Home|コメント
リスニングルームによせられたコメント
リスニングルームによせられたコメントをまとめたコーナーです。多くの方の熱いコメントを期待しています。(2008年3月10日記)
前のページ/
次のページ- 2010-05-07:いつものクリュイタンス好き
- そうですか…。
クリュイタンスは余りにも常識的で健全ですか…。
確かにそうかもしれません。
一般的にクリュイタンスとフルトヴェングラーを聞き比べてもらえば、
きっとフルトヴェングラーのほうが断然高評価でしょうね…。
毎回ここのコメント欄でクリュイタンスを絶賛させていただいていますが、
一方でいつもユングさんのコメントを感心しながら
拝見させていただいている人間としては、
今回のユングさんのコメントには非常に考えさせられます。
私の場合は、今のところ感心と感動がかなりイコールに近い人間のように思います。
いや、もしかして今まで感動したことが無いのか…
イヤイヤ、そんなわけ無いんだけどな…。
でも他の人の語っている“感動”のレベルまで至ったことは、
ひょっとしたら数えるほどしか無かったのかもしれません。
感涙したこととか殆ど無いですし…。
…芸術って本当に奥が深いですね…。
日頃の気持ちの有り様からもう少し振り返ってみようと思います。
- 2010-05-02:とってもしつこいクリュイタンス好き
- ユングさんまたまたクリュイタンスをありがとうございます。
私は金管楽器を高校からやっている、先月で26になった若干ゆとり世代に入る人間です(笑
クリュイタンスの演奏は多くの人には“手堅い”演奏かも知れませんが、その手堅い演奏というのはなんと難しいことか!
といつも思います。
しかもただ手堅いだけでは、いくら専門筋の人でも評価はしないでしょう。
オケ全体が明晰な音価の扱い方やフレーズ感、拍子感、音程感を共有し、全くわざとらしさを伴わずに、曲の持つエネルギーや表情を最大限に引き出しているように思います。
更にいつも感動してしまうのは、管楽器群の音色の明るさです。
その為にフルートから2番ホルンまで、その響きは爽やかなままに非常に内容の濃い歌を存分に聴かせてくれています。
ユングさんやここにいらっしゃる他のクラシックファンと比べれば、私の耳なんてまだまだ何も分かっていない部類に入るかもしれませんが、私はこのクリュイタンスの全集が一番好きです!
そんな演奏をやってくれる指揮者ですから、他のドイツもの(?)も聴きたいんです!
ブラームスとかメンデルスゾーンとか。
情報持ってる人教えてくださいぃぃぃぃ!
- 2010-05-01:あんとん
- この演奏に寄せる文章、読ませていただきました。
お書きになっていること、大変よく分ります。
私もアマチュアオケで、コンサートマスターまでやったことがあるので、指揮者とオケとの間の平仄は心得ているつもりです。
この演奏に素直に接してみると、まずアンサンブルの巧みさに驚きます。
個人個人の技量が高いことはもちろん、指揮者の要求の真意を汲み取って実現する能力の高さ、アンサンブルの高度なレヴェルに感嘆する次第です。
そりゃ、フルトヴェングラーやカラヤンには負けるかもしれないけど、十分に存在価値があると思います。
クリュイタンスの音楽性の高さ(妙な表現だと自分でも思います)も、評価されていいと思います。
私明日48歳になります。
クリュイタンスBPOのベートーベンは、セラフィムレーベルで親しんだ世代です。
ヴァルター/コロンビアやシュミット・イッセルシュテットVPOと同様、ステレオ初期を飾る業績だと思います。
近年のベートーベン演奏は、ピリオド解釈をどう自分のものにするかで難儀しているようです。
未聴ですがラトルVPOなんか、当事者は苦労したという話を聞きます。
それらとは無縁な、従来の路線の延長上に立つ演奏(例えば昨年来日したメータ/VPOなど)もあります。
私は、どんな方向であろうと、指揮者が考え抜いた解釈なら、またオケがアンサンブルを鍛え抜いていれば、その演奏の良さを素直に味わいたいと思う立場にいます。
ドゥダメルやハーディングは、どう育ってくれるでしょうか?
