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リスニングルームによせられたコメント
リスニングルームによせられたコメントをまとめたコーナーです。多くの方の熱いコメントを期待しています。(2008年3月10日記)
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- ヴァイオリンの入り方が実に美しい。すうーっと幕が降りるように入ってくる。レーデルのフルートを少しばかり凌駕してしまっているので、バランスが悪いといえば悪いが、これは、レーデルの人柄かもしれません。エラートで復刻が出た時、文章を書いていて、「私はあのカール・リヒターと競演したレコードで賞を取ったのですよ」とか言ってたような記憶が。いい人なのですね。フルートの音はやや小さく華麗というよりは質朴です。ヴェイロン・ラクロワは今となっては少しうるさい。終始バルヒェットに聞き惚れました。
- 2023-01-03:Takabon
- カッチェンの粒立ちのよい打鍵一音一音から香りが立ち上る。ケルテスも負けじとしなやかに熱く煽ってくる。あー残念でならない。二人とも、40代前半で帰らぬ人となった。語り継がれるべき名演です。
- 2023-01-02:安達順一
- いい演奏だし音もいいのですが、第二楽章の冒頭に回転ムラのような違和感があります。その昔カセットテープでの録音をよくしていた世代なのでちょっと敏感になっているのでしょう。解説に「テープ録音された可能性が高い」とあったので、腑に落ちました。ちょっと残念ですね。
- 2023-01-01:joshua
- ブルーノ・ワルター指揮NBC交響楽団1939年ライヴCDを覚えている方は多いのではないでしょうか?ミトロプーロス指揮 ミネアポリス交響楽団 1940は商業録音としては世界初であったということでしょうか。この青春の名曲、クレンペラーは大嫌いだったと「クレンペラーとの対話」で明記されています。現在還暦前後の世代の多くは、ワルター.コロンビアや、バーンスタインの聴きやすいステレオ録音により、素直に音楽に入っていき、自らの青春に重ね合わせて胸を熱くしました。1940年、真珠湾攻撃のほぼ1年前、大作映画「風と共に去りぬ」が公開され間もない頃、絶妙なタイミングで、HQな録音が実現したわけです。開戦後は、国際政治は混迷を極めてこの明快(当時としては)名録音の流布は阻まれたと想像します。何が幸不幸となるかわからない。でも、時を経てこういうものは再会を約束してくれるようです。この1年も、日々の生活の中、ふと音楽が聴きたくなる時、一番足(携帯の指)を運んだのは、このサイトでした。聴いて、感想を持ち、調べてまた、広範囲に聴いて、意味ある時間となりました。来年もこのサイトへ伺わせていただきます。Gustav Jung様。
- 2023-01-01:Volkano
- 初めて書かせていただきます。
いつも拝聴拝見させていただき、貴重なライブラリをお作りいただていますことに感服いたしております。
マーラーの「巨人」の第3楽章の冒頭は1906年のユニバーサル版、1967年のラッツ版ともにコントラバスのSoloの表記です。(ただし1893年のハンブルグ項の直筆譜はチェロのSoloとコントラバスのSoloによる2重奏ですが)
1992年にパートソロ国際マーラー協会版もスコア上はSoloの表記ですが、脚注で、このsoloはパートソロ(コントラバス全員で弾く)と記したのが話題になったようです。
いずれにいたしましてもスコア上は全てSoloの表記で、ミトロプーロスが録音した当時は1人で弾くことが通常だったのではないでしょうか。
私の勘違いでしたら申し訳ありません。
- 2022-12-31:梅やん
