Home|コメント
リスニングルームによせられたコメント
リスニングルームによせられたコメントをまとめたコーナーです。多くの方の熱いコメントを期待しています。(2008年3月10日記)
前のページ/
次のページ- 2016-08-29:藤原正樹
- 懐かしいヘンデル。高校二年の夏、夏期講習の帰りに買ったMZ盤で愛聴していました。
デッカが一向に復刻してくれず、キングに問い合わせてもCD化はいつのことになるかわからないというような要領を得ない答えが返ってきただけ。グリーンドアなる板起こしが部分的に出ているだけというのには首をかしげます。これほどの名演奏を自分のところから出さないというのはどういう神経をしているのでしょう。
それとも原盤の保管に失敗して事故があったのでしょうか。
のびやかでありながら第三楽章など嫋々といってもいい表情をみせます。まるでイギリス紳士が過去のロマンスや誤ちを思い出して悲しげな顔をするように。(もちろん、そんな解釈はロマン主義的なものだということはわかっています。この時代、オペラの合間に演奏されたりしたのですから、はもっと粗野なものだったり、騒々しいものだったりしたかもしれません。ですが、最近の演奏は、たとえばピノックのようなそれなりの研究の成果のあるものでも、このニールほど私の心を打たないのですね。)
原盤はどこへ行ってどうなっているのでしょうね。
- 2016-08-28:クライバーファン
- ショルティに比べてれば断然、オーマンディの方が好ましかったです。その理由は、単に残響のあるなし。こういうのは正しい聴き方か、また振り返ってみます。
- 2016-08-26:Sammy
- 興味深く聞きました。作品として特によいとは思えなかったのですが、明瞭かつ溌剌と積極的に演奏することが、実に魅力的な音楽を紡ぎ出す、ということをこの演奏は教えてくれるように感じられました。ただ、それもまた、裏返せば作品の持つ力がある程度あった上でのことなのかもしれませんから、そう見れば、モーツァルトは幼くしてその水準の作品を書き上げていたということも実感されます。
- 2016-08-26:Sammy
- 10番からきき始めたのですが、12番,13番でより厚みと多彩さのある表現に発展していったことが、この明瞭な演奏によって実感されました。解説に書かれているミラノでの進歩をとても自然に受け止めることができました。
- 2016-08-21:Joshua
- モリーニはいいねえ、っていう小林秀雄(かつて入試現代文を彩った評論家)の講演記録での「声」が頭に残ってます。僕もそう思います。渡米しても頑固にレパートリーを守った人です。音はやや細めだけど、ほんとお上品で(それだけならBobescoさんに近いのですが)、何か男勝り的な「凜」としたものをお持ちです。
このBrahmsはイタリア女流De bitoもアップしてくださっていて、そちらもいい(伴奏がEフィッシャー!)のですが、こちらにより惹かれます。そういえば、ミルシュタインも1950年ごろこの3番だけ録ってましたね。
Moriniさんとは中古市でも出会いがありました。1959年ザルツブルグLive、Mozartの5番「トルコ風」協奏曲です。伴奏はジョージ・セルで、フランス放送オケ。いつぞや黒田恭一さんだったか、FMで取り上げてくださってて、録音し忘れたものなので、一層懐かしく、私が買うのを待っててくれたかのようなillusionに酔いしれました。演奏は勿論素晴らしい。グリュミオーやシェリングやムターとはまた違って独特。よくCDジャケットに彼女演奏する写真が載っていますが、決まって目を閉じているのです。しかも口元は微妙に笑みを浮かべ、優しく弓を構えています。余裕、高貴さ、作品への愛情を感じられる写真は演奏にも共通するものです。
蛇足ですが、女流ついでに1つ。東大教授堀米庸三氏の名はチャート式世界史でお覚えの方もまだいらっしゃるでしょうが、その姪っ子さん、エリザベートコンクールの覇者、堀米ゆず子が30年ぶりにバッハ無伴奏を入れましたね。無伴奏をこの暑い夏に聴きなおしています。前橋、潮田、加藤知子、ムローヴァ、堀米さん、と。(これがチェロになると、がさっと人数が減って、バレンボイム夫人しか私は思い付きません)
聴きながらネットでコメント抄を渡り歩くなど(不謹慎な聴き方ですが)してますと、
「バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(Bach Sonatas and Partitas for Solo Violin)」なるページに遭遇しました。
世には大人物がいるものでして、100ばかしありますかね、勢ぞろいした無伴奏に録音と演奏評をされてるのです。日々更新の現役サイトです。
また、1997?2008年に活躍されたサイトですが、
「斉諧生音盤志」というページの言及もあり、こちらも懐かしく読ませていただきました。同行の士多かれど、ここまで極めてらっしゃる人もいるのかと感心しました。
- 2016-08-20:たつほこ
- ヴィヴァルィ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」より「冬」::レナード・バーンスタイン指揮 (Vn)ジョン・コリリアーノ ニューヨーク・フィル 1964年1月27日録音
【 メッセージ 】 この冬と、同じ日に録音した夏がいいです。バルビローリのマーラーが素晴らしい演奏で、ふとみると「私の生まれた月」の録音でした。で、更新履歴のちょっと下にあったこの演奏は、まさに生まれた頃の演奏でした。1/27は月曜日で、週明けからこんだけの録音とは偉い ? なあ。(再送させていただきました)
- 2016-08-19:Joshua
- 出だしの残響のない鋭角的な音。これは、ムラヴィンスキー68年ライブを思い出しました。というより、似た路線の二人がいて、トスカニーニが元祖だったということ。39年というSP最盛期とはいえ、パチパチいうノイズにもめげず最後まで聴いてしまいました。トスカニーニは潔い演奏家でした。でも真似ることは到底できず、お友達にもなりたくない生き様に、このように忘れられない芸術が生まれてくるのは、Wagnerに代表される「音楽と人間性」の不一致でしょうか?してみると、理性や倫理や道徳以前の、人間が文化を持つ以前の生物としての血の騒ぎのようなものに、音楽の表現の可能性はあるのかもしれません。そんなものを脳みその奥から蘇らせてくれる少し危険な、それでいて現実世界から見れば相当無邪気で可愛らしい代物。やはり、あってよかったなあ?という音楽作品の峰々と名演奏の記録、ということです。
- 2016-08-17:Joshua
- いつぞやここでヴァイオリンを弾いているAlexander Schneiderこと、Budapest String Quartetの第2ヴァイオリン奏者が、指揮して11番のピアノ協奏曲を録音したものに感想を寄せたことがあります。Mozartの11番。ソロはゼルキン。あの喜びに満ちた演奏、YUNG氏のこのページの18世紀人の感性の説明、Alexander Schneiderの生き方とVn演奏、そしてこのカザルスがしたためたBrandelburg演奏の存在感、私の中で一本の線でつながりました。そうすると、3番・6番の健康的な弦楽合奏、4番でのがっちるしたシュナイダーのヴァイオリンソロ(第1楽章)。5番第1楽章終わり際のチェンバロソロ=ゼルキンのピアノソロが懐かしく思い出されます。この1番では第3楽章途中で微妙にテンポを落としてヴァイオリンソロを浮かび上がらせるところが私的に好きです。
ホルンをやってるのは誰でしょう?バウマンがイムジチと録音したりしてますが、それはそれとして、この奏者(2人)は上手い!アメリカ・マールボロに集まった若き俊英ですかね。
- 2016-03-31:Sammy
- ニールセンのこの傑作を挙げていただいて、心から嬉しく存じます。私は第1部の演奏も作品の特徴を十分に捉えた優れた演奏と思いますが、やはり真骨頂はご指摘の通り第2部でしょう。劇的な第1部の表現はじっくり踏みしめるようで、こちらこそバーンスタインらしさが出るかと思いきや、慎重にじっくり取り組まれており、清澄な音楽が悲劇性に飲み込まれていく音楽の雰囲気は控えめに、恐らく戸惑い気味に表現されているように思われます。対して第2部は極めて集中力高く、畳み掛けるような音楽の勢いにただ圧倒されます。ここまでの演奏がなされていることに正直驚きを禁じえませんでした。バーンスタイン/ニューヨークフィルの当時の稀有の底力をまざまざと感じさせる名演奏と思いました。