楽しみです。
長くなりました。
この辺で失礼します。
- 2010-04-29:シューベルティアン
- ハイドンという作曲家がちかごろ気になるんですが、これほど「標題」的な性格の少ないものも珍しいんじゃないでしょうか。
モーとベーの行く道を整えた人として話題になるばかりで、実のところ「たいしたことない」という認識が一般的のような気がしますが、しかしいい演奏で聞くと、こういった表現は後にも先にも例がないのではないかとも思われます。
わるくいえばただ音を並べただけ。よくいえば、最も健康的常識的な判断であるとも思えます。その点に興味があって、ときどき聞きたくなります。情念的に激しい音楽を聞いていると、ふとハイドンが懐かしくなったりします。
私は十分理解しているとはいえません。誰かハイドンを熱く語ってくれる人はいませんか?
- 2010-04-29:シューベルティアン
- ユングさんの文章をいろいろよませてもらってますが、今度のこれは「名文」ですね。実におもしろくよませてもらいました。
音楽そのものは、やっぱり素人の耳にはちいーっとばかり単調で、セルやトスカニーニの暴力を含んだ演奏のほうが好きです。俗悪な興味がこういわせるのかもしれませんな。
嗜好の近い人でアンセルメの演奏はたいへんおもしろく聞いているんですが、彼の指揮も見た目には非常に上品で緻密だけれど、どこかに「悪の華」の匂いがするんです。バレエ曲自体の性格がそうさせるのかな。
- 2010-04-28:あんとん
- 貴コメントには、多くの場合賛意を覚えます。
しかし、この曲の解説中の「古楽器演奏がつまらない」という部分には、いささか抵抗を覚えます。
室内楽分野では、古楽器演奏がマイナーなことは認めます。
でも、オケの分野では既に古楽器(というかピリオド楽器)が、しっかりとした地位を築いているように思います。
ガーディナーやブリュッヘンなどの演奏を聴いても、まだ「古楽器はつまらない」と言えますか?
- 2010-04-27:いつものクリュイタンス好き
- ユングさんのこのサイトにはいつもお世話になっています。
私は誰が何と言おうとこのクリュイタンスのベートーヴェンが大好きです。
こんなに爽やかさと楽しさを同時に持ち合わせた演奏を他に知りません。
クリュイタンスはラヴェルなどのフランスものも良いのですが、ベートーヴェンやワーグナーなどのドイツものもとても良いのです!
もしも他にもあったら是非紹介してください!
- 2010-04-27:いつものクリュイタンス好き
- この演奏のおかげでこの曲がとても好きになりました。
ユングさんありがとうございます!
いつかやってみたいなーこの曲。
- 2010-04-27:いつものクリュイタンス好き
- この演奏も最高でしたユングさん!
始めの"ポーン"の和音の響きだけで、あっ//ともだえてしまいそうになります笑素敵な予感が満載すぎます。
そして最後までその期待を裏切らない演奏です。
私はピアニストについてはかなり疎い人間なのですが、このサイトのおかげでこのフライシャーやメイエルなど、素晴らしい演奏家を知ることができました!
これからもよろしくお願いします!
