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リスニングルームによせられたコメント
リスニングルームによせられたコメントをまとめたコーナーです。多くの方の熱いコメントを期待しています。(2008年3月10日記)
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次のページ- 2024-01-11:ミッキー
- バラード4曲をミスタッチ少なく、技術的にも克服して演奏する。大変難しい事です。でもね、コルトーさんのように、演奏の裏に何か下敷きがある。テキストがある。それも、詩的な物。
「詩」って、どんなモノなのか、簡単に語れますか?
その為に、紀貫之が書かれた、古今和歌集の「仮名序」。現代語に意訳して、大事な所を引用します。
『力を入れないで、天地の神々をも感動させる。目には見えない「鬼神の心」だって、しみじみとした思いに、させてしまう。見知らぬ男女の関係に、恋を芽生えさせる。勇猛な武士の心を和らげる。そんな力量を持つ文章。それは、飛び切り良く出来た「和歌」なのである』。
この和歌を、「詩」に置き換えて、いただければ良いのだ。詩・・・つまりポエム。
どんなに優秀な演奏であっても、それは、物理的には、音が連続的に変化している。空気の振動に過ぎない。
その行為でもって、イメージが変換していく。ショパンの音楽的なイメージ→ショパンが精巧が書いた楽譜→演奏者コルトーが感じたイメージ→ピアノから紡いだ音→聴衆の耳に届くた空気の振動→聴衆の大脳に届いた情報。
さて、この情報を、美しいとか感動したと、感情表現するのは決して悪くない。そこに、詩的な物の存在を感じる事が出来たら、素晴らしい連鎖であると言える。
そう言う演奏の記録が、ここにあるのだ。そういう録音は殆どないと断定できる。
- 2024-01-11:大串富史
- ブルックナーと指揮者とオケの面々、そして管理人様への感謝と共に。
ブルックナーの最高傑作は第8番という話を聞き拝聴させていただいたのですが、第4楽章の冒頭以外は、うーん…となってしまい、やっぱり第9番でしょう、あれ?テンポ感が違う…中二病のあの時のファーストインプレッションはたしかロジェストヴェンスキーだったような、でもレコードのジャケット柄が違うし…と聴き比べをしているうちに、はたと気が付いたのは、第9番は前にも別コメントで書いたように第2楽章が学生(日本語を学んでいる中国人の生徒さんたち)に少なからぬ動揺を引き起こしかねない、いわゆる奇天烈(キテレツの方がなんだかしっくりしますね余談ですが)なんだそうなんだ、ということで、この第7番を聴いて、ああこれだこれで行こう!と思った次第です。ふー
#この曲の第2楽章は中学校の時分に某先生の葬儀の時に流されて(それが亡くなった先生の遺言だったそうです)、やっぱりレガートし過ぎじゃ駄目だよな、スッキリ行ってほしいということで、他のテンポ感も含めこの録音に行きついた次第です。第3楽章なども、ゆっくり聴かせるみたいな話だと聴衆である学生はあくびをしてしまうわけで(中国人は日本人よりよくあくびをするように見受けられます…)、このぐらい端折ってクラシック音楽慣れしていない聴衆にはなんぼ、ってもしかするともしかして、当時これがダントツで他はブーイングというのは、テンポ以前にこの曲自体がある意味人間という生き物の音楽に対する生来の特性(端折っている、整っていればしっくりというわけでもない)をうまく突いているのかとも思ったりします。
#それにしても、日本語レッスンの合間のバックグラウンドミュージックという枷さえなければ第9番だしバルトークだし、個人的には悩ましいです… この第7番とて、第4楽章はあくび防止対策で流さないかも、みたいな。