- 今日(2022/12/30)午前のNHK「音楽サスペンス紀行」でベートーベン交響曲第7番第2楽章のテンポが他人によって改ざんされていたことが紹介されていました。当時のアレグレットよりテンポが遅い80に書き換えられていたとのことです。驚いて,手持ちの7番を全部調べてみたところ,聴感的には80よりも遅いと思われるものばかりでした。ちなみに,このセルの演奏は手持ちの第7の中で最も演奏時間が短かったのですが,これがちょうど80でしたので,この演奏にコメントを付けることにします。アレグレットの標準的なテンポは100-110とのことですので,楽譜の指定通りこのテンポで演奏すると,印象が相当に異なってきます(再生速度を変えて100にして聞いてみました)。IMSLPでスコアを調べてみると,テンポ数値が記載され始めた19世紀半ば以降のスコアでは,第2楽章は76と記載されていました。ただし,指揮者がこのようなことを知らないはずはなく,私が何か大きな勘違いをしているだけなのかもしれません。
- 2022-12-20:消費税
- 最近生でききました。合唱付きのフィナーレは単独の作品としてもなりたつというご主張がわかります。さらにこのフィナーレって自由な形式ですよね?最初のとってつけた部分は、まあ無理やり つなぎ を作っただけなので、めをつぶるとしても、突然トルコ行進曲になったり、晩年のベートーヴェンがこってたフーガが出てきたり、・・
- 2022-12-17:大串富史
- 今回は特にバッハとリヒター、また管理人様へ感謝を述べたく思いました。
わたし的にはバッハの一群の管弦楽組曲が、ずっとなんだかなーだったのですが、この年になりようやく、バッハ的には万人受けで譲れるところまで譲るとこうなるのかー、みたいな感慨があります。
簡単に言ってしまえば、バックグラウンドミュージックとしてこの2番がわたし的にはギリギリの許容範囲で、逆に音楽の捧げものとかを流してしまうとやっぱりまずいかなーと思ったりするわけです。
#本当はバッハのトッカータとフーガ、いやブクステフーデの霧あたりを流したいぐらいの衝動が、まだあったりするのですが…
そんなわけでヘンデルやハイドンは最初から流したくなく、かといってヴィヴァルディを流すのもなんだかなー、というのが正直なところで、今回は残りの管弦楽組曲も全部バックグラウンドミュージックとして流させていただければと思っています。もちろんリヒターです。
音楽というのは人類の共通言語であると同時に、どうしても「俺の歌を聴け」ということになってしまうこともあり、万人受けするものと芸術性音楽性が秀でているものは明らかに同じではない(皆が皆バッハ並みであれば別でしょうが)、まあ結局どちらでもいいのかという、半ば諦めの気持ちと不思議な安堵感とが入り混じった複雑な心境で、バッハらしくないなーやめてほしいなー、と思っていたこの2番を改めて聴き直しています。
最後に管理人様への感謝も申し述べさせていただくのですが。こんな言い方をして一括りにしたくはないものの、あれもこれもとあらゆるクラシック楽曲に目を向け続けておられるのは、クラシック音楽通でいらっしゃるだけに時にストレスではなかろうかとも危惧してしまう一方、結果としてこちらのサイトは正真正銘の「万人受け」クラシック音楽サイトに仕上がっていると思います。
これからもご自愛されながら、この貴重なお仕事をお続けくださいますよう。
- 2022-12-17:コタロー
- この曲の「エアー」を、ヴィルヘルミという人がヴァイオリン独奏に編曲したのが「G線上のアリア」と呼ばれるものですね。
「G線」とはヴァイオリンの4本の弦の中で一番低く荘重な音が特徴です。しかし原典尊重の現在ではあまり聴かれなくなったようですね。
- 2022-12-16:藤原正樹
- 全体に明るく、さあ今日も働こうという気分になること請け合い。深みには乏しいかもしれないが、録音はさすがコマンド。分離がよく、さまざまなパートが鮮明ですね。特にチェロの歌わせ方がロマンティックでよろしい。ピッツバーグはこの頃、鉄の街として活気があったはずです。
- 2022-12-16:コタロー
- 曲のはじめに登場する音楽がコレルリの「ラ・フォリア」にそっくりですね。
また中間部にはグリンカの「ホタ・アラゴネーサ」に似たメロディーが登場しています。