- 2016-03-31:minesaijo
- 構造のしっかりとした演奏ですね。
今のウィーンフィルのオーボエやホルンからはこの当時のような独特の響きが薄れてきていると感じますね。
- 2016-03-31:ヨシ様
- このワルターのブルックナー録音。
コロンビア交響楽団となっていますが、その実体はロサンゼルスフィルらしいです。
確かに聴くとオーケストラ上手さ、音の厚みがコロンビア交響楽団とは違う気がします。
この録音の直前にワルターはロサンゼルスフィルを振って、ブルックナー9番の演奏会をしています。
なので録音時のオーケストラがロサンゼルスフィルの可能性は有り得ますね。
- 2016-03-31:原 響平
- 1960年代前半のバーンスタインが一番輝いていた時期の演奏。ニールセンの交響曲では交響曲No4がティンパニーの活躍もあり有名だが、実はこの交響曲No5の方がニールセンの代表作にふさわしい。バーンスタインの演奏は前半楽章のピーンと張り詰めた空気感の持続と純粋培養された様なオーケストラの響きで、北欧の音楽をまざまざと見せつける。更に小太鼓の扱いも非常に巧みで、思わず上手いな!と唸ってしまう。どこかクール感を漂わせながら、オーケストラに熱気を帯びさせ、灼熱の音楽とする技は、バーンスタインが既に指揮者として巨匠の域に達していた事を物語る。この演奏は、ニールセン交響曲No5の決定盤です。
- 2016-03-21:nakamoto
- こう言った小品は、あまり聴かないので、今迄に何回かは聴いているでしょうけれど、集中して聴けたのは初めてです。チョット遊びが勝った、色彩豊かな曲ですが、わたしは、民族色の強い音楽が好きでは無く、セルの抑制された、純音楽的なところが、好ましいです。分かりやすい曲だと、わたしでもセルの美点がよく聴き取れます。正に完璧な音作りに成ってるのがわかります。
- 2016-03-21:Joshua
- 古い録音から、なんとまろやかな音が聴こえてくることでしょう。
オンラインで2回聴かせていただきました。SPであることが何のハンディになることもなく、作品そのものを楽しめました。
- 2016-03-20:原 響平
- 随分と懐かしい音源を聴いた。確かフォンタナレーベルでLPを\900で販売していたのを購入した思い出が蘇った。当時の再生装置から出てくる音・演奏は、廉価版のそれは、いずれも2流と勝手に思い込んでいた。特に、カラヤン・セル等のレギュラー盤は、録音・演奏もゴージャスで欲しいけど学生には手の届かない高根の花だった。さて、今この演奏を聴きなおしてみると、録音も悪くなく、演奏もアンチェルの指示を忠実に再現した堂々たる演奏。名盤チェコフィルとの差は、録音に多少の色・艶の差があるが基本的な演奏スタイルは変わらない。これは録音したホールとウイーン響の独特な渋めの音色に起因する。尚、市販CDにはモルダウがカップリングされているが、ホルンの強奏に思わずニンマリ。当方の好きなセルもここまでホルンを吹かせていない。アンチェルは本当に上手い。
- 2016-03-20:ジェームス
- 私は最近英國Columbia MONO 原盤を入手したが、歴史的名盤と謂れる割りには余り出来は良くないと思う。ライブのせいもあるかも知れないがカラス、ステファノとも聲が平板でドラマチックではない。
ただセラフィンの指揮はさすがの職人藝で抜群の出来である。
- 2016-03-20:emanon
- 自然な風合いを感じさせる演奏です。この時代のシューマンの交響曲の演奏というと、大なり小なりオーケストレーションに手を加えているものですが、コンヴィチュニーの演奏は「何も足さない・何も引かない」を徹底しているように聴こえます。これは当時としては、大変勇気がいることであったのではないでしょうか。
点数は8点です。シューマンの交響曲演奏の原点がここにあると思います。
- 2016-03-20:emanon
- 私が初めてこの曲を聴いたのが、このワルター盤でした。とても懐かしく思います。この演奏では、ヴァイオリンとチェロの絡み合いがとても美しく、それを支えるワルターの指揮にはある種毅然とした趣きがあって、全体を大きくまとめています。
私が現在聴いているのは、オイストラフ・ロストロポーヴィッチの独奏でジョージ・セルが指揮をした威風堂々とした演奏ですが、このワルター盤もソリストともども小味が効いていて、なかなかいいものです。点数は8点です。
