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リスニングルームによせられたコメント
リスニングルームによせられたコメントをまとめたコーナーです。多くの方の熱いコメントを期待しています。(2008年3月10日記)
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- これは、ほんとに楽しい。プレイヤーが楽器を鳴らしきっている演奏。スタリアーノとシャピロの二人が、コンツェルトのように鳴らしています。ライブは知りませんが、スタティックな演奏が録音の主流ですから、この演奏はありがたいですね!
- 2021-02-14:yk
- 私がこの曲のLPを初めて買って聴いたのがこの演奏でした・・・ので、以下私の”刷り込み”も含む私見ですが・・・。この曲はモーツアルトへのオマージュとして書かれた、と言われます。と同時に、強いロシアの情緒も感じられる曲でもあります。また、ミュンシュは私の知限り協奏曲などを除くとほとんどモーツアルトを正規録音していないのではないかと思います。
この”古典派のモーツアルト”-”ロマン派・民俗楽派のチャイコフスキー”-”モーツアルトをめったに指揮しない(フランス系)ミュンシュ”・・・と言う微妙な組み合わせの記録として、この録音の存在はとてもユニークだったと思います。
実際には、数は少ないながらライブ録音などで聴くモーツアルトの交響曲でのミュンシュは速いテンポのスッキリした造形を貫いていて、このセレナーデの演奏との共通点も多く、ミュンシュはこの曲を”ロシア楽派のチャイコフスキーがオーストリア古典派のモーツアルトへの敬意の印として書いた曲”と認めて優秀な手兵であったボストン響の弦楽セクションを使って彼なりのモーツアルトとチャイコフスキーへの敬意を込めて演奏したのではないかと思えます。
その結果が万全のものかどうかは聴く者の経験や感性によって違うのだとは思いますが、少なくとも私にとってはゲップの出そうなカラヤンの演奏などよりも(今も)遥かに懐かしくも好ましい演奏でした。
- 2021-02-13:toshi
- 良く言われることですが、ミュンシュの音楽的な根本はオケマンだったと思います。
音楽のことを良く知っているオケマンに音楽のことを細々説教するのを凄く嫌がっていた気がします。
ですから無理にオケを強引にコントロールしようとしないので音楽にムラがあると思われたのでしょうね。
でも演奏は生ものです。工業製品のように品質管理されたどこかの演奏家の演奏より数倍魅力的だと思います。
- 2021-02-13:コタロー
- クラシック音楽の場合、音源の状態によって音楽の印象がまったく変わってしまうことがあるのでこわいですね。私が所持しているセルの「ジュピター」は80年代のCDですが、全体に音質が固く、不自然なほどに金管楽器が前面に出て聴きづらい代物でした。
ところが、ここにアップされている音源は、音のバランスが良く、まったく別物のようです。これなら掛け値なしの名演ですね。
セルを機械的な指揮者などと誤解している人は、たまたま良くない音源で聴いていたのかもしれませんね。
- 2021-02-12:コタロー
- 「眠れぬ森の美女」とは傑作ですね(笑)。これは永久保存版でしたね。
冗談はさておき、「眠れる森の美女」は、すでにアンセルメの全曲版がアップされています。こちらの方は2時間以上を要しますが、意外と聴かせ上手な演奏で、全曲を一気に聴き通してしまいました。アンセルメの演奏は、あくまでも「踊り」の音楽に徹しています。
それに比べると、このオーマンディの演奏は、ゴージャスさを基調にしたコンサート向けの音楽になっています。ただ、贅沢を言えば、第3幕の「終幕のマズルカ」が含まれていればもっと良かったですね。「パ・ド・ドゥ」からいきなり「アポテオーズ」に飛んでしまうのは、音楽的に唐突な印象を受けます。
このような「抜粋版」は、バレエ音楽のアウトラインをつかむのに便利だと思うのですが、いささか軽んじられているのは残念です。
それにしても、昨今の指揮者は生真面目な人間ばかりで、オーマンディのような、いい意味でのエンターティナーが絶滅してしまったのは淋しい限りですね。
- 2021-02-12:谷村
- 私のクラ初心者の頃の愛聴盤は、モントゥー指揮の当曲のハイライト版でした
最後まで聞き進んで、フィナーレが鳴り響いた時の興奮を期待して聞いていた様な感じでした。いわれる通り、組曲版には、このフィナーレが入ってなくて、"えー?"てなもんでした。
モントゥーを近年聞いていません、フリーになっているハズですからお願いしますね。
ついでながら、このフィナーレは、スターウォーズ(最初の)のそれと双璧と思ってます。
- 2021-02-10:terra
- ハイドシェックのヒンデミットなんて初めて知りました!
