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リスニングルームによせられたコメント
リスニングルームによせられたコメントをまとめたコーナーです。多くの方の熱いコメントを期待しています。(2008年3月10日記)
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- 私がクラシック音楽を聴き始めたころ、廉価版という理由と、ワルターという大指揮者という理由だけで買った,この録音。すすり泣くような出だしと,深いロマンティックな演奏は、私のブラームスへのひとつの憧れとして、こころに突き刺さっています。そうブラームスは絶対音楽派であると同時に、どこまでもどこまでもロマンティックな作曲家であると思います。こうして半世紀以上も前の名録音が、このサイトを通して、多くの人々と共感できるのは、なによりも幸せな事です。
- 2013-12-24:セル好き
- 若きメニューインの録音ということですが、雑な感じが無いのが素晴らしく繰り返し聴けそうな演奏です。凛としたところも含めてIsabelle Faust盤に近い印象を持ちました。
- 2013-12-23:ハイハイおじさん
- 何種類かの“オルガン付”を聞きましたが、ミュンシュ盤は圧倒的に説得力があります。全曲を通じて、この曲はこういう風に演奏するように作られたんだと思わせられてしまいます。全く退屈させずに、深く、温かく、そして熱く劇的です。音楽が生き生きとした息遣いとともに、聴く者の胸に一気にしみ込み一体となります。曲の分析とか解釈とか、そんな頭で行う作業は一切必要ありません。これは、本当に名演奏だと思います。
- 2013-12-16:原 響平
- トスカニーニの演奏も凄いが、このライナーの演奏はそれを上回る出来栄え。無駄を省いた、筋肉質の演奏は聴くものの心を捉えて離さない。打楽器の重低音と、金管楽器の高音域のブレンドされた音は、正確なリズムを刻みながら、虚像芸術の音の世界を聴かせてくれる。ライナー特有のソリッドで華麗な演奏は、この展覧会の絵の演奏にて十分に聴くことが出来る。又、当時の録音技術も既に完成の域に達していたと思える程素晴らしい。
- 2013-12-15:フランツ
- カラヤンの指揮にかかると、どんな小曲でも音楽的で一曲のシンフオニーにも値するほどていねいに仕上がっているのはいつも驚くばかりです。このハンガリー舞曲も優れた演奏に脱帽です。冷静で客観的な美しさとともに、自然なルバートも嫌味がまったくなく、聴くたびに感心します。なんだかんだ言ってもカラヤンはやはり最高の指揮者の一人であったと思います。
- 2013-12-14:Joshua
- これはいいですよ!
冒頭のチェロが生々しい。そのあともずっといい!
吉田秀和は、サバタの録音は音が貧しい、って「世界の指揮者」で書いてるけど、この録音は、全然そんなことはない。
- 2013-12-05:nakamoto
- この演奏を聴いていると、ムラヴィンスキーのチャイコフスキーへの尊敬の念が伝わってきます。そしてこの曲が、価値の高い、つまりベートーヴェンやブラームスやブルックナーの交響曲のように、歴史的にも超一流の作品であることを、私に教えてくれました。ベームファンの私から一言。ユング君さんのサイトは人気なので、あえて辛口で進言します。晩年のベームは最高です。聴き比べなんてしているから分からなくなるのです。三ツ星フレンチや懐石料理を、他の濃口の料理と食べ比べていると同じです。ベームだけしばらく聴き続けて見てください。私も蛇足と思っていた晩年のベームのチャイコフスキーの5番の録音が、素晴らしく聴こえてくるはずです。保証します。晩年のベームは最高です。来日公演でベームの人気が爆発したのは、当時の聴衆の質が高かったからに他なりません。ユング君さんのお蔭で、様々な演奏家に対する理解が深まったことに感謝します。そのお蔭でさらにベームの素晴らしさをも深めることが出来ました。
- 2013-12-05:lacto
- yungさんが例えられていたような、「低速のジェットコースター」という表現がぴったりの演奏ですね。誰も落とされずについて行っているのがすごいです。