- 2016-03-19:emanon
- 1970年代、この曲はベーム指揮ベルリン・フィルの演奏が鉄板でした。そのおかげでこの演奏のレコードをそれこそ耳にタコができるほど聴きました。改めて今この演奏を聴くと、まさに愛聴していた10代の頃が想い出されてとても懐かしいです。
よく「ベームは死後忘れ去られた」ように言う人がいますが、この演奏は構成がしっかりして、横の流れもスムーズで、立派なものです。ベルリン・フィルもカラヤンの時とは違って適度な素朴さが感じられて好感が持てます。特にオーボエのコッホがいい味を出していますね。
点数は8点です。やはり、ベームは20世紀における偉大な指揮者の一人でした。
- 2016-03-19:emanon
- 私が初めてこの曲を聴いたのがこのコンヴィチュニーの演奏でした。廉価盤の1枚物で、第2楽章の途中でレコードを裏返ししなければいけない代物でした。
私見ですが、ブルックナー「7番」の中で最も美しい演奏ではないかと思います。多少緩さも感じますが、何の抵抗感もなくブルックナーの世界に浸らせてくれます。
点数は8点です。素材そのものの味わいを満喫させてくれるのが大きな魅力です。
- 2016-03-18:Sammy
- 既に数え切れぬほど演奏されてきた作品、私もすでに多くの様々な演奏を聞いてきましたが、この昔から評判を聞いてきた演奏をやっと聞いて、なお大変な衝撃がありました。端正でてらうところなく、高度な合奏力に支えられた隙のない集中力と凛とした透明感の高い優れた演奏です。隅々まできりりと引き締まった潔さと、要所要所からあふれる抑制されていながら確かに歌われた抒情の深さが相まって、その勇壮な美しさは深い感動を呼びます。
- 2016-03-18:emanon
- なんと楽しい演奏でしょう!ヤナーチェクの音楽独特の、細胞分裂するような面白さを堪能させてくれます。プロ・アルテ管弦楽団とは聞いたことがありませんが、ここで聴く限り、まずまずの腕を持つオーケストラのようです。
ちなみに、私が初めてこの曲を聴いたのは、クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団のものでした。これは立派な演奏でした。現在愛聴しているのは、アンチェル指揮チェコ・フィルのものです。これらの演奏に比べるとマッケラスの演奏は多少緩い感じですが、いわゆる「天然」のヤナーチェクといった魅力を感じます。
点数は7点です。
- 2016-03-18:emanon
- 何という清冽な演奏でしょう。ジョージ・セルはこのような小品にも魅力的な演奏を聴かせてくれたのですね。とりわけ、弦の歌わせ方が見事です。特に第2部に出てくるニ長調のメロディは素敵です。
この曲、LP時代はコンドラシン盤を聴いていましたが、その演奏がいささか通俗的に思えてしまうほどセルの演奏の見事さは際立っています。
点数は10点です。これ以上求めるものは何もありません。
- 2016-03-18:Sammy
- フォーレの晩年の室内楽作品は屈折感の強い作品が多いと思います。この曲の他にもふたつのチェロ・ソナタ、ピアノ五重奏曲第2番、ピアノ三重奏曲、そして絶筆の弦楽四重奏曲などが挙げられますが、考えれば彼の深まる難聴、そして時代を考えれば不思議なことではないように思えます。ヴァイオリン・ソナタ第1番は若書きにして才気あふれる傑作ですが、第2番はそれとはまったく違った意味で深みのある、不思議な世界にいざなわれていくような軽妙さと面さ、複雑さと簡潔さが交錯する独特の傑作であると思います。
ただ、人気作とは言い難いのは確かですし、このようにこのサイトでご紹介いただいていること自体ありがたいことでもあります。フェラスの濃密な情感表現はこの作品の重さにうまく合っていて、とても聞きごたえがありました。バルビゼの透明感のあるやや乾いたタッチのピアノも絶妙に作品の雰囲気にあっているように思えます。
- 2016-03-16:emanon
- バーンスタインは、指揮者・作曲家・ピアニストといった多彩な顔を持っていました。この曲でも彼の弾き振りはとても見事なものです。彼はライブではしばしば弾き振りを行っていたようですが、スタジオ録音ではめったになかっただけに、この演奏は貴重です。ガーシュインとしては、シンフォニックなスタイルですが、素晴らしい演奏です。