管理人様には、こうした聴き比べの場をご提供いただいていることにただただ感謝です。なにしろ、あの時お金さえあれば(あの時分は時間は相応にあったので)と悔し涙を飲んで聴き逃していた数々の楽曲また名演を、こうして仕事の片手間に拝聴する機会をご提供いただいているわけですから。
これからもご健康にご留意いただきながら、よいお仕事をお続けくださいますよう。
#余談ですが、わたしの父(90歳になります)も今同居中の義理の母(83歳です)も、中国語で言うところの閑不了つまりじっとしていられないたちで、他の人が止めないとこれまでと同じことをあくまでやり遂げようとします…(義理の母が今ちょうどそんな感じで、夫婦がする家事に何らかの形で共にあずかって帰属感なり安心感を得ようとするあまり動き過ぎてひどい咳が止まらないのを、よく寝てよく休まないなら病院行きだよ!と脅しつけなければならない毎日です…)わたし自身も自戒中です…
- 2024-01-09:赤間 隆
- 緊張感と熱さのある素晴らしい演奏と、当方の貧弱な再生装置でも分かる素晴らしい録音でした。今の気分ではこの曲のベストワンです。有り難うございました。
- 2024-01-08:大串富史
- ヨハン・セバスティアン・バッハと、その息子であるカール・フィリップ・エマヌエル・バッハに、チェリストのアンドレ・ナヴァラとフランスオケの面々に、そしてもちろん管理人様にも、深い感謝をお送りさせていただきつつ。
#ようやく時間が少し取れました… 貧乏暇なし、ですか…
この曲は初めて聴きました。というか、ヨハン・セバスティアン・バッハ以外のバッハはイケていないという認識を、この作品を聴いて改めさせていただきたく思いました。
#録音状態もかなり良好ですね!レコード制作の面々にも感謝です…
今ちょうど第2楽章なのですが、これは父のセバスティアンとも、後世の誰とも違うなあと感慨深いです。渋すぎることも明るすぎることもなく、いいツボを突いているというか。オケの響きも指揮のテンポもバッチリ、というかしっくり、なんでしょうか。
とはいえ、この楽曲を紹介してくださり時間を割いて楽曲解説をも準備してくださった管理人様がいらっしゃるので、リスナーである我々もその恩恵を受けられるわけです。いつも感謝に堪えません… 最近はご健康の方は如何でしたでしょうか。どうぞご自愛しつつ、これからもよいお仕事をお続けくださいますよう。
#最近になってこちら(中国)でホンダのフィット(中古)を買って乗っているのですが、こちらの曲を車内で流させていただき、純粋に仕事から離れてクラシック音楽鑑賞の機会をわたしたち(わたしと中国人の友人たち)にご提供いただいていることにも、合わせて感謝を申し述べさせていただきます。いえ、バルトークのオケ協がボーダーラインです。不思議な日本の役人違った日本語教師と思われても困ってしまうので(まて
- 2023-12-29:小林 正樹
- これはえらいものを聴いてしまった!20年前に聴きたかったなぁ。月並み表現やけど、ここにはヴァイオリンとピアノという組み合わせの「最高」の姿がありますね。まぁ録音のやり方にもあるのでしょうが(オンマイク?の面白さ)、これだけスコアに忠実に練習されて録音の本番で、ここまで美しく「芸術的に」仕上げるというのは、たとえ取り直しがあったとしても、凄いことです。この作品をかなりの数、本番と録音含めて聴いてきましたが、どれもこれも、相当な巨匠といわれる人たちのものでもどこかで、うーん難しいわなぁと思ってばかりでした。ところがどうだ!このお二人の凄いこと。アンサンブル「芸術」の極北ではないの?こんなのありえまへーんってなりましたわ。PCの前で演奏聴きながら、ひそかに体が指揮者の動きをしまして(よくあるでしょ)この作品はスコアを大体覚えてるので、ここあそこそれあれとやってるともう気分はジョージ・セルやぁ!!いやあ年の暮れにえらいもんを見つけましたわ。ええ年越しになります。
モリーニ+フィルクシュニー+ユングさん万歳や。ありがとうございました!