これは貴重な。ありがたいです。
- 2021-02-10:コタロー
- 最近、カイルベルトのCDボックス(14枚組)を購入して、彼の遺したモーツァルトからドヴォルザークにわたる交響曲を中心に聴いてみました。その中で最も素晴らしかったのが、このブルックナーの交響曲第9番の演奏でした。ここでは手兵のバンベルク響ではなく、ハンブルク・フィルが起用されています。しかし、そのいぶし銀のような音色は他のオーケストラには真似のできないものでしょう。カイルベルトは金管楽器を壮大に鳴らすような場面でも、決してうるささを感じさせず、自然な風合いを醸し出しています。
確かにシューリヒトのような個性的な演奏とは言えないかもしれません。しかし、素朴な気持ちでブルックナーの音楽の醍醐味をじっくりと味わうことができる得難い演奏だと思いました。
- 2021-02-08:joshua
- この曲は、リリー・クラウス、ルドフル・ゼルキンですでにアップして頂き、私個人の曲への愛着を書かせて頂いております。特に、後者のピアノは元より伴奏のアレクサンダーシュナイダー指揮のオーケストラにいたく感動し、完成品のセル・クリよりずっといいじゃないか、と思ったものです。ちなみに、カサドシュ/フライシャー・セルのコンビはこの曲を録ってません。完成品でないにしても、ゼルキンの演奏は伴奏と渾然となって、始めてこの曲に接するときのような初々しい感動がわたしには感じられます。完成品だとこんな曲はツンと横を向いて今ひとつになってしまうんじゃないでしょうか。珍しくピアノの鍵盤に向かったカークパトリック、ピアノを弾くこと自体の喜びじゃないでしょうか。その意味で伴奏を担当するジョーンズにもソロを大切にする精緻さがあり、Aシュナイダーがブダペストカルテットの2ndヴァイオリンを担当してる時のjosephロイスマンへの献身にも似たものを感じます。
- 2021-02-07:コタロー
- 待望のプロコフィエフ「ロメオとジュリエット」の登場です。個人的には、プロコフィエフの曲はあまり得意ではありませんが、この曲は傑作だと思います。
ミュンシュのプロコフィエフは初めて聴きますが、全体に活気が漲っていて、とても良い演奏です。録音もRCAのものだけに、この時期としては優秀です。
ただ、このバレエ音楽のハイライトのひとつである、二人の深い愛を描いた「バルコニーの情景」が割愛されているのが玉にキズですね。
でも楽しく聴かせてもらいました。アップありがとうございました。
- 2021-02-06:draco
- 数あるブラームス交響曲第一番の演奏中、私のベストは'58年録音のLP。'51モノラルと比較されるが、抑制された中に秘めた情熱が表現され、最終楽章後半コーダへ向かってのホルンの響はこれに勝るものはない。後年西ドイツのデジタルリマスター版CDも所有しているが、臨場感はLPに遠く及ばない。
※なぜか星にチェックが入らない。当然10。星が'51録音のものなら8。
- 2021-02-04:koinu
- ものすごく素晴らしい演奏です。メンデルスゾーンの素晴らしさを描ききった演奏です!!セルとクリーブランドの献身に感謝です!!