これらは偶然なのかどうか、もしご存じの方がおられましたらご教示いただければ幸いです。
- 2022-12-14:コタロー
- 「アート・オブ・コンダクティング」という興味深いビデオがあります。世界の著名な指揮者の活躍ぶりが堪能できる貴重な作品です。
その中にトスカニーニの「ローマの松」の録音風景がが紹介されているのですが、エンディングのクライマックスでこんなエピソードが取り上げられています。
録音技師が「もうこれ以上音を大きくしたら、機械が壊してしまいます」と警告したのに対して、トスカニーニは「機械なんか壊してしまえ!」と応戦したというのです。
幸いにも機械は壊れることなく、無事にレコーディングは成功したのですが、トスカニーニの「熱量」の凄みが感じ取れるエピソードですね。
- 2022-12-12:コタロー
- いわゆる「ピリオド演奏」は、私見ではバロック時代の音楽に関しては相性が悪くないと思います。「ターフェルムジーク」でも余計な夾雑物を洗い流して、テレマンの音楽を純度の高い演奏で愉しませてくれます。
ただ、不思議なことに、音のピッチが現代のそれとほぼ同じように聞こえます。一般的に古楽器による演奏は現在と比べてピッチが半音くらい低いというイメージがあったので、意外に感じました。でも、このシリーズのアップは有意義なことだと思います。これからも楽しみにしております。
- 2022-12-11:コタロー
- フルトヴェングラーは、「ベルリンフィルは『正妻』、ウィーン・フィルは『恋人』である」とい意識があったようですね。不思議なことに、戦後のフルトヴェングラーのスタジオ録音を見てみると、「恋人」のウィーン・フィルのものが大幅に多いです。それに対して「正妻」のベルリンフィルではシューベルトの「グレート」、シューマンの「第4番」、ハイドンの「?字」くらいしか遺さなかったのです。これは返す返すも残念なことだと思います
- 2022-12-10:大串富史
- リヒターとオケの皆さん、また管理人様へ最初に感謝を述べたく思いました。
最初にリヒターなのですが、ブランデンブルグ協奏曲の第2・3・4番はごめんなさいパスさせていただいたものの(わたし的にはテンポが遅いです…)、第5番とこの管弦楽組曲第3番は共にバックグラウンドミュージックとして使わせていただければと思いました。もうお分かりかと思いますが、どちらも迫力(眠気覚まし?)が良さげです。特にこちらのアリアは、中途の5分休憩のバックグラウンドミュージックとしてちょうどいい長さです。
オケの皆さんについて言えば、特に最後のジーグの金管奏者(トランペット)の皆さんに賛辞を送りたく思います。多くの演奏ではよく分からない和音がしっかり吹かれていて好感が持てます。
最後に管理人様への謝辞なのですが、わたしはどちらかというとピリオド楽器派であるものの、そこに凄いこだわりがあるわけでもなく、いいものはいい派という感じなのでしょうか。ですのでリヒターのバッハをご紹介いただけて感謝しています(ご紹介がなければ聴く機会もなかったように思います)。
これからもご自愛されながら、いいものはいい派のクラシック音楽ファンの皆様のエールをお受けいただけますよう。
- 2022-12-09:小林正樹
- この作品ほとんどの指揮者が冒頭を意味ありげにやるけどシューリヒトはサラッと(セルもびっくりってか?)、僕が言いたのはこの先ですよ。これがまた「とてつもなく」素晴らしい!わけのわからん独りよがりを言わせてもらうと「これぞ!ドイツロマン派の馥郁たる旋律美。一抹の危険な香りを発散させながら脳髄にしみこんでくるわいな!」昨今の若返った管弦楽団には「多分」絶対に絶対に表出できない(かも)しれない、危険な美の臭い香りの響き、恐るべきレガートの美しさ・・。おそらく芸術家が生きた時代の環境がそうさせてると思うけど・・。まぁこういった恐らく2度と出現しないであろう芸術至上の世界(←普遍的生活にはちょっとやばいかも)を恋焦がれる己がこわーぃ(笑)。ブルーさんおおきにです!