- 2023-12-07:アドラー
- 何度聞いても凄い演奏ですね。ユングさん仰るように今の若いピアニストならこれをある程度は演奏する力はあると思います。You tubeで今の若い~中堅世代の有名そうなピアニストの演奏を幾つか聴いてそう思いました。昔ならともかく、今は指の動きだけなら、ホロヴィッツだけがダントツ、という時代とは違いますね。
それでも、やはりホロヴィッツは全然違って聞こえます。刻印付けかもしれませんし、好きな演奏家を応援したい気持ちのためもあるかもしれませんが。
おそらく、ホロヴィッツだってこの曲の演奏は実際は楽ではないでしょうけど、聴いた印象としては、今の(この曲が弾けるようになった)ピアニストは頑張って何とかこの曲をテンポ通りに弾けるようになっているのに対し、ホロヴィッツは逆に、この難曲を追い回すだけの技巧のゆとりで演奏している、ように聞こえます。弾くだけでも大変だと思われる速く難しいそうなパッセージなのに、切れのあるシャープな音が曲のあちこちから聞こえてきたり、一瞬のうちに深い孤独感のあるロシア的な情緒のパッセージが訪れる瞬間があったりして、リスナーとしては、テクニックも凄いのですが、そこからロシアの音楽が聞こえてくることが凄いなあと思います。
- 2023-12-06:ワラビー
- ユングさん、クラシック解説ありがとうございます。楽しみに拝聴させていただいております。さて、昨日アップロードされたヴェーグ四重奏団の楽曲ですが、ウィーンコンチェルトハウスのものだと思います。ご確認をよろしくお願いいたします。ではまた。
[管理人]
またまた、音源ファイルへ紐づけるファイルの置き換えを間違えたようです。我ながら困ったものです。(^^;
早速に手直しはしました、ご指摘、感謝。
- 2023-12-02:小林 正樹
- 以下のユングさんのお気持ちは痛いほど私には理解できまする!
>>・・そして、最近感じるのは、あまりにも多くの「オレが、オレが」という強い自己主張と、それを正当化するためのあれこれの言い訳に満ちた演奏を聞かされ続けてきたというか、自分でもそれがいいと思って聞き続けてきたと言うべきか、つまりはそう言う演奏に埋もれてきた後で60歳も超えてくると、なんだかこういう演奏に安心感を感じる自分に気づくのです。うーん、何とも回りくどく、結局は何を言いたいのか分からない物言いですみません。<<<
・・どうか懲りずに、よき音芸術の発掘をお願いいたします。でも健康第一です。
決して無理をなさらぬようにお願いいたします(これ本心です)!!!
- 2023-12-01:大串富史
- うーん、うーん、やはり管理人様への感謝が最初で最後、ですか…
ラフマニノフのこの曲は初めて聴きましたが、自分的にはよさげだなーと思いつつも、第3楽章を最後まで聴いて、この曲はやはり現代人(わたしの場合はバックグラウンドミュージックとしてクラシック音楽を聞くことになる中国人の学生たち、恐らくはその半数以上が大学生かそれ以下)が最後までついて行けず、最後までついて行っても、うーん、うーん、となってしまわないか、ちょっとだけ心配です(日本語「ちょっと」の湾曲的用法ごめんなさい)…
#いやこの場をお借りしてもっと言いたいことを言わせていただけるなら(ってもう言ってますごめんなさい)、結局バルトークのオケ協でさえバックグラウンドミュージックの聴衆が二人(自分ともう一人の学生)になってしまい泣く泣くお蔵入りしてしまうのを見るにつけ、現代人とは一体全体どういう人たちなんだと思ってしまうのです… まあそこで、はっと我に返るのですが。今は第二次大戦のあの時代でさえなく、あの頃の聴衆と今の我々(の大多数)はかくも違うんだなあと。
もっともラフマニノフの前奏曲は(曲が短いこともあり)まだリストに残っていますし、コンドラシンもモスクワフィルもよさげですし、楽曲をアップしてくださっている管理人様への感謝をはじめ、感謝はただただ尽きないわけですが…
#それにしても、現代人のこの生活の忙しさには半ば呆れてしまいます… 家族の食事が終わったようで(わたしは基本的に夕食は食べないのです)、小4の娘(孫ではなく予想外の妊娠で授かった娘)と病気の妻と82歳になる義理の母親を残し一人クラシック音楽鑑賞はやはり不可能です残念無念…
- 2023-11-26:エラム
- この曲は「ピアノソナタの未完成交響曲」とでも言うべき、ことによると未完成交響曲に負けるとも劣らない名曲だと思います。殊に第1楽章のあまりにも美しい曲想の変化は筆舌に尽くし難い。
未完成交響曲との著しい知名度の差は、単に演奏機会の少なさから一度も聞いたことがない人が多いからではないでしょうか。
私も内田光子のコンサートで聞いたのが初めてでした。シューベルトの4番、15番、21番の3つのソナタを並べたプログラムで21番は当然として4番も予習済みでしたが15番は全くの未聴で臨みました。知らない曲でどれだけ退屈な30分間となるのか心配していたのが、結果的にその日最も心が震えた30分間となりました。