- 2021-02-02:コタロー
- トスカニーニのこの演奏を一聴して驚いたのは、第1楽章の第1主題に、軽いポルタメントがかけられていることです。このことに象徴されるように、曲全体がしなやかで透徹した美しさに貫かれているのが魅力です。
ちなみに、私の手元には、トスカニーニが1950年に録音したこの曲を収めたCDがあるので、試しに聴いてみました。
1950年の録音は、より完成度の高い演奏ですが、全体に少し取り澄ました感じがします。
結果的には、トスカニーニ自身がより若い(といっても70代初めですが)この演奏に軍配が上がりそうです。
彼の「ジュピター」のアップも楽しみにしております。
- 2021-02-02:Sammy
- 私にとってクナッパーツブッシュ指揮の演奏は、今は亡き音楽評論家某U氏の熱烈なお勧めに従っていろいろ聞いては見たものの、なんだかとてつもないが、何かぶっきらぼうでくせの強いものを聞かされた感じが残ることが多く、面白いとは思ってもあまり好きに派なれませんでした。
今回も半ばからかい半分で聴き始めて、意外にもまっとうな演奏に驚かされました。4番の改訂版は近年ヴァンスカやヴェルザー=メストによる録音も出て再評価されつつあるようですが、既に複数の版のあまたの演奏が溢れているこの作品であってみれば、今更クナの演奏が改訂版であることに目くじらを立てる理由もなさそうです。(ちなみに初稿の雑多の楽想が畳みかけるように現れる、未整理ながら荒々しくあふれかえるようなスケール感もまた魅力的と感じます)
むしろyungさんもご指摘の素朴なオーケストラの味わいが生かされ、しかし全体としては落ち着いたまとまりがしっかりとあり、同時代の音楽にやや無理に寄せた改訂版の面白さも分かりやすく伝わってくるので、これもまたいいものだ、と思った次第です。このよどみない流れはyungさんが言われるように、恐らく演奏が極めて順調に行った、ということかも、とも感じられます。
録音もモノラルですが明瞭で、十分楽しめる音では、と思います。
- 2021-02-02:CanBeetho
- 私はモーツァルトを敬遠し続けてきました。ベートーヴェンの交響曲を千回聴いてようやく1回聴くかどうかくらいです。
ところが今回、管理人さんの解説で、私が最大級に評価しているトスカニーニが「モーツァルトの音楽にうんざりするんだ」と述べたらしいと知り、ちょっとうれしくなりました。そして演奏も聴かせてもらいました。
まず驚いたといいますか少々しゃくだったのが、ベートーヴェンの交響曲よりも音がいいことです。私はきわめて安いパソコンを使っていますが、それでも違いは明らかです。
そもそもベートーヴェンの第3番や7番の冒頭に典型的な、音を瞬間的に減衰・消音させるような不自然さがありません。ピアノや弦楽器ならともかく管楽器が一瞬で消音させることはありえないはずです。
レコードに加工される以前の録音が残っていて、それから最新の音響工学によるトスカニーニのベートーヴェンの復刻版が出てほしい、というのが私の見果てぬ夢です。
話がモーツァルトからはずれて恐縮です。そういえば、つい先日のラジオで、モーツァルトは少年時代に天然痘に感染して生死の境をさまよったと言ってました。
- 2021-02-01:コタロー
- クナッパーツブッシュのブルックナー「ロマンティック」、待望の登場です。
セッション録音が予定より早く終わったということは、彼も絶好調だったのでしょう。
彼がウィーン・フィルを指揮すると、とりわけ弦楽器の美しさが際立ってきますね。一方、金管楽器の扱いは意外とあっさりしています。
ただし、彼は改訂版を使用しているので、例えば、第3楽章ではトリオに入る直前に音楽の勢いを急に弱めたり、第4楽章の2分21秒付近にはシンバルの一撃が加えられています。
確かに、彼のブルックナーは今となってはスタンダードではないのかもしれません。しかし、当時のウィーン・フィルの優雅な響きと相まって、十分魅力的な演奏だと思います。
- 2021-01-30:セル好き
- 一聴してして全く違和感なし。
やはりあれかと聴き比べたのは、75年のクライバーVPO盤。
アンサンブル、音色とも遜色なし。むしろ美点もあり。
よく見るとユング氏も4番でクライバーを思い出したよし。
(そのうち古いラックからレコード引っ張り出して比べてみます。)
ますますショルティーなんかを聴く気がしなくなりました。
- 2021-01-30:コタロー
- スタインバーグはこの交響曲において第4楽章の提示部を反復していますね。