明らかにゆっくりめなテンポなのに、全くだれることがなく、次へ次へと引き寄せられます。こんな演奏に出会ったのは初めてです。
運命の違った一面の魅力を知る事ができた気がします。
- 2013-12-02:Joshua
- 第2楽章、16分21秒目。
このあと10秒に満たない時間ですが、1980年代ヨッフムが同楽団を率いて同じ曲で鳴らした音がよみがえってきました。私の知る限り、ここのホルンをこんなに衝撃的に(しかし芸術的に)鳴らした演奏はありません。ベームだって、ヴァントだって、カラヤンだって、のっぺりとしています。ベイヌムにその原型があったのかもしれません。
大阪堂島のフェスティヴァルホールでの思い出がよみがえってきました。
YUNGさんありがとう。
先日、河合隼雄氏がアニマ、アニムスを説いた「カセット」を図書館で借りました。ユングはフロイトとも違い、自己の体験に基づき、独自の理論を打ちたて、1960年ごろまで生きていたのも、最近知った次第です。単なる秀才でなく、今でなら引きこもり不登校に近い自分から出発したのが、うれしい発見でした。蛇足ながら・・・
- 2013-11-30:gkrsnama
- >こういう演奏は、今の指揮者からでも聞き取ることのできる類
!。そう、その通り、うまい。棘がなくて磨かれているという意味で、アッバードとかマゼールとか、同じように聞こえます。
- 2013-11-24:松井 康洋
- ブラームスの交響曲は確かにはまってくれば第4番、第3番、第2番、そして第1番の順にいい曲だと分かってくるものですが、とりわけ第3番の終楽章が小さな音で終わるこの曲は有名な第3楽章が甘ったるい感じであり、私も昔はそう好きではありませんでした。しかし私は第1楽章と第4楽章は結構好きでした。特にコーダは恍惚としてくる感じがとても好きだったのです。今は第2楽章に恍惚感を感じます。とても難しい曲でアマチュアオーケストラはこの曲は敬遠して第2番や第4番を演奏するほどです。それだけにいい演奏があまりありません。どうしてもクナッパーツブッシュやフルトヴェングラー、イッセルシュテット、ザンデルリング、テンシュテットなどくらいでしょうか。コンセルトヘボウのものはセルとこのベイヌム、そしてハイティンクとありそれぞれなかなかいい演奏なのですが、私はその中でやはりこのベイヌムの演奏が一番しっくりくるのです。まさしく秋の音楽ですから今聞くべきです。たとえが悪いかもしれませんがシベリウスの第4交響曲のような位置づけとでも言いましょうか。今現在私は第3交響曲が一番好きなのでいろいろ聞いてきましたがまだ満足できる演奏に出会っていないというのが正直なところでしょうか?。ムーティのフィラデルフィア盤がいいなと思ったこともありますがその時その時の諸々の条件で変わってくるのです。それにしてもいい曲です。この9月にブロムシュテットがN響と2番、3番の順で演奏したのを聴きに行きましたが、それはなかなかよかったかもしれません。
- 2013-11-21:べんじー
- シューリヒトを初めて聴いたのは、コンサートホール音源のブラームスの交響曲第4番でした。このワーグナーと同じくバイエルン放送交響楽団との組み合わせでした。
曲の素晴らしさと演奏の素晴らしさとに魅せられ、もう何度も何度も聴きました。シューリヒトの決然とした演奏がすっかり耳に焼きついてしまい、後にカラヤンとベルリンフィルによる同曲の録音を聴いた時、「カマっぽい気色の悪い演奏だなぁ」と感じてしまったことをよく覚えています(今聴くときっと違った感想を持つのでしょうけれど)。
そんな思い出もあって、コンサートホール音源におけるシューリヒトとバイエルン放響との組み合わせは格別のコンビだと思っています。
このワーグナーの深々として、それでいて晴朗な響きを聴き、改めてそんな思いを抱きました。オンリーワンの、まさにシューリヒトの音だと感じます。
聴く者をグイグイのせていく「マイスタージンガー」第一幕への前奏曲が特に素晴らしい。そして「リエンツィ」序曲。こんな演奏が生のコンサートホールに響いたら、きっと拍手喝采の渦だろうな。
- 2013-11-20:シューベルティアン
- 人間の仕事である、ということが如実に伝わる。いいかわるいかよりも、好きかきらいかを問われる。これがきらいという人がいようか?