是非とも多くの人に聞いていただきたい楽曲です。
- 2023-11-25:元クライマー
- CDで持っていますが、この歌唱を取り上げてくださったことに感謝します。
オペレッタを歴史的な名歌手が歌った希少なアルバムと思います。シュワルツコップの上品な色気と、情感あふれる歌唱が存分に生かされています。
- 2023-11-19:クライバーファン
- 内田光子さんのインタビューを読んでいたら、ハスキルは「ミュンシュ/ボストン響とひいているK四六六、あれは素晴らしかった。ライブはミスがあってもやはりいいと思う。」というのがありました。
ユングさんのご感想がもしこのサイトにのればうれしいです。
- 2023-11-17:奥山子
- 何年か前にデータベースにアップロードされていたのを目にしてから、ずっと紹介される機会を心待ちにしていました。
ラフマニノフの交響的舞曲は時代が下るにつれて演奏と録音が増え続けている数少ない曲の一つで、その過程で名演として評価を確立したのがこのコンドラシン盤だと思っています。
単純に大河OPっぽく楽しめる雰囲気が人気に繋がっている部分もある一方、この曲は2台ピアノのための作品としてとりわけ優れたものだと感じています。
そういえばアルゲリッチがかなりの頻度で弾いていて、録音に限っても複数あったと記憶しています。
ラフマニノフとホロヴィッツの初演もさぞ素晴らしいものであったろうと想像してしまいますね。
- 2023-11-16:鈴木孝庸
- いつも楽しく拝聴いたしております。このたびは、私も大好きなマリア・シュターダーをお取り上げくださり、解説もなるほどと拝読いたしました。シュターダーは、LPもCDも出来るだけ入手するようにしておりますが、イッセルシュテットとの「エクスルターテ…」は、CD未購入です。
ところで、今回御紹介のステレオ盤、拝聴してたしかにステレオのようですが、写真に出ているLPは、私も持っているものと同じ盤のようですが、これはモノラルではないかと思いました。
余計なこと申して大変失礼いたしました。
[管理人]
全然余計ことではないです。差し替えを忘れていました。(^^;
- 2023-11-15:東丈
- マルケヴィッチは大好きな指揮者ですが、特にこのエグモント序曲は素晴らしい!どの楽器も皆全力でなっているし、弱音の部分も針を刺すとパンと破裂しそうなものすごい緊張感を感じます。今後もこれ以上の名演は出ないのではと思います。演奏後はへろへろになったのではというコメントには笑えました。
- 2023-11-04:クライバーファン
- まずはじめに、「その生涯で3度もベートーベンのピアノ・ソナタを全曲録音したピアニストというのは他にいるのでしょうか。」についてですが、我らがバレンボイム大先生が、5度目のベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集を2020年に完成されています。すごい記録ですね。
バックハウスのステレオ盤しか全集をもっておらず、テクニックに満足できないので、他の良い演奏を探しており、このサイトのベートーヴェンをいろいろ聞いています。このブレンデルですが、硬質なトーンで一貫されておりそこは良いのですが、フォルテで音が少し潤いがなさすぎる気もします。録音のせいかもしれませんが。
ブレンデルの70年代の録音にも興味を持ちました。聞いてみたいと思います。
- 2023-11-01:クライバーファン
- これはすごい演奏ですね。中弱音主体の音が感覚的にとても美しいです。圧倒されました。
ホロヴィッツが語ったとされる「最高のモーツァルト弾きを知っていますか。エトヴィン・フィッシャーですよ。」という言葉を思い出しました。
- 2023-10-31:小林 正樹
- 久しぶりに書きます。日本シリーズの前にリストでも聴こかいな、と思ってユングさんの頁探してると、おっケンプが?と、しかもフィストラーリと?。なんかどこかゾワゾワする気持ちの高ぶりや!どれどれと思ってクリックオン!なんという「美しいリスト」じゃこれは。音の洪水的熱狂の奴はよけあるが、これは一体、ウームとなったわけでして、淡々としている美音というか美音を求めることだけが第1義ではないだろうけど、何と申しましょうか譜面を丁寧に「歌って」いて、鍵盤を触ったらこうなってんわ。というような境地がええなぁ、と。
第1協奏曲の1楽章途中のカンタービレなどゾクッとを通り越して夢の境地!そして聴き手としてボケッとしてたらフィストラーリ氏の的確な的を得た厳しいリズム表現で「ぼーっとしてんじゃねえよ!」と叱られて、誠に良い気分でした。あぁ僕は今日機嫌がよいぞって思った一瞬でした。
おっとタイガースを見なければ・・・。
良いものを有難うございました。(ケンプさんのはシューベルトも大好きやねん)
- 2023-10-31:クライバーファン
