そして、ユング君さんの文章は、至る所に、私の未経験、未知識なものが存在していて、教えられることが多くて、まるで自分が経験したかのように、私の中に入り込んできています。私は、以前にもコメントしましたが、この録音で、ベートーヴェンのソナタを聴き始めた、刷り込みの音楽です。確かに、テクニックの老化は、否めませんが、私にとっては、とても大切な、感動的な物です。 クラシック音楽とは、基本的に芸術性の高い音楽全般を指します。だから、クラシック音楽は、「 能 」化しやすく、大衆から乖離しやすい物です。この100年というもの、芸術音楽が商業的にも何とか成り立ってきたことが、私は、奇跡であると思います。それは、フルトヴェングラーやカラヤンといった、スーパースター達が、しのぎを削っていたからに他ならないと思います。このサイトも、日本国内に限定されてはいますが、こういったスーパースター達が達成した、芸術音楽の大衆化に、多大な貢献をしていると、私は思います。クラシック音楽の素晴らしさは、永遠に消えません。人類が存在し続けている以上。
- 2015-03-27:Joshua
- 線は細めだけど、いいですね。
わかきムターを伴奏した時も、soloはこんな感じでしたが、オケがもっと優しくて、協奏というより共創曲でした。
すくなくとも私には。その点、ここでのカラヤンは容赦なく、フェラスも全霊で戦っています。
フェラスのような音楽家にはもっと長生きして、レコード芸術なんかより、舞台で円熟した音を聞かせ続けてほしかった。
- 2015-03-27:石川英智
- ワルキゥーレの騎行ストコフスーキ指揮のこの演奏は古今あるこの演奏の中でトップの位置にある演奏と思います50数年SP・LP・CDと色々な指揮者の演奏を聞いた中で私の意見ですが。また評論家諸氏がこの演奏の評価が低いことも首をかしげる思いです。
- 2015-03-23:セル好き
- ゴージャスだが...(丸山翁は誰かの指揮もこう表現していましたっけ)Symphony Orchestraで演奏している必然性を感じない。
学求的オンピリオド楽器のアンサンブルとは対局にあるかも。
昔のアンサンブルステレオのDEMO盤的な、鳴らしやすいHiFiサウンド。
グールドとの「皇帝」は、こんな風じゃないのにね。
- 2015-03-22:nakamoto
- 私は、作品にある程度手を加えることは、正しいと考えています。勿論、腕を持っていないと、どうしようもない物になりますが・・・。手を加えることも、優れたアレンジャーにかかれば、作品も本望なのではないでしょうか??? 私は、セルや、ストコフスキーにテコ入れが好きですし、特に、ストコフスキーのバッハは、とても聞きやすく出来ていて、オルガン曲などは、素晴らしい物を聴いたことがない所為でしょうけれど、苦手なので、ストコフスキーの管弦楽で聴くバッハのオルガン曲は、とても楽しく、何故もっと沢山編曲してくれなかったのかと、残念な気持ちです。基本原典主義は、大切なことなのですが、アレンジも、優れていれば、芸術だと私は思っています。ルルの補筆完成版やブルックナー第9番のフィナーレ、バルトークのヴィオラ協奏曲などは、私には、かけがいのない物です。テコ入れも、程度問題で、是非が決まるものです。日本人が苦手な、歌曲やオルガン曲など、編曲してくれると、折角、優れた作品が存在しているのに、聴かなくて勿体ないという事が、解消されると思います。実は、クラシック音楽というものこそ、何でもありの世界であると、私は、常々考えております。
- 2015-03-22:Udan
- 今放送が終了した「四月は君の嘘」というフジテレビのアニメの最終回に、主人公の演奏でバラード第1番が登場しました。
私は普段オーケストラ曲ばっかりでショパンと言えばエチュードやポロネーズやその他いくつか程度しか聴いておらず、この曲はなんとなく聴かず嫌いしていました。
しかしこのアニメでの登場により全曲通して初めて聴くことで、なんと壮大でかつ物憂げで心に残るんだろうと…。
名曲と言われるのも納得です。
放送終了後にいつも利用させていただいているこのサイトに来て、ルービンシュタインの演奏で聴き直しました。
最近「二十世紀の10大ピアニスト」という本を読んだ影響もありますが…。
アニメでの演奏は儚さと悲哀を前面に押し出していましたが、やはりルービンシュタインは期待に違わず強靭で力強い演奏を聴かせてくれて安心しますね。どちらの演奏もまた良いです。
一昔前であればクラシック住民に「のだめカンタービレ」の話をすると大変怒られたものですが(笑)、管理人様が話題に挙げられていたので、別の作品に登場したものについて感想を書かさせていただきました。