一般的に、1970年代初めまでは、第4楽章の提示部は反復しないのが半ば常識のようになっていました(クレンペラーのような例外はありますが)。実際、「提示部を反復したら、それまで持続してきた緊張感がそがれてしまう」と公言する音楽評論家も存在したぐらいですから(脚注参照)。
そのような流れを覆したのが、1974年に録音された、あのカルロス・クライバーがウィーン・フィルを指揮した名演奏ではないでしょうか。その後、原典尊重の風潮が高まり、反復するのが当たり前になっていったと思われます。
その意味では、1965年の時点で反復を実行したスタインバーグは、この曲に何か新機軸を打ち出そうという考えがあったのかもしれませんね。
いささか理屈っぽい話になってすみません。
(脚注)1971年に、現代音楽の作曲家ピエール・ブーレーズがニュー・フィルハーモニア管弦楽団を指揮した、ベートーヴェンの交響曲第5番の国内盤がCBSソニーから発売されました。この演奏では、第3楽章のスケルツォとトリオがそっくり反復されており、それが当時大きな話題を呼びました。オーディオ雑誌の「ステレオ」(音楽之友社)はわざわざ特集を組み、その中でその演奏に関する座談会が企画されました。上記の発言はその際に出たものの要旨です。
- 2021-01-30:CanBeetho
- スタインバーグの演奏がアップされても何となく見過ごしてきましたが、管理人さんの解説に第9番は「マーラー版」を使っていると書かれているのに気づき聴いてみました。
通常版では第一楽章からは出てこないトロンボーンが、まるで怪獣映画の効果音のように鳴り出すので目を見張りました。
ただし楽章が進むにつれて次第に平凡な演奏になっていきます。竜頭蛇尾と言っては失礼か。
では第5番はどうかと聴かせてもらうと、運命が向こうから襲い掛かってくるのを迎え撃つ、というよりこちらから運命に挑んでいく感じで、これも出だしは勢いがあります。そして尻つぼみにならないのが良い。
ついでにもう一つアップされていた1954年録音の第5番も聴かせてもらいましたら、そちらは標準的すぎると言いますか模範演奏のような印象でした。
- 2021-01-29:CanBeetho
- フルトヴェングラー/フィッシャーによるピアノ協奏曲第五番がFlashPlayerの壁で聴くことが出来ないことを昨日お伝えさせていただきましたところ、早速に変更していただきどうもありがとうございました。
おまけにセル指揮によるこのヴァイオリン協奏曲も変更していただいたので、何度聴いてもベートーヴェンらしいと思えないこの曲を、しかも常に敬遠し続けてきたセルの指揮で聴かせてもらいました。
すると驚くことに今まで聴いたこの曲の演奏の中では最もしっくりきて、わかりやすいものでした。
ついでに、もう一つアップされているエリカモリーニのヴァイオリン、セルの指揮による演奏も聞かせてもらいましたが、そちらはまたしても私にはよくわからない演奏でした。
- 2021-01-25:たかりょう
- むつかしいことはわかりませんが、楽しく聞かせていただきました。40年でこの音!楽しんで演奏しているように感じられ、それぞれの楽器の音色も楽しめます。前へ前へ進んでいく感じも好きです。何しろ楽しい!
- 2021-01-24:コタロー
- 先日、子ども時代の私にオーケストラを聴く楽しさを最初に教えてくれた恩人がオーマンディだということを申し上げました。その中でも「くるみ割り人形」の「花のワルツ」は大のお気に入りで、何度も繰り返し聴いていました。しかし、当時家にあったオーマンディのLPは、通常の「組曲」の曲目しか収録されていませんでした。
今回のハイライト版はバレエの進行順に演奏され、しかも「雪片のワルツ」「パ・ド・ドゥ」「終幕のワルツ」といった、組曲にはない「おいしい部分」が収録されているのがとてもいいですね。
アップありがとうございました。
- 2021-01-18:コタロー
- 私の手元にはピエール・モントゥーが1961年に、珍しくシカゴ交響楽団を指揮したこの曲のCDがあります。
基本的なアプローチはサンフランシスコ響の演奏と大きな変化はありませんが、ステレオ録音ということで、音質は飛躍的に向上しています。また、シカゴ交響楽団を採用したことで、より緻密なアンサンブルを実現しており、クライマックスの部分では壮絶ともいえるような表現を見せています。
それまで私にとって、フランクの交響曲はどちらかというと苦手な音楽でしたが、モントゥーのCDを聴いて払拭できました。まさに目から鱗が落ちたといってもいいでしょう。
そんなわけで、モントゥーがシカゴ交響楽団を指揮した演奏がアップされると良いですね。