それにしても、1989年のカラヤンの死に続いて、後を追うかのように翌1990年にバーンスタインが亡くなってしまったのは、大変残念なことです。クラシック音楽界にとっても大きな損失でした。
点数は9点です。このような軽い曲でも真摯に取り組んでいたバーンスタインは立派なものです。
- 2016-03-16:emanon
- 1950年代後半はバーンスタインの調子が良い時期だったのでしょうか。この「パリのアメリカ人」もノリのいい演奏で、思わず引き込まれてしまいます。
それにしても、短命に終わったガーシュインの管弦楽作品の中では、この曲が最高傑作だと思います。オーケストレーションも見事で、各場面の情景が目に浮かぶかのようです。
点数は9点です。バーンスタインの傑作の一つだと思います。
- 2016-03-16:emanon
- 私が中学時代、初めてこの曲に出会った演奏です。バーンスタインの情熱的な演奏のおかげでこの曲がいっぺんに好きになってしまいました。
その後、ムラヴィンスキー、モントゥー、セル等々いろいろな演奏を聴いて、この曲を楽しんできました。しかし、クラシック音楽というのは、最初に誰の演奏を聴いたかということが重要に思います。つまり、その演奏が「刷り込み」されてしまうように感じるのです(今はモントゥーのエレガントな演奏が一番好きですが)。
点数は9点です。久しぶりに懐かしの名演奏に出会えて大変嬉しいです。
- 2016-03-16:emanon
- マーラーの交響曲第4番に初めて接したのもバーンスタインの演奏でした。なんと雄弁な演奏でしょう。とりわけ色彩豊かな第1楽章と、グリストのソロが魅力的な第4楽章が素晴らしい演奏です。
それにしても、チャイコフスキーの「第5番」でもそうでしたが、1960年ごろのバーンスタインの演奏はとても良いものが多いですね。
点数は9点です。正直に自分の持てる力を発揮しているという印象を受けます。
- 2016-03-14:emanon
- NHK・Eテレの「クラシック音楽館」という番組で、昨年11月に行なわれたビエロフラーヴェク指揮のスメタナ「我が祖国」全曲演奏会が取り上げられていて、大変素晴らしい演奏でした。番組の残り時間でカレル・アンチェル指揮チェコ・フィルの1959年秋の初来日の模様が紹介されていました。具体的には、スメタナ「売られた花嫁」序曲とドヴォルザーク「新世界より」第1楽章でした。アンチェルの指揮姿を見るのはこれが初めてでしたが、とてもきびきびとして、無駄のないものでした。チェコ・フィルの演奏もとても良くまとまって見事なものでした。
前振りが大変長くなってしまいました。アンチェル指揮チェコ・フィルによる「我が祖国」は1963年録音にしてはあまり音が良くないのが残念ですが、ボヘミア魂の詰まったこの作品を的確に表現しており、とても良いと思います。この演奏は、全曲通して聴いてその真価がわかると思います。
点数は9点です。
- 2016-03-14:emanon
- アンチェルは薄幸な指揮者でした。戦時中に家族を襲った悲劇はさることながら、チェコ・フィルの常任指揮者時代の1968年、アメリカへの演奏旅行の最中に、いわゆる「チェコ事件」が起こり、彼はカナダに亡命を余儀なくされました。その後は一度も祖国の土を踏むことなく、1973年にカナダで客死しました。
そんなことを考えながらこの演奏を聴いていると、端正なたたずまいの中に何とも言えない哀しみが漂っているのを感じるのです。チェコ・フィルの演奏も見事なもので、録音も「我が祖国」より古いのに関わらず良好です。
点数は9点です。
前のページ/
次のページ
[2025-04-25]

ブラームス:交響曲第2番 ニ長調, 作品73(Brahms:Symphony No.2 in D major, Op.73)
ヨーゼフ・カイルベルト指揮 ベルリン・フィルハーモニ管弦楽団 1962年録音(Joseph Keilberth:Berlin Philharmonic Orchestra Recorded on 1962)
[2025-04-22]

ロッシーニ:管楽四重奏曲第5番 ニ長調(Rossini;Quatuor No.5 in D major )