- 2013-11-15:オスカル
- ジュリーニはオーケストラとの相性の良し悪しが極端に感じられます(私は彼とCSOとの演奏はあまり好きではありません)。
晩年のVPOとのブラームス全集は、VPOの音色だからこそあのテンポが良い方に働いたのであって、他のオーケストラでは所謂ユルフンな演奏になってしまっていたのではないかと思います。
VPOとの演奏から聴かれる音色は、艷やかな高音とそれを支える中低音、そして意外なほどに強打されるティンパニがブレンドされることによって非常に充実したものとなっています。
好き嫌いは別として、これこそはジュリーニとVPOのコンビでなければできない演奏だと感じました。
ユングさんが仰られていたように、ジュリーニの指揮の特徴はレガートとテヌートの多用によって音楽を横に流していくところにあります。そして彼の演奏は各楽器の鳴らし方が非常に繊細です。そうするといかにも女々しい演奏になってしまいそうに思われますが、しかし彼はビブラートをあまり多用せずトランペットを高い音で強奏させないため、音楽が多湿化し嘆き節と化すぎりぎり手前で踏みとどまっているように思われます。たとえばVPOとのブラームスの4番の冒頭は、あのテンポ設定からは意外なほどに直線的な弦の響きで始まります。
曲に感情移入をして闘争や葛藤などの意志的なものに没頭するものも音楽であれば、ゆったりと音に浸り、野の花を慈しむように、ふと出会った美しい旋律を愛おしむようなものも音楽の一つのかたちなのではないかと思います(ジュリーニ自身の言葉を借りれば『高邁な怠惰』ということになるのでしょうか)。
とはいえ音楽の好き嫌いは感性に頼る部分が多いでしょうし、一聴して肌に合わないと感じたものは、世評や評論家の言葉に左右され無理をしてまで好きになる必要はないかと思います。
私にとってはエッシェンバッハのブラームスがそうでした。オーケストラの響きが薄すぎるように感じたのです(彼とNDRのシューマンは大好きです)。
- 2013-11-14:franz
- この演奏を聴いて確信したのですが、ベートーヴェンの交響曲は「誇張」とか「思い入れ」など無用で、音楽そのものを無心に客観的に忠実に演奏するべきだということです。フリッチャイは作品に真正面から向かい合い、見事に指揮していると思います。ここに至るには、よほど練習し、指揮者の思いを楽員に伝えて慎重に録音したのではないかと想像されます。聴けば聴くほど味が出るベートーヴェンだと思います。付言ですが、こんな至芸はほかにはカール・ベームくらいにしかできないのではないかと思いました。
- 2013-11-14:セル好き
- この録音をリマスターCDで聴くまでは、第3楽章までで再生を止めることが多かったのですが、これを聴いてからは第4楽章もよく聴くようになりました。
まず、最初の方の各ソロ歌手と木管楽器の掛け合いが軽妙ですばらしく、すっかりはまってしまいました。ヘトヴィヒ大聖堂聖歌隊は、大人の混声合唱もあるのでこのときどういった編成なのかよく分かりませんが、どことなくボーイソプラノ等の教会合唱のような響きで祈りが感じられ、ともすれば祝祭的なスペクタキュラーが売りの演奏に食傷気味のところ、大変新鮮でした。
- 2013-11-13:franz
- 5番はクラシックの基本の一曲で演奏もそれぞれですが、この演奏を高く評価したいと思います。確かにまず感じるのがテンポの遅さですが、不思議と聴きなれると違和感なく感じます。(私の聴きなれのせいかもしれません。)前のめりにも逆に退屈にもならず、慎重にバランスよく整えられたアンサンブルに感心します。むしろ音楽の構成感と言うか仕組みがよく聴き取れるように思います。ダイナミックも抑え気味でppからffまでが極端でなく無理のない演奏に安定感のようなものを感じました。いろいろな演奏があっていいと思います。数多い5番の名演の中の一つだと思います。