- 2021-01-17:クライバーファン
- 第1楽章だけ聞きました。大変優れた演奏ですが感銘を受けませんでした。演奏に何か欠けたものがあるのかというとそんなことは全くありません。
単に私が、フルトヴェングラーの1954年のウィーンでやった録音のような重々しいロマンティックな解釈に毒されているからです。ああいうものを好むのが本当に良いのかということを考えされられました。
ここでのセルの演奏にはフルトヴェングラーのような余計な味付けは一切ありません。ただ楽譜に書いてある通りに弾いているだけです。そして思ったのですが、ベートーヴェン本人が聞いたらセルの演奏の方をよっぽど好むのではないかと思いました。そういう意味ではフルトヴェングラーよりセルの演奏の方がよっぽど正しいのです。正しくて優れた演奏を私がなぜ楽しめないのか考えされられました。
単純に私に音楽性がなく、正しいものを素直に良いと思えない可能性が高ですね笑
何回か聞いて、自分はなぜ、フルトヴェングラーの1954年のウィーンでやった録音のようなものを好むのか考えてみたいと思います。
- 2021-01-14:コタロー
- クラシック音楽を聴き始めたころの私にとって、ジョージ・セルがオーケストラの何たるかを教えてくれた指揮者だとすれば、純粋にオーケストラを聴く楽しさを教えてくれた指揮者がユージン・オーマンディであるといえるでしょう。
そういう意味で、この2人の指揮者は、自分がクラシック音楽に関わってきた過程で、欠かすことのできない恩人といえます(偶然ですが、ともにハンガリー出身ですね)。
オーマンディの「白鳥の湖」では、とりわけ第4幕の「小さな白鳥たちの踊り」など、何とも言えない哀愁を感じさせて印象深いです(これは組曲版には入らない曲ですね)。
なお、「白鳥の湖」のハイライト版では、ピエール・モントゥー指揮ロンドン交響楽団のものが選曲も妥当で、演奏にもエレガンスが感じられて、私の中では高評価です。
- 2021-01-14:yk
- バレー音楽をクラッシックの中でどのように位置づけるのか・・・と言うのは人によるのでしょうね。バレー音楽と言うのはyungさんも指摘するように当然「(踊りの)舞台との融合によって成り立つ音楽」であり、バレー無しの音楽だけで聴くと言うのは作曲の本来の目的から外れた変則的な・・・恐らく何らかの要素の欠落した・・・状況には違いありません。
私は、バレー音楽を・・・特にチャイコフスキー・・・を愛するモノですが、それでも「白鳥の湖」の音楽をその舞台(及び物語)と切り離して聴いているか・・・と言うと(恐らく)ソウではなくて何らかの形で舞台を頭で思い浮かべ物語を追いながら聴いている。そのバレーの舞台と言うのは勿論バレリーナたちの洗練され研ぎ澄まされた”舞踏芸術”を楽しむものに違いありませんが、同時に何といっても視覚的に美しいバレリーナがいてこその舞台であり、そこには所謂”脂粉の香り”漂う艶やかさ、バレリーナに憧れる女の子たちの憧れの吐息、必ずしも”高尚”だけとも言えないスノッブも入り混じった男性ファンの熱い視線、etc. etc. の入り混じった独特の雰囲気をもったもので、それは同じクラッシックの範疇の舞台芸術であるオペラの舞台とも大きく異なるところがある。おそらくyungさんが言うバレー音楽の”薄さ”はバレーのそう言った雰囲気とも不可分なものなのだと思いますが、逆に言えばそう言ったバレーの舞台・劇場の雰囲気の薄い演奏はバレー音楽としてはその魅力が半減するようにも(私には)感じられところがあります。その意味では、オーマンディの演奏はいかにも彼らしい鮮やかなものですが、どこか物足りないところもある演奏でした(もっとも、オーマンディ自身はバレー音楽に纏わりつく”脂粉の香”など余計なものとして意図的に排除した・・・・と言うことのようにも思いますが・・・)。
- 2021-01-13:コタロー
- 私とネヴィル・マリナーとのファースト・コンタクトは1970年代初頭に録音されたヴィヴァルディの「四季」でした。このレコード、当時の価格で2300円もしていたので、ダブルジャケットで、なんと全曲スコア付きという豪華なものでした。演奏の方は実に奇想天外、ソロ・ヴァイオリンはあちらこちらで即興演奏を繰り広げ、通奏低音が前面にしゃしゃり出るといったあんばいでした。でもとてもファンタスティックで面白い演奏だったです。
それに比べるとこの時代のマリナーはまだおとなしくて端正ですね。音楽の素の美しさをストレートに表していて、これまたとても魅力的です。
そういえば、マリナーの指揮の師匠は、かのピエール・モントゥーでした。