「四月は君の嘘」では、私を含めて普段からクラシックを聴いている人間にとっては曲を改変したりして多少苦笑いすることもありましたが、小ネタも満載で面白く見ていました。
色々な媒体を通して新たな発見をするのもありだと私は思っています(私が普段からアニメを見ているからなのかもしれませんが…)。
- 2015-03-22:セル好き
- 出だしの高音弦の響きから、凍てつく北ドイツの寒さを感じました。
そういった表現性を感じるところは、他のブラームスよりはまっているのかも。
吉田秀和氏は、セル/クリーブランド管の演奏を白磁にたとえましたが、表面的には、こちらの方がそういう感じでしょうか。
ハイファイブームの頃ですから、少し盛った感じのドンシャリ仕上げ(デジタル録音初期もありました)になっていますね。
低音がしっかり鳴るので、小型のシステムでもうまく鳴ったでしょう。
- 2015-03-21:吉村恭二
- 81年盤を持っていましたが、55年盤を初めて聴いて躍動感のある瑞々しい音楽に感動しました。レコード買ってコンポでじっくり聴いてみたいと思います。
- 2015-03-21:金李朴
- 2番が素晴らしかったので期待しました。しかし、裏切られました。これはまったく個人的な嗜好ですが、1番を流麗に演奏してはいけません。もっと力んで、野生的にに突き進んで頂きたい。同じカラヤンのブラ1でも、1959年のウィーンフィルとの録音には力があり、気に入っています。その第4楽章では、カラヤンの唸り声さえ聞こえてきます。一方、今回UPしてくださったベルリンフィルとの録音は、お上品過ぎて非力に感じられます。
- 2015-03-21:れい
- 録音状態が良いとはいえないところで・・・この曲の悲劇性を節度を持って
破綻しないところにまとめた演奏は素敵ですね。
2楽章は少し硬い感じもしますが、好みの問題かもしれません。
- 2015-03-18:ヨシ様
- カラヤンのブラームス。それ程悪い演奏とは思いませんが、とにかく美しい。ブラームスの深刻さ、重厚さよりもロマン性を重視した演奏と言えるかも知れません。それでも、ベルリンフィルのうまさは相変わらずですね。
- 2015-03-18:吉村恭二
- 素晴らしい。この音源LPには入っていなかったので、とても有難いです(涙)素晴らしいサイトですね。これこそ文化遺産ですね。リパッティは私の愛おしいピアニストです。今後も利用させて戴きます。
- 2015-03-18:金李朴
- 私は音楽の理論のようなものは全く解さず、「カラヤンレガート」なる揶揄の言葉に惑わされることもありません。そんな素朴な耳で聴いてみると、このカラヤンの演奏は大変に素晴らしく響きました。ブラームスの第2交響曲というと、他の3曲に比べて、何となく輪郭がぼんやりしており、ブルックナーほどではないけれど、やや捉えどころが無い印象を持っています。しかし、この演奏には、「こう聴かせてやりたい」というカラヤンの意志が感じられます。結果として、とても見通しの良い音楽になっています。旋律の鳴らし方はさすがに美しく、ユングさんが書かれているように、「うっとり」してしまいます。ここぞというところでは、颯爽とした推進力が十分に発揮され、指揮者の気迫がありありと伝わってきます。
今まで聴いた第2番の中では、最高かも知れません。私は好きですね。
- 2015-03-17:セル好き
- 「均等にみっちりと音がつまった」音符の長さ分音を延ばすと結果的に、後に続く音がつんのめって鳴っているように聞こえる。
軽い動悸と息苦しさを感じてしまう。
楽器の音質は、軽音楽グランドオケの高純度を目指しているような感じさえする。
民謡や土着的なものも愛したドヴォルザークには似つかわしくないかも。
- 2015-03-17:ヨシ様
- カラヤンはこの悲愴交響曲を何度も録音していますね。もっともこの曲に限らず何度も同じ曲を録音していますが。レコード会社もEMI、デッカ、グラモフォンと複数契約していたのは凄いことですね。チャイコフスキーの悲愴交響曲としては、やはり最晩年のウィーンフィルの録音が素晴らしいと思います。
- 2015-03-16:nakamoto
- ユング君さんの、推察、私は、殆ど当たっているように思われます。なんであれ、頂点という位置に立っていると、常人では創造のつかないプレシャーや、孤独感、アンチによる攻撃など、大きなものを背負う事になると思います。また、カラヤンのように、初心者にも分かりやすい美しいサウンドで勝負していると、それをどのように深めてゆくか、という壁の連続だったのではないでしょうか??? そこで、セルの芸術にあこがれを持つというのは、当然の流れだったのと思います。そんなところで、カラヤンに対する、ユング君さんの推論を、もっと聞きたいと思います。これからもカラヤンを沢山アップしていただいて、詳細な解説を聞きたいと思っています。私にとっても、カラヤンのような最高の指揮者は、やはり、必要なのです。セルという最高の指揮者も、同様です。