- 2010-04-27:南 一郎
- 先ずは、録音が持つエネルギーの厚みに驚きました。
レコード評でよく使われる言葉で「盤面に入りきらない」というものがありますが、まさにこの盤のことをいうのだと、全編を聞いて感じました。
それは、ミンシュの演奏の魅力も含めます。ミンシュの熱気と言うものは音で体感出来そうですが、気迫を音に聞くだけで、理解には不十分といえると考えます。
オーケストラをオルガンに仕立てたのはストコフスキーとフィアデルフィアですが、ミンシュはこの交響曲をオルガン付きの次元ではなく、オーケストラをオルガンとして豪快にドライブして、オルガンは通奏低音扱い位にしか思っていなかったのでは無いでしょうか。
コンサートホールのオルガンは、ヨーロッパの教会で聞くそれに比べて、音が薄いです。ミンシュのこの演奏には、建物ごと鳴り響く教会のオルガンを彷彿とさせる音を感じさせます。
古い演奏には、音楽の背景に熱気を感じることが多く、もう体験出来ない音楽空間に自分を置きたい願望が捨て切れません。この会場に居られたら、どんな汗をかけたのでしょうか。
管理人もこの演奏評に書かれていますが、新譜や聴衆冷え込みの要因に、何かに取り付かれる程の熱気が薄れていて、聞いて知ったことしか語られない薄さを悲しく感じてしまいます。
- 2010-04-26:Sammy
- 録音の乏しさはいかんともしがたいのですが、作品の持つ、一聴陳腐とも思われるセンチメンタリズムの装いの中に包まれた屈折した痛みが、意思的なピアノによってストレートに描きこまれていると思います。この録音から二十世紀音楽としての作品の魅力が十分に伝わってきます。
- 2010-04-25:石井 靖之
- クリュイタンスのベートーベンといえば思い出すのは、今から3、40年前、フルトヴェングラーの1000円盤シリーズで、ウラニアの英雄などと共に出ていた8番のレコードを某音楽評論家が本物のフルトヴェングラーの演奏として紹介していた事です。当時中学生だった小生は、このレコードでクリュイタンスの演奏を初めて聞いたのでした、決してフルトヴェングラーだとは思えませんでした。それでもわざと改悪した音にも関わらず深い感銘を受けた事を思い出します。今はN響とウイーンフィルの音も聞き分けられなくなってしまっています、あの頃の耳はどこに行ってしまったのでしょうね。みなさんはいかがですか?
- 2010-04-25:新習志野
- この時期のベームと協演したブラームスの協奏曲第1番と、1930年代のボールトとのそれを比較したとき、はたしてバックハウスの1950年代を「最盛期」と呼んでよいかという疑問はあります。1930年代までのすさまじい白熱した音楽は、50年代にはもはや聴けないように思います。
ただ、ステレオ期と比べると、推進力のある速めのテンポと安定したリズム感はよくわかります。これが、ステレオ初期のバッハの録音あたりではいったん崩れてしまって音楽の流れが迷走したようになり(たぶん自分のイメージと実際の指のまわりにずれが生じていたのでしょう)、それを修復して新しいテンポ感を構築したのが、最晩年のステレオのベートーヴェン全集とブラームスの2番の協奏曲であるように思います。
- 2010-04-25:セル好き
- 見事にそつのない演奏ですが、退屈。もし、これがBPOのスッピンなら、カラヤンほか個性派の指揮者の苦悩はいかばかりかと偲ばれます。
音質ですが、6kHzあたりを持ち上げたPAスピーカーばりの特性になっていますが、鮮度は悪くないので真面目にリマスターすれば同時期のバルビローリ指揮ハレ管くらいにはなりそうですが。
ところで、田舎オケの風情を残したベルリンフィルの魅力を感じ取れる指揮者といえば、フリッチャイですね。
- 2010-04-22:いずみっち
- さすがに巨匠の演奏だけあって、荘厳なものを感じます。
ところでふと気づいたんですが、
終盤、Codaに入る前の1章節分が抜けているのでは???