それがマリナーの如才ない指揮ぶりを築き上げていった原因なのかもしれませんね。
- 2021-01-11:joshua
- この曲はご多分に漏れずCBSソニーのモノラル廉価盤LPで知ったのですが、ちょっと昔話をさせて頂くと、中学校の音楽の聴き取りテストの開始時テーマ曲でもありました。試験前の受験生心理と、出だしの神秘的かつ不安な情緒が共鳴していたものです。
そのテストでは、和音の指摘問題はからきし駄目でしたが、曲名を答える問題はスピーカー不調時も先生に褒めてもらえるほどでした♪。
冒頭のソニーのLPはフランチェスカッティのソロ、その後Arthur Grumiaux(フルネ指揮フォンタナレーベル)、マイケル・レビンと聴いていき、ラジオでハイフェッツにであったときはなんと速い・上手い・正確と思ったものです。
でもトスカニーニじゃありませんが、録音のせいか、音色が乾いていて曲芸的に聞こえ、当時併せてよく聴いていたオイストラフのような豊かな音色で弾けないものか、とcry for the moon したものでした。
その後、同演奏が音の良いCD(RCAです)で再登場すると、両者の差は縮まっていきました。とはいえ、当初の印象は消えたわけではありません。
ちなみに、オイストラフのサンサーンスは記憶にないですねえ。
同じ、ソ連で佐藤陽子の師匠レオニード・コーガンがミュンシュ伴奏でしたか、弾いていますが、いいですねえ。ミュンシュもラレードのご紹介であったように実に合わせが上手い!
さて、ミルシテインのこの曲は、私的には今回初めてです。「ハバネラ」も聴きたいですね。昨年末来、スタインバーグを度々紹介頂いてますが、ミルシテインとつながってきますね。60年代のミルシテインはスタインバーグと協奏曲の共演を実にたくさん残してますね。
有名どころは全部じゃないでしょうか。
フィストラーリとの共演を物色した昔でしたが、スタインバーグ伴奏で十分満足どころか、スタインバーグは交響曲でもブラームスの名演を残している。
フィストラーリはやはりバレー音楽。これを推薦していたのは、故志鳥栄八郎・42でスモン病を患い視力低下の中、クラシックの啓発本を書いてくれました。
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昨日のコメントで、ミュンシュの伴奏でレオニード・コーガンの演奏と書いていましたが訂正します。メインはハチャトリアンの協奏曲で、伴奏は同じボストン・シンフォニーでもピエール・モントゥーが指揮。この顔合わせで、コーガンはサンサーンスの「ハバネラ」を弾いていたのでした。それも、カプリチオーソでオイストラフを聴いたことがないなどと書いた後で、何気なくYUNGさんの演奏家別をのぞいてみると、有るではないですか。ミュンシュ指揮ボストン伴奏でオイストラフの序奏とロンドカプリチオーソが!でも「ハバネラ」はなく、この二曲セットで見かけることが多かった自分の勘違いによる混同でした。でも、けがの功名でオイストラフに会えて良かったです。鮮やかさには欠けますが、想像どおり「豊かな音色」で丁寧に弾いてくれていました。手遊び(てすさび)で入れた録音とページの終わり際に書かれていますが、オハコ(十八番)ではないにせよ、オイストラフ、その人が弾いてくれること自体が、わたくし聴く者の幸せです。
- 2021-01-10:コタロー
- モーツァルトの交響曲K.134は愛すべき音楽ですね!若書きの魅力満載の作品だと思います。
ゴールドベルクの演奏は、音楽そのものが活気にあふれているうえに、主旋律だけでなく内声部をしっかりと響かせることによって、音楽的な充足感がもたらされているのが素晴らしいと思います。
ゴールドベルクは、バッハのブランデンブルク協奏曲は全曲録音してくれましたが、モーツァルトの交響曲の録音がたった3曲なのは残念です。
でも、この素敵なK.134が入ってくれたのは、せめての幸運なのかもしれませんね。
アップありがとうございました。
- 2021-01-09:コタロー
- この演奏は、私淑する某音楽評論家が絶賛したものですね。アップしていただき、ありがとうございました。
ハイドシェックの演奏は、何ものにもとらわれず、生き生きとした自由闊達なもので、大変魅力的です。とりわけ、詩情あふれる第2楽章と、得も言われぬ愉悦を感じさせる第3楽章が素晴らしいです。
それにしても、ハイドシェックを発掘して紹介したこの音楽評論家は慧眼の持ち主ですね。
なお、彼の父親は、昭和を代表する漫談家の牧野周一氏であることをご存知でしたか?