- 2015-03-16:ヨシ様
- カラヤンは、ただ美しいだけで中身が乏しい演奏だと言われますが、確かにそうかも知れません。それでもベルリンフィルの実力、合奏力は凄いですね。それを聴くだけでも価値はあると思います。聴いていると、LP盤のドイツグラモフォンの黄色のロゴラベルを思い出します。懐かしいですね。
- 2015-03-14:masuda
- あー、いつかこんな風にドビュッシーを弾いてみたいなぁ
って・・おばちゃんの趣味なのでいつのことやら。
聴いて楽しくなるピアノですね。いつまでも聴いていたいです。
早速Amazonしてしまいました。
ギーゼキングさんも大好きで、あの音でも聴きたくなりました。
ご紹介ありがとうございます。
- 2015-03-12:SONYSONY
- 幼き頃、習っていたバイオリンの先生に、この演奏のLPレコードをいただきました。少し硬めで、はっきりとした演奏はバッハにはぴったりかと思います。というわけで、この曲は私の一番のお気に入りです。懐かしく聴かせていただき、ありがとうございました。
- 2015-03-10:HIRO
- クナッパーツブッシュのブルックナーというと、すぐに「クナは良いが、楽譜(改訂版)がダメだ…」などと言い出す人が、まだいますが、果たしてダメな楽譜で名演奏をするなんて、そんなことができるのでしょうか。
反対にブルックナーで最もオリジナルに近い原典である「第1稿」での名演、名盤はあるのでしょうか。
企画狙いの指揮者は問題外ですが、ブルックナーで幾つもの名演を聴かせてくれたブロムシュテットが、どういう訳か、第3番で録音でもライブでも「第1稿」を使って熱演しています。
しかし、残念ながら、感動を呼ぶというころまではいきません(少なくとも私には…)。
なぜか?…ブルックナーの「第1稿」がつまらないからです。
ブルックナーは遅咲きの大家で、作品を世に問うことを始められたのは、すでに中年期に入ってからでした。作風からしても、決して器用な作曲家とは言えなかったでしょう。作品も、老人の繰り言よろしく、何度も何度も同じことを繰り返します。
優れた作曲家なら当たり前にするであろう推敲が上手くできません。
それは本人が一番分かっていたことで、見兼ねた弟子たちが意見を言ったり、実際に作業をしたりと、枝葉を落として磨き上げ、「作品」に仕上げました。
各版はその過程を示しており、普通は知る由もない、作曲家の創作の現場を覗き見られるようで、ブルックナーファンには、たまらない魅力です。
同じ曲を数種類の味付けで味わえるなんて、なんて幸せなのでしょう。
どの版を使うかは、その指揮者のブルックナー観をあらわしています。
フルトヴェングラーのハース批判やギュンター・ヴァントのノヴァーク嫌いは有名ですが、クナッパーツブッシュが改訂版を使い続けたのにも当然理由があって、それは彼が残した録音で明らかでしょう。
「改訂版」の見直しはすでに始まっていて、国際ブルックナー協会が第4番の「改訂版」を「Korstvedt版」として、正式に出版し直したのは記憶に新しいことです。
第3番について言えば、セルはいつも「改訂版」を使っていましたし、朝比奈も晩年、第3番を再録音したのは「改訂版」でした。
今の時代、ブルックナーの楽譜はどれも、簡単に手に入ります。
自分で調べてみると、さまざまな発見があります。
「改訂版」を知らずに、ブルックナーは語れません。
レコード会社の表記はいい加減ですし、指揮者が勝手に楽譜に変更を加えているものも数知れません。
古い時代の分解能の低い、不明瞭な録音は尚更、ただ聞いているだけでは、分からないことがたくさんあります。
- 2015-03-09:ヨシ様
- これも1日間で録音していますね。おそらくほとんどリハーサル無しに一発録りに近い形で、編集もほとんど無しに録音したのかも知れません。この点が同じアメリカのオケでも、クリーブランド管弦楽団とは大きな違いでしょう。特にセルの時代は、それこそリハーサル無し、編集無しでも完璧に演奏していたと思います。
- 2015-03-08:ヨシ様
- 確かに微妙な演奏ですね。終楽章など特にアンサンブルが荒いです。しかしニューヨークフィル時代は多忙だったみたいで、1日間だけで録音したり1日に何曲も録音していたようですね。なので気分や体調が優れなくても、スケジュール的に熟さなければいけない事情もあったのでしょう。
- 2015-03-04:セル好き
- これを聴くと、'71年のカラヤン/ベルリンフィル(EMI)を思い出してしまいました。方向性は、音響スペクタキュラーな感じがします。(全盛期の)カラヤンの方がこれでもかと、より周到に造り込まれていますが、仕上がりはウィーンフィルのお陰かマゼール盤も遜色なし。