(fl)ジャン- ピエール・ランパル (cl)ジャック・ランスロ (hrn)ジルベール・クルシエ (basson)ポール・オンニュ 1963年初出((fl)Jean-Pierre Rampal (cl)Jacques Lancelotelot (basson)Paul Hongne (hrn)Gilbert Coursier Release on 1963)
[2025-04-19]

ブラームス:交響曲 第1番 ハ短調, Op.68(Brahms:Symphony No.1 in C Minor, Op.68)
ヨーゼフ・カイルベルト指揮 ベルリン・フィルハーモニ管弦楽団 1951年録音(Joseph Keilberth:Berlin Philharmonic Orchestra Recorded on 1951)
[2025-04-16]

モーツァルト:弦楽四重奏曲第23番 ヘ長調 K.590(プロシャ王第3番)(Mozart:String Quartet No.23 in F major, K.590 "Prussian No.3")
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)
[2025-04-12]

ロッシーニ:管楽四重奏曲第4番 変ロ長調(Rossini;Quatuor No.4 in B flat major)
(fl)ジャン- ピエール・ランパル (cl)ジャック・ランスロ (hrn)ジルベール・クルシエ (basson)ポール・オンニュ 1963年初出((fl)Jean-Pierre Rampal (cl)Jacques Lancelotelot (basson)Paul Hongne (hrn)Gilbert Coursier Release on 1963)
[2025-04-09]

ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調 作品27(Rachmaninoff:Symphony No.2 in E minor, Op.27)
アルトゥール・ロジンスキ指揮:ニューヨーク・フィルハーモニック 1945年1月15日録音(Artur Rodzinski:New York Philharmonic Recorded on January 15, 1945)
[2025-04-06]

ロッシーニ:管楽四重奏曲第1番 ヘ長調(Rossini;Quatuor No.1 in F major)
(fl)ジャン- ピエール・ランパル (cl)ジャック・ランスロ (hrn)ジルベール・クルシエ (basson)ポール・オンニュ 1963年初出((fl)Jean-Pierre Rampal (cl)Jacques Lancelotelot (basson)Paul Hongne (hrn)Gilbert Coursier Release on 1963)
[2025-04-02]

モーツァルト:セレナーデ第13番ト長調, K.575 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(Mozart:Serenade in G Major, K.525 "Eine kleine Nachtmusik")
ヨーゼフ・カイルベルト指揮 バンベルク交響楽団 1959年録音(Joseph Keilberth:Bamberg Symphony Recorded on 1959)
[2025-03-28]

ラヴェル:スペイン狂詩曲(Ravel:Rhapsodie espagnole)
シャルル・ミュンシュ指揮:ボストン交響楽団 1950年12月26日録音(Charles Munch:The Boston Symphony Orchestra Recorded on December 26, 1950)
[2025-03-24]

モーツァルト:セレナード第6番 ニ長調, K.239「セレナータ・ノットゥルナ」(Mozart:Serenade in D major, K.239)
ヨーゼフ・カイルベルト指揮 バンベルク交響楽団 1959年録音(Joseph Keilberth:Bamberg Symphony Recorded on 1959)