- 2022-12-09:えりっく・ぷらんくとん
- この「田園」の演奏は素晴らしいですね。
ピエール・モントゥーというフランス系の名前から、なんとなくドイツ系の音楽は合わないのではないかと勝手に思い込んでいましたが、聴いてみてその考えがあっさりと覆されました。
「田園」は、ワルター・コロンビア響の演奏で曲の魅力がわかった口なのですが、コロンビア響の音がわたしの好みではないようでだんだん聴かなくなってしまいました。
この演奏はワルターと同じように自然に対する慈しみや祈り、優しさといったこの曲の魅力を余すところなく表現しつつ、そこに国際化する前の「田舎のオーケストラ」の魅力を残したウィーンフィルの弦楽器、ウィンナホルン、木管楽器をはじめとする楽器群のふくよかな音色が加わって、聴き始めて一気に引き込まれました。
今後、「田園」を聴きたくなったら真っ先に頭に思い浮かぶ演奏になりそうです。
素敵な演奏のご紹介ありがとうございました!
- 2022-12-08:小林正樹
- 感心+感動(心からの拍手を!)。
仏国立が美しすぎ。フルートソロ+第2奏者(フィナーレの、あの厭らしく難しい個所を、美しい迫力で吹き切ったね。フルートセクション万歳だ)
弦セクションも鳩尾の下あたりから美音でグイグイ迫ってくるなぁ。
管弦楽の面白さ全開です。当然このメンバーをリードしたホーレンシュタインは、掛け値なし。真実のマエストロでしょうよ!
めったに聴けるブラームスじゃあねえよ。永久保証付き!
ブルーさん、アップを有難う。感謝以外何物も無しです。
- 2022-12-08:トリス
- ブレイン親子のホルン目当てで聞かせてもろうと聞いていたのですがユングさんのおっしゃるとうりレナークァルテットが素晴らしいかったです。あの歌いましたまらないですね、これぞディヴェルティントの楽しさですね
- 2022-12-08:コタロー
- 「クラシック音楽というものが若い世代では聞く人が減っているそうですが。」
これは今に始まったことではないと思います。日本ではクラシック音楽は「高尚」といえば聞こえがいいですが、多くの音楽ファンから敬遠されてきた歴史があります。とりわけ、いわゆる「バブル時代」にはクラシック音楽のファンであることで「ネクラ」の烙印が押されて、つらい思いをしてきたものです。
そのような迫害(?)にもめげず今日まで生き抜いてきた筋金入りのクラシック・ファンはそのことを誇りにしていいと思います。このサイトもそういう人たちによって支えられてここまで継続してきたのですから。
- 2022-12-07:コタロー
- ピアニストが「ケンプ」で、指揮者が「ケンペン」とは紛らわしいですね(笑)。
それはともかく、この演奏の一番の魅力は、フルトヴェングラー存命中のベルリンフィルの何とも言えないドイツ的な風合いにあるでしょう。モノラル録音ですが、音質的にはまったく問題ありません。これは永遠に遺していきたい演奏ですね。
- 2022-12-06:コタロー
- この曲をリコーダー用にアレンジした、フランス・ブリュッヘンの名演があります。「涙のパヴァーヌ:ブリュッヘン・ブロックフレーテ名演集」というアルバムに収録されていますので、もしく機会があったらぜひ比較試聴してみてください。
- 2022-12-05:藤原正樹
- 星がうまく表示できませんでした。本当は9点半。名演。フガートに入ってから金管を響かせながらの堂々たる進み方。過不足なしというのはこういうのをいうのでしょう。ユングさんのHPに接しての一番の収穫はセルを知ったことだと思うくらいです。エロイカ、第九、V字、ハフナー、そしてこのジュピター。
- 2022-12-03:コタロー
- バッハの「クリスマス・オラトリオ」は、約20年前にとある合唱団に所属していた際に実際に歌ったことがあります。舞台に立って歌うのは、耳で聴くのとは違った感慨深いものがあるものですね。かけがえのない体験ができたと思います。、
この曲は、本来は第1部から第3部はクリスマス期に、第4部以降は新年に演奏するならわしがあるようですが、私が歌ったときは12月中の日曜日に全曲演奏を行いました。
その時一緒に歌った仲間たちの中には、いまでも年賀状のやり取りを行っている方がおります。
そんな私たちが常に模範としていたのが、このリヒターの演奏だったのです。
この演奏がパブリック・ドメインに入ったのは幸運でしたね。
- 2022-12-01:笑枝
- ゆったりとしたテンポ、
オケの響きが素晴らしいです!