試しに併せて弾いてみましたが、う〜むむむ。
これは巨匠のオリジナルなのでしょうか。それとも弘法も筆の誤りなのでしょうか……
- 2010-04-22:benkey.c
- 63歳にして、クラシックに聞き惚れています。とはいうものの、昔、音楽の時間に学習したものが中心です。しかし改めて、いわゆる本物を鑑賞するとどこか落ち着くのが不思議です。
音質そのものは、私の器械ではこもる感じですから(PCのアクティブSP)決して良くはありませんですけども、でも、あー、こんな感じネって雰囲気をつかんで、後に、図書館からCDを借りてPCでリッピングし、そこそこの器械を使って鑑賞しています。
この曲の評価を報告しょうとしましたけど、やり方がわからなかったのであとでやらせていただきます。今日はメッセージだけになります。スンマセン。
- 2010-04-19:シューベルティアン
- 「ムラヴィンスキーと私」 河島みどり 著
ユングさんもよんでおられたか。
私はごく最近読んでとても面白く思ったんですが、これをよむとチャイコの悲愴やショスタコの五番を改めて聞かずにはおれませんね。頭でっかちの先入観を吹き飛ばしてくれる、率直で事実ありのままの描写がよかった。
マエストロは天ぷらが好き、猫が好き、金銭観は小学生なみ。女性の視点がさえてるともいえますね。
芸術に関する描写ももちろんよかったけど、事実をぽんと出してそれにちょこっと感想を添えるだけの書き方なので、よみやすさと誤解を生まないこと優先ですね。もっとがんがん掘り起こして根っこをさらけ出すような書き方をしてほしいと思うのは、純文学のよみすぎかしらん?
- 2010-04-19:Sammy
- ブレンデルとクリーンという、ともにモーツァルト弾きとして評価の高いピアニスト二人がなんとこのような連弾を残していたとは存じ上げませんでした。基本的にはきちんとしていながら、なかなか楽しい連弾ですね。クリーンは昔来日した時にNHK交響楽団との素晴らしいモーツァルトを拝聴した記憶がありますし、NHKでのモーツァルトに関する番組も話題になりましたが、あまり録音に恵まれていませんから、そういう意味でも貴重な録音といってもいいのかもしれません。
- 2010-04-17:ウェス
- これは埋もれさせておくにはあまりに惜しい、誰かに教えたくなるような名演ですね。ピアノの美しさと、それにマッチするオケ、特に木管が印象に残りました。
まったく知らない演奏でしたが、ユング様の思わず聴いてみたくなる解説につられて聴いてみたら、目からうろこの思いでした。こんな素敵な演奏との出会いの機会と場を下さったユング様に感謝です。
- 2010-04-11:あんとん
- 貴サイトで、ナットの演奏には好感を持っています。
録音にも秘密があったのですね。
- 2010-04-09:せいの
- なんと切ない音楽でしょう・・・。1楽章、2楽章の切ないことはこの上ないです。ウィーンフィルの歌心たっぷりの弦楽器とフルトヴェングラーのじっくり歌わせる指揮で、切ない音楽に仕上がっています。1楽章中間部分の長調のワルツの部分でさえ、うつろな感じで切なさがにじんでいます。2楽章は究極の切ない音楽です。暖かい弦楽器が歌心一杯に歌い上げ、フルトヴェングラーも充分にオーケストラを歌わせています。落ち込んだときにこの2楽章で、どっぷりと切なさにつかるのも、一興かもしれません(笑)。3楽章は一転して、ウィーンフィルの魅力たっぷりの愉悦感にあふれる音楽になっています。中間部の木管楽器のなど、何とチャーミングなことでしょう。最終楽章はフルトヴェングラー特有のアチェランドが有効で、熱狂を味わえます。ただし、結構抑制が効いていて、あまり期待すると肩透かしを食います。全体に落ち着いた演奏で、倒れる前のフルトヴェングラーにしては珍しいなあ、という印象です。