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[2024-11-24]
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調, Op.98(Brahms:Symphony No.4 in E minor, Op.98)
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 フィルハーモニア管弦楽団 1952年9月29日&10月1日録音(Arturo Toscanini:The Philharmonia Orchestra Recorded on September 29&October 1, 1952)
[2024-11-21]
ショパン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調, Op.11(Chopin:Piano Concerto No.1, Op.11)
(P)エドワード・キレニ:ディミトリ・ミトロプーロス指揮 ミネアポリス交響楽団 1941年12月6日録音((P)Edword Kilenyi:(Con)Dimitris Mitropoulos Minneapolis Symphony Orchestra Recorded on December 6, 1941)
[2024-11-19]
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77(Brahms:Violin Concerto in D major. Op.77)
(Vn)ジネット・ヌヴー:イサイ・ドヴローウェン指揮 フィルハーモニア管弦楽 1946年録音(Ginette Neveu:(Con)Issay Dobrowen Philharmonia Orchestra Recorded on 1946)
[2024-11-17]
フランク:ヴァイオリンソナタ イ長調(Franck:Sonata for Violin and Piano in A major)
(Vn)ミッシャ・エルマン:(P)ジョセフ・シーガー 1955年録音(Mischa Elman:Joseph Seger Recorded on 1955)
[2024-11-15]
モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番「狩」 変ロ長調 K.458(Mozart:String Quartet No.17 in B-flat major, K.458 "Hunt")
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)
[2024-11-13]
ショパン:「華麗なる大円舞曲」 変ホ長調, Op.18&3つの華麗なるワルツ(第2番~第4番.Op.34(Chopin:Waltzes No.1 In E-Flat, Op.18&Waltzes, Op.34)
(P)ギオマール・ノヴァエス:1953年発行(Guiomar Novaes:Published in 1953)
[2024-11-11]
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調, Op.53(Dvorak:Violin Concerto in A minor, Op.53)
(Vn)アイザック・スターン:ディミトリ・ミトロプーロス指揮 ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団 1951年3月4日録音(Isaac Stern:(Con)Dimitris Mitropoulos The New York Philharmonic Orchestra Recorded on March 4, 1951)
[2024-11-09]
ワーグナー:「神々の黄昏」夜明けとジークフリートの旅立ち&ジークフリートの葬送(Wagner:Dawn And Siegfried's Rhine Journey&Siegfried's Funeral Music From "Die Gotterdammerung")
アルトゥール・ロジンスキー指揮 ロイヤル・フィルハーモニ管弦楽団 1955年4月録音(Artur Rodzinski:Royal Philharmonic Orchestra Recorded on April, 1955)
[2024-11-07]
ベートーベン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58(Beethoven:Piano Concerto No.4, Op.58)
(P)クララ・ハスキル:カルロ・ゼッキ指揮 ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団 1947年6月録音(Clara Haskil:(Con)Carlo Zecchi London Philharmonic Orchestra Recorded om June, 1947)
[2024-11-04]
ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調, Op.90(Brahms:Symphony No.3 in F major, Op.90)
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 フィルハーモニア管弦楽団 1952年9月29日&10月1日録音(Arturo Toscanini:The Philharmonia Orchestra Recorded on September 29&October 1, 1952)