- 今年は、オペラを聞いてみようと、40曲ほど新たに聞きまして、ロッシーニもいままで一度も聞いたことはなかったのですが、湖上の美人、ブルスキーノ氏、ランスへの旅、エドゥアルドとクリスティーナ、イタリアのトルコ人と5曲ほどオペラ全曲を聞きました。
それを聞いた後にこの演奏を聞きましたが、ランスへの旅なんかと共通して、メロディがとても綺麗ですね。ロッシーニはハイドンなんかと違い、1回聞いただけで綺麗とわかる旋律を作れる人だと思いました。またプッチーニのようにベタベタに甘いところはないです。
とても気に入った曲で、あらためてこういうサイトで未知の曲に巡り合えたことに感謝します。アップロードありがとうございます。
- 2023-10-30:クライバーファン
- ドナルド・キーンの著書を読んで、ヴィヴァルディのオペラ「オルランド・フリオーソ」を聞きましたが、ドナルド・キーンが賞賛するほどには良さが分からなかったです。
そこで目に留まったこの曲の演奏を聞きましたが、予想に反して面白かったです。というのも、ソプラニーノ・リコーダーの演奏をはじめて聞いたからです。
音はピーヒャラなるのですが、なかなかかわいらしい音で、かつ、美しいと思いました。
なんどか聞いてみたいと思います。
あと、マリナーの演奏もまとめて聞いてみようと思います。というのも、バロック時代はモーツァルトまでの曲は、大編成で演奏しても良さが発揮されないと思ったからです。マリナーのような小編成で演奏した演奏をもっと聞いてみます。
- 2023-10-28:クライバーファン
- 現在、ベートーヴェンの作曲を全曲聞こうと少年時代から順に聞いています。
そのなかで、
「クラヴィーア四重奏曲ハ長調」WoO36-3
の1969年のエッシェンバッハ他の演奏が気に入りました。ところでこの曲は、モーツァルトのアウエルンハンマー・ソナタから大きく影響を受けているということで、こちらも聞いてみました。
どうもベートーヴェンに比べてこじんまりとしていて、面白くないですね。ピアノが主導しているところはそうあるべきなので良いとは思いましたが。こういう演奏を聞くと、トスカニーニが言ったという「僕はモーツァルトにはたまにうんざりする」という言葉を思い出します。
- 2023-10-27:クライバーファン
- 第2楽章の優美な旋律に惹かれました。はじめて聞いた曲で、ほかの楽章は特に印象に残らなかったのに対して、一聴しただけで感銘を受けたのが第2楽章です。
個人的には弦楽四重奏というジャンル自体が嫌いです。ヴァイオリンが2本で耳に刺激的に聞こえるというのがあります。でもヴァイオリンの音というのは実演で聞くと、安い再生装置で聞くのと大分違う音なので、弦楽四重奏も実演だと大分違う音なのかもしれません。というわけで、弦楽四重奏の実演にも行ってみようと思っています。
それにしてもハイドンという人は、モーツァルトほど、聞いてすぐに覚えられるようなメロディを作らない人ですね。そういうところはベートーヴェンに似ていているのかもしれません。逆に言うと、モーツァルトに比べると、何回聞いてもなかなか飽きないという長所もあります。
- 2023-10-26:クライバーファン
- フラグスタートは、最近EMI時代のCD5枚組を買ったり、フルトヴェングラーのスカラ・リングのLPやトリスタン、ブリュンヒルデの自己犠牲の英EMI初期盤を買ったりして演奏を集めています。
また、メト時代のボダンツキーやラインスドルフとのライブも聞きました。トリスタンは1935,37,38年の三種は聞きました。いずれも見事でした。
そのころの全盛期と比べて、この演奏はどうかというと、ニルソン自伝で「彼女の声は年を経るにつれ暗いトーンになり威厳を帯びてきた。」と書かれている通りだと思います。
声が太くなり、陰影が増し、より神々しくなったと思います。高音が出にくくなるなどの衰えはあると思いますが、素晴らしい声をここでのシューベルトの歌曲でも聞かせていると思います。
フラグスタートは私が聞いた女声のなかで一番きれいな声だと思っていますが、ここでも声から発せられる香りのようなものは健在ですね。全盛期と比べても聞き劣りしません。
- 2023-10-25:クライバーファン
- スケルツォ第1番を10年ぶりに聞きましたが、やはり最高の演奏ですね。私が持っている1961年ごろのCBSへのステレオ盤、1985年のDGへの録音よりも優れていると思います。でもなぜかCDは買っていません。我ながらCD収集に消極的であると思った次第です。
スケルツォ第1番ですが、極めて独特な演奏ですね。弱音の出し方が他の人と全く違います。ジャズの影響ですかね。ぎゃくにこういうチャラチャラした感じの演奏が嫌いな人がいてもおかしくないと思います。
これを聞いた後に1985年の映像を見ると、同じようにやろうとして、年齢によって技巧的にできなくなったこと、それでも残っているかつての技巧の片鱗が見えてとても興味深いです。