- 2013-11-12:原 響平
- ライナー・シカゴ交響楽団の絶頂期に録音された名演奏。こんなにも精密で、しかも筋肉質な演奏は、他では聴くことが出来ない。セル・クリーブランド管の演奏にも魅かれるが、これはライナーの怖さと凄さを思い知らさ知らされる演奏。惜しむべくは、ステレオ録音ではない事。
1954年当時には、ステレオ録音が開始されていただけに、残念無念。
- 2013-11-09:金李朴
- 聞き慣れたブラームスの交響曲第1番とは、かなり異なった雰囲気の演奏です。何と言うか「まったり系」ですね。一瞬、ブラームスの1番ではなくて2番を聞いているような錯覚に陥りました。
私にとって、ジュリーニは割と好感度の高い指揮者です。あの上品に整った風貌も好印象です。特に彼のブルックナー(交響曲第7、第8、第9番)やマーラー(交響曲第9番)をしばしば聞いています。しかしながら、ブラームスの1番はジュリーニの芸風に合っていないのでしょうか。正直、繰り返し聞く気にはなれません。この曲には、少し勇み足が出るくらいの、若々しくエネルギッシュな演奏を所望します。
- 2013-11-07:セル好き
- 動機労作の代表のような、この曲の場合こういう演奏も素敵です。
クレンペラーがゆっくり響きをかみしめて演奏したブルックナーも大層な労作ですし。
安定した音の持続性をトレーニングしておきながら、本番は割と早めに録音したカラヤンのオケをいささか信頼していない感じよりは、この演奏の様な挑戦的なアプローチの方が、ベルリンフィルの楽員としても意気に感じるかもしれないですし。
- 2013-11-06:セル好き
- この曲の最初のコレクションがこの録音でした。ヘリオドールの廉価盤です。
その後高校に入ると、同好の友人の間では名盤と認識されていて「へぇ、そうなんだ」と思ったことを覚えています。
フリッチャイ/ベルリンフィル盤は、オケの自発性と指揮者の誠実さがひしひしと感じられる演奏で感動を呼びます。
- 2013-10-28:かなパパ
- 最近あまり、このサイトに来ていなかったので、この曲がアップロードされているのを知りませんでした。
私、この曲が大好きですが、聴いてみて、なんか感じが違う。
あの美しい第2楽章を聴いても全然いい気分がしない。
私もいい気分にさせてくれる第2楽章の方が好きです。
- 2013-10-14:金李朴
- 私は、このカラヤンのブルックナーはとびきり素晴らしいと思いました。何とも捉えどころのないブルックナーの交響曲を、これほどまでに流麗に聴かせてくれるなんて、カラヤンの才能に感謝です。「美しい」ことが何故いけないのでしょうか。
こんな演奏を聴けたら、田舎者のブルックナー爺さんだって、きっと大喜びすることでしょう。
- 2013-10-12:金李朴
- これは凄い。こんな「新世界」に出会ってしまうと、他の演奏はそれこそ「通俗名曲」にしか聴こえません。
寿命を悟ったフリッチャイの、叫びのような音楽です。「俺は鳴らしたい音楽を鳴らしたいように鳴らす。スノッブな評論家の批判などどうでもいい。俺には時間がない。」
私は鳥肌が立ちっぱなしでした。フリッチャイには、「英雄」や「悲愴」のステレオ録音もあるようですね。是非とも聴いてみたいと思いました。
- 2013-10-10:修理人
- この録音は、それ以外のモノに比べるとずいぶん良い方だと感じています。一続きのマイスタージンガーが特に好きです。ジークフリート牧歌も素晴らしいですし、リエンツィも!