別の方向性として「美しいメロディーの花束」(NHKfmで誰かが云っていた)なのはセル/クリーブランドの方で、こちらの方がチャイコフスキーらしいのかも。
- 2015-03-02:Can Beetho
- 天才指揮者などという形容詞が付いていると、つい敬遠しがちな私。
それでもマゼール指揮のいくつかのCD、あるいは来日した時のテレビ放送は聴いたことがあります。でもそれほど感動したことはありませんでした。
今回UPしていただいた第6番を聴いてみると、なかなかいいです。ウィーンフィルもこんなにスリリングな演奏をしていたのかと見直しました。
それ以上にユング君さんの解説が面白かったです。常々私には小沢のどこがいいのかわかりませんでしたが、下り坂をころがりおちている所しか見ていないためなのかもしれません。
もう何年前になるのか、久々にNHK交響楽団を指揮したベートーヴェンの交響曲第5番。N響では最も多く演奏している曲目だと思いますが、あれほどひどい演奏はめったにないはず。
- 2015-03-01:ヨシ様
- ウィーンフィル音の響きが素晴らしいですね。それを的確に捉えたデッカの録音も素晴らしいです。マゼールはこの後クリーヴランド管とも同曲を録音していますが、どちらが良いのかは好みの問題だと思います。でも私は、やはりセルの録音の方が好きですね。
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アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 フィルハーモニア管弦楽団 1952年9月29日&10月1日録音(Arturo Toscanini:The Philharmonia Orchestra Recorded on September 29&October 1, 1952)
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ショパン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調, Op.11(Chopin:Piano Concerto No.1, Op.11)
(P)エドワード・キレニ:ディミトリ・ミトロプーロス指揮 ミネアポリス交響楽団 1941年12月6日録音((P)Edword Kilenyi:(Con)Dimitris Mitropoulos Minneapolis Symphony Orchestra Recorded on December 6, 1941)
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ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77(Brahms:Violin Concerto in D major. Op.77)
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(P)ギオマール・ノヴァエス:1953年発行(Guiomar Novaes:Published in 1953)
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ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調, Op.53(Dvorak:Violin Concerto in A minor, Op.53)
(Vn)アイザック・スターン:ディミトリ・ミトロプーロス指揮 ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団 1951年3月4日録音(Isaac Stern:(Con)Dimitris Mitropoulos The New York Philharmonic Orchestra Recorded on March 4, 1951)
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ワーグナー:「神々の黄昏」夜明けとジークフリートの旅立ち&ジークフリートの葬送(Wagner:Dawn And Siegfried's Rhine Journey&Siegfried's Funeral Music From "Die Gotterdammerung")
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