スターウォーズの映画に例えると、800歳を超える高齢のヨーダが戦闘シーンだけで突如若返って、超スピードの剣技を披露するのですが、それと同じことが、1985年のホロヴィッツのスケルツォ第1番のコーダにも言えます。
さんざん指がもつれ、テンポもあやしいなか、ようやく到達したコーダで突如、若かりし頃の技巧の冴えが復活するようです。
なお、リヒテルは1985年の映像をみて、一言「dreadful」と酷評していますが、その気持ちもわかります。彼はこの時のホロヴィッツの「No but for the old man.」というセリフも気に入ったらしく、自分のサンサーンスかなんかの協奏曲の録音の印象を記した際に「ホロヴィッツがスケルツォ第1番を下手に弾いた後の言葉」として引用しています。
- 2023-10-24:クライバーファン
- 完全に理解できたわけではないですが、4,5回聞き、良い作品だと思いました。クラウスのピアノも弱音主体の部分が特に美しいです。球を転がすような繊細なタッチですね。
こういう演奏を聞いた後で、グレン・グールドがどうハイドンを弾いたのか興味がわきました。この曲のレコードが残っているか知りませんが、調べてみます。
シャルランの録音の音質には少し疑問があります。私はクラウスのモーツァルトのピアノ・ソナタ第3番のモノラル盤を持っていますが、フォルテで多少、歪が出ます。このハイドンもそうです。この辺のバランスを上手くとってもらいたかったものです。
貴重な音源をアップいただきありがとうございます。
- 2023-10-23:クライバーファン
- 記念すべきハイドンの交響曲1曲目?ということで興味を持って聞きました。
いぜん、ビーチャムのロンドンセットかなんかを聞こうとして退屈して挫折して以来のハイドン挑戦です。
第1楽章はちょっとだけ、魔笛の第2幕の夜の女王のアリアの伴奏と似ているところがあるかなと思いました。ハイドンはあまり、覚えやすいメロディを入れないですね。第1楽章は動機と音階で構成しているようです。
第2楽章は静かな中にやや強めの動機を執拗に挿入に、聴衆が眠らないようにしているようにちょっと思えました。
第3楽章は、後年のV字や驚愕のフィナーレとあんまり変わらないような気もします。
これ以外のハイドンも聞いてみようと思います。アップロードありがとうございます。
- 2023-10-22:クライバーファン
- メンデルスゾーンの室内楽ですが、はじめて聞く曲です。驚いたのが、第3楽章のどこかの部分で、ウラッハのクラリネットの音が、昔よく聞いていた、ウラッハのモーツァルトのクラリネット協奏曲の音とそっくりだった点です。
クラリネットの低音は独特の響きがします。
あとピアノの録音もなかなか良いですね。やや艶消しで、まろやかなピアノ響きがとても美しいです。
モノラルのピアノにはなかなか馴染めないですが、このように十分満足できる音のものがあります。
何回か聞いてみます。アップロードありがとうございます。
- 2023-10-22:山本一郎
- 説明通りティンパニーは異彩を放っています。迫力があります。一番好きな新世界です。また各パートのはっきりした主張はこれぞ新世界の感があります。
- 2023-10-21:安達 順一
- カークパトリックのクラヴィコードの演奏による平均律はまえに紹介いただいてよく聞いていました。今回はチェンバロということでしたが、最初のC major, BWV 870 で響きが似ているので、大変混乱しました。
何曲か聴き比べているうちに耳がなれてきてクラビコードの方は確かにアタック部分が叩いている感じではあるなと聞き取れるようになってきました。クラビコードの演奏はあまり聞くことはないのですが、カークパトリックのクラヴィコードはチェンバロに近いなと思っています。
さて、この聴き比べのなかで、D major, BWV 874 が曲が違うことにびっくり。クラビコードの方は冒頭からフーガのようです。楽譜を引っ張り出して見ると(弾けないのになぜか持っている)、チェンバロの方は前奏曲とフーガですが、クラビコードはフーガが繰り返されています。演奏中のリピートではないように思います。いままで何度か聞いているのに気が付きませんでした。
- 2023-10-21:クライバーファン
- あまり良さが分かりませんでした。
グリュミオー、ハスキルともに、特に音が美しいと思わなかったです。
ですが、これは名盤として知られたものなので、私の感性の問題によるところが大きいのかもしれません。
第2楽章の中間部のシチリアーノ風のメランコリーを高橋英郎は「ハイドンやほかの人たちには書けない、感性の深さがある。」と書いていて、そこの部分はたしかに良いとは思いました。でもハイドンが本当に書けないのでしょうか?この手の記述を見ると、ますます懐疑的になります。ハイドンのヴァイオリン・ソナタがあるか知りませんが聞きたくなりました!