- 2013-10-07:Joshua
- これまた、懐かしい録音をありがとうございます。
廉価版LPを買い漁ってた70年代後半から80年代にであったのがこれです。
デジタルイコライザのおかげでしょう。印象はずいぶんよくなりました。
シューリヒトはワグナーも良かったんだ、と改めて思わせてもらいました。
パリオペラ座のオケを振ったデンオンレーベルのモーツァルトもPublic Domainなんですね。
60年生まれの私も年数ではPublic Domainを超えて生きてるのが不思議です。
- 2013-10-06:原 響平
- この演奏を最初に聴いたのは、1970年代に発売されたLPレコードです。当時の私の粗末なオーディオ装置でも、物凄い緊張感のある演奏で、クラシック音楽にのめり込むきっかけとなった演奏です。人間は、極限状態において、時として神を超えるような所業を残す事がありますが、戦時中のフルトベングラーの演奏は、どれも、それに値します。生きることへの、もがき苦しみを忠実に再現した演奏は、現代の平和で裕福な環境の中で育った人間には、絶対に再現できません。感情移入を極端に嫌う人がいますが、この演奏は、それを完全に凌駕するほどの演奏で、間違いなく歴史的名演奏です。
- 2013-10-02:フランツ
- セルのベートーヴェンはいいですね。音楽に真正面から向き合って、真摯に曲本来の姿を再現してくれます。真面目なだけでなく深い情緒もあふれていることも聞き逃してはならないと思います。クリーヴランドの技術・音楽性もすばらしいです。この「エロイカ」も超名演ですが、究極の名演は「第九」のように思います。身の引き締まるような音楽に惹かれます。これからもセルのベートーヴェンをアップしてほしいです。
- 2013-09-26:金李朴
- この曲は、例の「天国的な長さ」が冗長にしか聴こえず、苦手にしていました。世評の高いワルター指揮の演奏を聴いても、感想は同じでした。
しかしながら、セル指揮によるこのキビキビとした演奏に出会ってから、「ザ・グレイト」は逆に私のお気に入りの交響曲に仲間入りしました。曲全体の見通しがすっきりとし、次々と繰り出される旋律が、大変に心地よいものとなりました。ユングさんも書かれているように、「ザ・グレイト」は、ベートーヴェンの延長線上に位置する、がっしりとした構築の初期ロマン派交響曲なのだと納得しました。
セルの名盤を聴くと、切れの良い舞踏を披露する、情熱的かつ知的なソロダンサーの姿が、しばしば思い浮かびます。
- 2013-09-22:加藤啓雄
- カークパトリックのチェンバロ演奏、永く愛好してきました。語りだすときりがないので、お伝えしたいことを簡単にまとめてみます。
グールドといえばゴルトベルクですが、貴HPにアップされているカークパトリックの録音は1958年のアルヒーフへのステレオ録音であり、グールドの最初のCBSへの録音年(1955)よりも確かに後です。演奏のコンセプトが確かに似通っており、カークパトリックがグールドの影響を受けたと考えたくなるのも無理はありません。
しかし、カークパトリックは、実は1952年にアメリカのハイドンソサエティに、ゴルトベルクを含むクラヴィーア練習曲集全4巻(パルティータ全曲含む)をドルメッチ製のハープシコードで録音していることを忘れてはならないと思います。1958年のアルヒーフ盤と比べても、ほとんど演奏の雰囲気は変わっておらず、楽器の音色は、むしろアルヒーフで用いているノイペルトよりも、はるかに柔らかく魅力的です。
カークパトリックは、1930年代にゴルトベルクの楽譜校訂を行っており、同曲の研究者としても高名です。私は、カークパトリックがグールドの影響を受けたのではなく、グールドがカークパトリックのチェンバロ演奏を参考に、あの独創的なピアノ演奏を構築したのだと考えています。たとえば、アリアの前半11小節目の分散和音を下降形で弾いているのはカークパトリックとグールドくらいですが、これはカークパトリックが校訂した楽譜上での指示に従っているからに他なりません。
なお、レオンハルトはカークパトリックよりも1年あとの1953年に、モダン楽器を用いてゴルトベルクを録音しています。
カークパトリックがモダンを用いたのは1960年台初頭までであり、1960年台後半にはもっぱらヒストリカルのコピーを使って録音している点も重要です。アルヒーフのスカルラッティのソナタ集はCDで入手可能です。また、CDにはなっていませんが、グラモフォンに録音された平均律やチェンバロリサイタルは楽器も含めて非常に魅力的です。
ちなみに、ハイドンソサエティのバッハの録音は、MUSIC&ARTS:CD?976としてCD復刻されています。
また、SP時代のカークパトリックの録音も、PearlからGEMM CD9245として復刻されています。ここまでさかのぼってもスタイルは後年のものとはそれほど変わらず、シェイプアップされた軽やかな演奏を繰り広げています。チェンバロ演奏の現代を切り開いた偉大な音楽家だと思います。