Yung さまの言われるように、《ずしりと腹にこたえるような》響きですね。
何度聴いても、感動を新たにします。
これほど雄大さを感じさせる演奏は、めったにないです(@_@;)
- 2022-12-01:コタロー
- 早いもので、暗いニュースが相次いだ今年も12月を迎えましたね。コロナの脅威もやむことを知らず、来年に向けて大きな宿題を背負うことになりそうです。私的にも51年ぶりに手術・入院を体験した大変な一年でした。
こういう殺伐とした時代には、バッハのオルガン曲でも聴いて、身を清めるのが一番です。「パッサカリア」というと、ブラームスの交響曲第4番の第4楽章を思い出す方が多いと思いますが、ここにその原点があるのですね、
ヴァルヒャの清々しい演奏も実に見事で模範的なものです。
- 2022-11-30:コタロー
- この演奏は、私にとってこの曲のファーストコンタクトでした。例によってCBSソニーの「廉価盤」として70年代に再発されたレコードを購入したものです。フランチェスカッティ特有のねっとりとした甘さに魅了されました。
指揮者のシッパースともども息の合った音楽が繰り広げられる好感の持てる演奏です。
しばらくぶりに聴いて、とても懐かしかったです。取り上げてくださってありがとうございました。
- 2022-11-30:笑枝
- Vn 独奏がはじまるまでの前奏、いつも厳めしくて長々しく感じる前奏が初めて愉しめました。
深ぶかとしたオケの響き。
一音一音いつくしむように奏でるメニューヒン。
オーボエがなんともチャーミングなこと。
指揮のケンぺに、ブラボー!(@_@;)です。
いい演奏をアップ、ありがとうございました。
- 2022-11-28:joshua
- この演奏のコメント欄、 リピータになってしまい恐縮です。さて、過日図書館検索をしてましたらMenuhinには、ピアニストの息子(現71歳)がいて、春やクロイツェルを共演しているCDを見つけました。妹ヘフツィバーとの共演はよく取り上げられるのですが、息子はどんな人なのか、知りたくなりました。幸いMenuhinには著書がありました。「神童」「音楽思想家」「自由人」と辿る人生終わり際20年を残して、自伝「終わりなき旅」を63歳時に上梓しています。演奏以外にこれだけ多彩・広範囲な活動を行った人も珍しいので読むのが、楽しみです。上記の息子ジェレミーについて、50年代以降演奏家としての迷いの時期についても、Menuhin自身の言葉で確認しようと思います。
前回、特徴のない、と書きましたケンペ評は撤回いたします。第1楽章の出だし、大方の演奏よりも遅いテンポで、語りかけてくるように表情が豊か。同時期のklemperer伴奏のbeethovenともども、残してくれて感謝します。83年生きる中で、メニューヒンはその時期時期で残したいものがあったんでしょう。録音アーカイブというものを顧みると、「著作のない音楽家」が大半を占める中、ドキュメンタリーとしても音を聴いてみたい、と思うこの頃です。
- 2022-11-28:コタロー
- 実は、私もテレマンの「ターフェルムジーク」を聴くのは恥ずかしながら初体験なのです。
フランス・ブリュッヘンの演奏については私にとっては功罪半ばという感じでしょうか。
古い話で恐縮ですが、ピリオド演奏に移行するまでのブリュッヘンは、なかなかに魅力的でした。中学3年のころ、私はカール・リヒターの音楽に接することで、バロック音楽に目覚めました。ある時、わたしはある音楽雑誌の影響で、「涙のパヴァーヌ:ブリュッヘン・ブロックフレーテ名演集」というレコードを買いました。ここでのブリュッヘンは様々な音域のブロックフレーテを持ち替えて縦横無尽に吹きまくっていました。とりわけコレルリの有名な「ラ・フォリアによる変奏曲」は彼の超達者ぶりを遺憾なく発揮していて、文句なしに素晴らしい演奏でした。
閑話休題。大人になった私の頭のなかに「フランス・ブリュッヘン」という名前がよみがえってきました。そのころは、彼は「18世紀オーケストラ」という団体を率いていました。
そこで、試しにヴィヴァルディの「海の嵐:フルート協奏曲集 作品10」を購入したのですが、音楽の流れが不自然にギクシャクして、ヴィヴァルディの音楽の愉しさがまったく感じられないのです。こういう音楽を「ピリオド演奏」と呼ぶことを後になって知りました。ここでは「音楽」は「音学」ともいうべき研究対象としか感じられず、残念な演奏でした。
その点、テレマンの「ターフェルムジーク」は60年代の演奏なので、ブリュッヘンは楽しんで音楽していますね。続編に期待しましょう。
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[2025-10-20]

ベートーベン:ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」 ハ短調 Op.13()Beethoven:Piano Sonata No.8 in C minor, Op.13 "Pathetique"
(P)ハンス・リヒター=ハーザー 1955年11月録音(Hans Richter-Haaser:Recorded on November, 1955)