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[2025-11-04]

フォーレ:夜想曲第5番 変ロ長調 作品37(Faure:Nocturne No.5 in B-flat major, Op.37)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)
[2025-11-02]

バックス:交響詩「ファンドの園」(Bax:The Garden of Fand)
サー・ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団 1956年6月20日録音(Sir John Barbirolli:Halle Orchestra Recorded on June 20, 1956)
[2025-10-31]

ベートーベン:ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調 「大公」 Op.97(Beethoven:Piano Trio No.7, Op.97 in B-flat major "Archduke")
(P)エミール・ギレリス (Vn)レオニード・コーガン (Cello)ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ 1956年録音(Emil Gilels:(Cello)Mstislav Rostropovich (Violine)Leonid Kogan Recorded on 1956)
[2025-10-29]

J.S.バッハ:前奏曲とフーガ イ長調 BWV.536(J.S.Bach:Prelude and Fugue in A major, BWV 536)
(Organ)マリー=クレール・アラン:1961年12月10日~12日録音(Marie-Claire Alain:Recorded December 5-8, 1961)
[2025-10-27]

ベートーベン:交響曲第6番 ヘ長調 作品68 「田園」(Beethoven:Symphony No.6 in F major, Op.68 "Pastoral")
ジョルジュ・ジョルジェスク指揮 ブカレスト・ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団 1961年10月録音(George Georgescu:Bucharest George Enescu Philharmonic Orchestra Recorded on October, 1961)
[2025-10-25]

アーサー・サリヴァン:喜歌劇「軍艦ピナフォア」序曲(Sullivan:Overture from H.M.S Pinafore)
ルネ・レイボヴィッツ指揮 ロンドン新交響楽団 1961年録音(Rene Leibowitz:New Symphony Orchestra Of London Recorded 1961)
[2025-10-22]

バターワース:管弦楽のための狂詩曲「シュロップシャーの若者」(Butterworth:A Shropshire Lad)
サー・ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団 1956年6月20日録音(Sir John Barbirolli:Halle Orchestra Recorded on June 20, 1956)
[2025-10-20]

ベートーベン:ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」 ハ短調 Op.13()Beethoven:Piano Sonata No.8 in C minor, Op.13 "Pathetique"
(P)ハンス・リヒター=ハーザー 1955年11月録音(Hans Richter-Haaser:Recorded on November, 1955)
[2025-10-18]

フォーレ:夜想曲第4番 変ホ長調 作品36(Faure:Nocturne No.4 in E-flat major, Op.36)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)
[2025-10-16]

J.S.バッハ:パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV.582(J.S.Bach:Passacaglia in C minor, BWV 582)
(Organ)マリー=クレール・アラン:1961年12月5日~8日録音(Marie-Claire Alain:Recorded December 5-8, 1961)