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[2026-03-08]

ベルワルド:交響曲第4番 変ホ長調 「素朴な交響曲」(Berwald:Symphony No.4 in E-flat major "Naive" )
イーゴリ・マルケヴィチ指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1955年12月録音(Igor Markevitch:Berlin Philharmonic Orchestra Recorded on December, 1955)
[2026-03-05]

ヨーゼフ・マルクス:ヴァイオリンソナタ「春のソナタ」(Joseph Marx:Sonata for Violin and Piano in A major "Spring")
(Vn)ヴァーシャ・プシホダ:(P)オットー・アルフォンス・グレーフ 1954年録音(Vasa Prihoda:(P)Otto Alphonse Greif Recorded on 1954)
[2026-03-03]

ハイドン:弦楽四重奏曲 ニ長調, Hob.III:63(Op.64-5) 「雲雀」(Haydn:String Quartet in D major, Hob.III:63(Op.64-5) "Lark")
ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団:1954年5月録音(Vienna Concert House Quartet:Recorded on May, 1954)
[2026-02-28]

グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲イ短調 作品82(Glazunov:Violin Concerto in A minor, Op.82)
(Vn)マイケル・レビン:ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮 フィルハーモニア管弦楽団 1954年12月17日録音(Michael Rabin:(Con)Lovro von Matacic The Philharmonia Orchestra Recorded on December 17. 1954)
[2026-02-25]

ハイドン:弦楽四重奏曲第60番 イ長調 Op.55, No.1, Hob.3:60(Haydn:String Quartet No.60 in A Major, Op.55, No.1, Hob.3:60)
プロ・アルテ弦楽四重奏団:1936年11月19日録音(Pro Arte String Quartet]Recorded on November 19, 1936)
[2026-02-22]

ベートーヴェン:弦楽三重奏曲 第1番 変ホ長調, Op.3(Beethoven:String Trio in E-flat major, Op.3)
パスキエ・トリオ:1950年代録音(Pasquier Trio:Recorded on 1950s)
[2026-02-18]

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番へ長調, Op.135(Beethoven:String Quartet No.16 in F major Op.135)
ハリウッド弦楽四重奏団:1957年4月22日,5月11日&6月1日,3日,12日,20日録音(The Hollywood String Quartet:Recorded on April 22, May 11 & June 1, 3, 12, 1957)
[2026-02-16]

スメタナ:わが故郷より(Smetana:from my hometown)
(Vn)ヴァーシャ・プシホダ:(P)リディア・ベフトルト 1949年録音(Vasa Prihoda:(P)Lydia Beftot Recorded on 1949)
[2026-02-12]

シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調, Op.47(Sibelius:Violin Concerto in D minor Op.47)
(Vn)ダヴィド・オイストラフ:シクステン・エールリンク指揮 ストックホルム・フェスティヴァル管弦楽団 1954年録音(David Oistrakh:(Con)Sixten Ehrling Royal Stockholm Philharmonic Orchestra Recorded on 1954)
[2026-02-10]

フォーレ:夜想曲第12番 ホ短調 作品107(Faure:Nocturne No.12 in E minor, Op.107)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)