[2025-10-18]

フォーレ:夜想曲第4番 変ホ長調 作品36(Faure:Nocturne No.4 in E-flat major, Op.36)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)
[2025-10-16]

J.S.バッハ:パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV.582(J.S.Bach:Passacaglia in C minor, BWV 582)
(Organ)マリー=クレール・アラン:1961年12月5日~8日録音(Marie-Claire Alain:Recorded December 5-8, 1961)
[2025-10-14]

ワーグナー;神々の黄昏 第3幕(Wagner:Gotterdammerung Act3)
ゲオルグ・ショルティ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (S)ビルギット・ニルソン (T)ヴォルフガング・ヴィントガッセン他 ウィーン国立歌劇場合唱団 1964年5月、6月、10月、11月録音(Georg Solti:The Vienna Philharmonic Orchestra(S)Birgit Nilsson (T)Wolfgang Windgassen April May October November, 1964)
[2025-10-13]

ワーグナー;神々の黄昏 第2幕(Wagner:Gotterdammerung Act2)
ゲオルグ・ショルティ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (S)ビルギット・ニルソン (T)ヴォルフガング・ヴィントガッセン他 ウィーン国立歌劇場合唱団 1964年5月、6月、10月、11月録音(Georg Solti:The Vienna Philharmonic Orchestra(S)Birgit Nilsson (T)Wolfgang Windgassen April May October November, 1964)
[2025-10-12]

ワーグナー;神々の黄昏 第1幕(Wagner:Gotterdammerung Act1)
ゲオルグ・ショルティ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (S)ビルギット・ニルソン (T)ヴォルフガング・ヴィントガッセン他 ウィーン国立歌劇場合唱団 1964年5月、6月、10月、11月録音(Georg Solti:The Vienna Philharmonic Orchestra(S)Birgit Nilsson (T)Wolfgang Windgassen April May October November, 1964)
[2025-10-11]

ワーグナー;神々の黄昏 プロローグ(Wagner:Gotterdammerung Prologue )
ゲオルグ・ショルティ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (S)ビルギット・ニルソン (T)ヴォルフガング・ヴィントガッセン他 ウィーン国立歌劇場合唱団 1964年5月、6月、10月、11月録音(Georg Solti:The Vienna Philharmonic Orchestra(S)Birgit Nilsson (T)Wolfgang Windgassen April May October November, 1964)
[2025-10-08]

ベートーベン:交響曲第5番 ハ短調 「運命」 作品67(Beethoven:Symphony No.5 in C minor, Op.67)
ジョルジュ・ジョルジェスク指揮 ブカレスト・ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団 1961年8月録音(George Georgescu:Bucharest George Enescu Philharmonic Orchestra Recorded on August, 1961)
[2025-10-06]

エルガー:交響的習作「フォルスタッフ」, Op.68(Elgar:Falstaff Symphonic Study, Op.66)
サー・ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団 1964年6月1日録音(Sir John Barbirolli:Halle Orchestra Recorded on June 1, 1964)
[2025-10-04]

ブラームス:弦楽四重奏曲 第3番 変ロ長調 Op.67(Brahms:String Quartet No.3 in B-flat major, Op.67)
アマデウス弦楽四重奏団 1957年4月11日録音(Amadeus String Quartet:Recorde in April 11, 1957)