- 2010-04-09:wpprx881
- ヨハンナ・マルティのブラームス、初めて聴きました。ブラームスの美学とも言うべきものがストレートに伝わってくるような名演だと思います。
- 2010-04-07:wpprx881
- 懐かしいです。小6のとき、同じ村の、兄の同級生に17センチ盤で春と秋が入ったレコードをもらいました。夏休み、毎日家の前の川で水浴びした後、裏の田んぼのあぜ道の横にある井戸で冷やしておいたスイカやマッカウリを食べながらこの演奏を聴いたものです。春第2楽章のクロツィンガーのヴァイオリン、故郷の真夏のまぶしい太陽、熱気、スイカ、片思いだった女の子の姿が脳裏をかすめます。
- 2010-04-05:Sammy
- みずみずしさと風格が不思議に同居した名演奏だと思います。安定感があるのに勢いも不足せず、歯切れのよさ、スピード感、そして穏やかな部分の豊かなニュアンスなどがとても魅力的です。個人的にはこれまでどうもとんがってがさついた印象がぬぐえなかったセル・クリーブランドなのです(すみません!)が、このサイトのシューベルト「グレイト」と並んで、これはとてもよいと思いました。
- 2010-04-05:せいの
- なかなかいいですね。この曲はわたしはちょっと人工的で技巧的に聞こえて、ベートーヴェンの交響曲の中では深みに欠けるなあと感じています。フルトヴェングラーなどダイナミックな演奏で聴くと、なにやら小賢しいというか、せかせかと聞こえる嫌いがあります。むしろクリュイタンスのような堂々とした演奏のほうがスケールが大きく立派な曲に聴こえます。いい演奏だと思いました。
こちらを聴いて、クリュイタンスのベートーヴェンに興味を持って、交響曲全集を購入してしまいました。わたしの大好きな第九もなかなかの演奏だと思いました。1楽章はちょっと平板な演奏に感じましたが、2楽章以降はフルトヴェングラーの薫陶を受けた演奏家たちが一所懸命に弾いているのとあいまって、なかなか起伏にとんだダイナミックな演奏になっていて、ステレオ録音で比較的音質がいいこともあいまって、最近のマイブームになっています。
フルトヴェングラーのころの質実剛健なベルリンフィルの演奏とクリュイタンスの指揮で、ほかの曲もなかなかいいなと思いました。
- 2010-04-04:あんとん
- ご意見、興味深く拝見しました。私もかつてはアンチ・カラヤンでした。今は1960年以前のものも、以後のものも含めて、カラヤンは大好きです。
日本でアンチ・カラヤンが流行したのは、日本人の評論家のせいだと思います。特にU氏。
- 2010-04-04:Sammy
- メンデルスゾーンの佳作を明朗かつ堂々たる響きで描ききったすばらしい演奏だと思います。くっきりした録音、晴朗でよく歌いつつもきりっとした管弦楽、そしててらわずにしかし積極的に歩みを進める指揮者のテンポが、作品の美しさを克明に明らかにしていると思います。このサイトにあるブラームス1番と並ぶ、存在感のある名演奏といっていいのではないでしょうか。
- 2010-04-03:タルティーニふぁん
- 非常に暖かくて豊かなよい演奏だと思う。ただこの曲には透徹したある種冷たさが必要じゃないか?その点、ミルシテインの旧版のインパクトが凄い。この曲の異様で不思議な美を実感させるというか、冒頭から異質な美の世界へと引きずる込む。タシュナーのはメニューイン日本録音と同様、全体の構成がちょっと不明瞭だと思うが、オイストラフ共々歴史的名演だとは思う。終楽章はタシュナーの豊かさがよいかも知れない。
往年の巨匠でタルティーニ好きといえばシゲティ。協奏曲ニ短調・ソナタト長調・アダージョと三曲は録音していて、特に最後の二曲が絶品だ。が、肝心の悪魔のトリルが無い。相性の問題だろう。シゲティのアダージョが世の全タルティーニ録音中最高峰だと信じる。つまり悪魔のトリルだけで語っては断じてならない。タルティーニの協奏曲・ソナタ群はヴィヴァルディに匹敵する程多く、私はそのほぼ全てが素晴らしいと信じる。個性的な深い情緒!語るような訴えかけるような切なさに満ち満ちている!特にソナタが好きだが、ヘンデルやモーツァルトのソナタと同じ次元のものだと信じている。カサッツァのCD三枚組でも曲のよさは十分認識できるが、古楽器奏者の演奏は早い楽章が割りと単調な気がする。
なお、モリー二の「見捨てられたディドー」のソナタも名演。また、悪魔のトリルにはプシホダの名演もあるが、中村稔(詩人・評論)氏曰く「(少年期の?メニューインの悪魔のトリルを超える演奏は現在まで無い(1988年当時)」と書かれていて、当然これは日本録音ではない(当時は不調)。その録音はたぶんCD化されてないはず、是非聞いてみたい。
- 2010-04-03:タルティーニふぁん
- しまった!先ほど「悪魔のトリル」の欄でこのこの協奏曲の演奏を絶品と書かなかったのを悔やむ!私の聞いてたのはGoehrとの競演1937年版で録音の悪さもあってインパクトが少なかった。・・・ブログ主さんと同感です!素晴らしい!シゲティのタルティーニ演奏三曲は全て絶品です!なぜシゲティがこの曲を選んだかすっかり納得できました。この感情表現の深さ、全楽章に渡る心からの共感、すべてが圧倒的、タルティーニの演奏はすべてこうでなくっちゃ!いかにシゲティがタルティーニの曲を愛していたか・・・凄いです。協奏曲は130曲以上あるそうですが、他のも一杯よい曲があります(タルティーニまにあ?としては全て好きですが)。アーヨの三枚とかアバド指揮グッリ独奏とかは流石にいい。他のイタリアの合奏団によるものはいいのがありそうだが古楽器はよくない気がする。ダイナミックレーベルの全集とかを集めていたが20枚近く集めた時点で放棄・・・演奏がよくなくて曲の魅力が伝わってこない(その割には高価)。しかしこのシゲティの演奏を聴いて、もし本当のタルティーニ好きの一流演奏家が録音すれば、近年のフンメルとかバッハ一族とかラフの再評価の上をいく評価になり可能性すらある。日本の奥村智洋氏なんかもあってんじゃないかと思ったり(日本人演奏家に期待)。どこかの評論に「タルティーニはヴィヴァルディと同じ位ヴァイオリン協奏曲を作曲してるが、ヴィヴァルディより独創性が劣る」とかの記述をみて大いに憤慨(!)。むしろ反対だろっ(と言いたい)評論家の聞いた演奏が悪いだけだろっ!タルティーニをバロック作曲家然と演奏してもらっては非常に困る!ヘンデル・モーツァルトの次元で演奏してもらわないと(シゲティみたいに)、ゾンビ演奏になってあいまう。しかしヘンデル・モーツァルトレベルということは(たぶん途方も無く難しいかも?)(最近のモーツァルトなんてヒロ・クロサキ以外聞けないんじゃあ?言いすぎか)。ブラームスは、この悪魔のトリルをよく演奏会でリクエストしたらしい。
協奏曲の過去の名演としては、メニューインのものがあるそうです。たぶん三曲程だと思ったけどおそらく未CD化。悪魔のトリルに関する逸話の真偽に関しては、名演を聞いて判断すべき(初期ミルシテイン版)。しかし夢こそ想像力の源泉という主張もあり、また超次元からの影響を受け得るという説もある。なんらかのインスピレーションを受けたことは疑い得ないと個人的には思っています。(思わず書き過ぎました、駄文を失礼)未来のタルティーニ録音に期待!
- 2010-03-31:シューベルティアン
- はじめて聞いたときから大好きな曲で、今でも大好きな曲です。音楽が泉のようにあふれ出て、沈滞ということがない。とくにこのオイストラフトリオの演奏はアンサンブルのすばらしさで傑出していると思われます。
いい音楽、いい演奏というのは、音がふっと鳴り止む瞬間にも音楽的な「何か」が流れている感じがします。逆にわるい演奏は、音が止むと音楽もどこかへ消えてしまうような気がします。この演奏はそういった意味でも非常に示唆的な、聞くたびに違った言葉を投げかけられるようなものです。
シューベルトを聞くとぼくはモーやベーよりもバッハを思い出すんですが、バッハとは違った意味でなぞめいた作曲家のように思われます。バッハは敬虔な一途なクリスチャンであった。そういえば誰もがそうだろうと納得しそうなものですが、シューベルトは一途に信じているという感じではない。さりとて迷い迷い苦しんでいる感じでもない。彼の音色は実に複雑な表情をしていて、それが彼の裏表のない本心のように見えます。うれしいとも悲しいともつかず、信仰と疑惑がないまぜになったような、なんともいいようのない気持ちがそのまま出ているようです。
裏表がないということ、無理な力みがないということは、シューベルトに最も多く見られる美質です。それが物足りないという人もいるんでしょうが。ぼくは彼の音楽を聞くや「これでいいんだ」という強い安心に引き付けられます。
前のページ/
次のページ
[2025-11-11]

ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調, Op.20(Beethoven:Septet in E-Flat Major, Op.20)
バリリ弦楽アンサンブル&ウィーン・フィルハーモニー木管グループ:1954年録音(Barylli String Ensemble:Vienna Philharmonic Wind Group:Recorded on 1954)
[2025-11-10]

J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ト長調 BWV.541(J.S.Bach:Prelude and Fugue in G major, BWV 541)
(Organ)マリー=クレール・アラン:1961年12月10日~12日録音(Marie-Claire Alain:Recorded December 5-8, 1961)
[2025-11-08]

ベートーベン:ピアノ・ソナタ第14番「月光」 嬰ハ短調 Op.27-2(Beethoven:Piano Sonata No.14 in C-sharp minor, Op.27-2 "Moonlight")
(P)ハンス・リヒター=ハーザー 1955年11月録音(Hans Richter-Haaser:Recorded on November, 1955)
[2025-11-06]

ヴェルディ:弦楽四重奏曲(Verdi:String Quartet in E Minor)
イタリア四重奏団 1950年11月24日~29日録音(Quartetto Italiano:Recorded on November 24-29, 1950)
[2025-11-04]

フォーレ:夜想曲第5番 変ロ長調 作品37(Faure:Nocturne No.5 in B-flat major, Op.37)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)
[2025-11-02]

バックス:交響詩「ファンドの園」(Bax:The Garden of Fand)
サー・ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団 1956年6月20日録音(Sir John Barbirolli:Halle Orchestra Recorded on June 20, 1956)
[2025-10-31]

ベートーベン:ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調 「大公」 Op.97(Beethoven:Piano Trio No.7, Op.97 in B-flat major "Archduke")
(P)エミール・ギレリス (Vn)レオニード・コーガン (Cello)ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ 1956年録音(Emil Gilels:(Cello)Mstislav Rostropovich (Violine)Leonid Kogan Recorded on 1956)
[2025-10-29]

J.S.バッハ:前奏曲とフーガ イ長調 BWV.536(J.S.Bach:Prelude and Fugue in A major, BWV 536)
(Organ)マリー=クレール・アラン:1961年12月10日~12日録音(Marie-Claire Alain:Recorded December 5-8, 1961)
[2025-10-27]

ベートーベン:交響曲第6番 ヘ長調 作品68 「田園」(Beethoven:Symphony No.6 in F major, Op.68 "Pastoral")
ジョルジュ・ジョルジェスク指揮 ブカレスト・ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団 1961年10月録音(George Georgescu:Bucharest George Enescu Philharmonic Orchestra Recorded on October, 1961)
[2025-10-25]

アーサー・サリヴァン:喜歌劇「軍艦ピナフォア」序曲(Sullivan:Overture from H.M.S Pinafore)
ルネ・レイボヴィッツ指揮 ロンドン新交響楽団 1961年録音(Rene Leibowitz:New Symphony Orchestra Of London Recorded 1961)