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メンデルスゾーン:チェロ・ソナタ 第2番 ニ長調 作品58

(Vc)ヤーノシュ・シュタルケル (P)ジェルジ・シェベック 1962年7月録音

Mendelssohn:Cello Sonata No.2 in D major, Op.58 [1.Allegro assai vivace]

Mendelssohn:Cello Sonata No.2 in D major, Op.58 [2.Allegretto scherzando]

Mendelssohn:Cello Sonata No.2 in D major, Op.58 [3.Adagio ]

Mendelssohn:Cello Sonata No.2 in D major, Op.58 [4.Molto Allegro e vivace]


天性の向日性が発揮された音楽

メンデルスゾーンの室内楽作品を一つもアップしていないことに気づきました。
しかし、こう書いたとしても、メンデルスゾーンの室内楽作品をすぐに思い浮かべることが出来る人は非常に少ないのではないでしょうか。

メンデルスゾーンといえば「金持ちのボンボンで何不自由なく創作活動に取り組めた音楽家であり、それ故に美しいメロディラインは持っていても精神的な深みにかける二流の作品」という通り相場に異を唱えながら、結局はこの体たらくです。しかし、調べてみれば、非常に魅力的な作品がたくさんありながら、驚くほど録音が少ないのです。
そして、その事はパブリックドメインになっている音源がほとんど存在しないことを意味します。

Brilliantレーベルが「室内楽作品全集」として以下のようなラインナップでリリースしてくれているのですが、おそらく彼の室内楽作品をまとまって聞けるものとしてはこれが唯一でしょう。



デュオ作品



  1. ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調(1838)

  2. ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調(1820)

  3. ヴァイオリン・ソナタ ヘ短調 作品4

  4. チェロ・ソナタ 変ロ長調 作品45

  5. チェロ・ソナタ ニ長調 作品58

  6. 無言歌 作品109

  7. 協奏的変奏曲 作品17

  8. ヴィオラ・ソナタ ハ短調(1823-24)

  9. クラリネット・ソナタ 変ホ長調(1824)


弦楽四・五重奏による作品



  1. 弦楽四重奏曲第1番変ホ長調 作品12

  2. 弦楽四重奏曲第2番イ長調 作品13

  3. 弦楽四重奏曲第3番ニ長調 作品44-1

  4. 弦楽四重奏曲第4番ホ短調 作品44-2

  5. 弦楽四重奏曲第5番変ホ長調 作品44-3

  6. 弦楽四重奏曲第6番ヘ短調 作品80

  7. 弦楽五重奏曲第1番イ長調 作品18

  8. 弦楽五重奏曲第2番変ロ長調 作品87

  9. 弦楽四重奏のための4つの小品 作品81


ピアノを伴った作品



  1. ピアノ三重奏曲第1番ニ短調 作品49

  2. ピアノ三重奏曲第2番ハ短調 作品66

  3. ピアノ四重奏曲第1番ハ短調 作品1

  4. ピアノ四重奏曲第2番ヘ短調 作品2

  5. ピアノ四重奏曲第3番ロ短調 作品3

  6. ピアノ六重奏曲

  7. クラリネット、バセットホルンとピアノのためのコンツェルトシュトゥック へ長調



これらの作品の全てを網羅的に紹介する能力は私にはありません。
しかし、例えばここで紹介したチェロソナタを聴いてもらえれば、その美しさは十分に理解していただけるはずです。例えば、「Adagio」と記された第3楽章、ピアノのアルペッジョを背景にチェロが朗々と歌うところなどは、メンデルスゾーンという人が持っている天性の向日性が遺憾なく発揮されています。
音楽というのは、決して苦悩に髪の毛を掻きむしったり、悲嘆の涙に身もだえするばかりが能ではありません。さらに言えば、その様な屈託のない明るさが悲劇性の演出に劣るなどと言うこともありません。

シューマンは同じチェロソナタでも変ロ長調のソナタの方を絶賛しているのですが、音楽の大らかな広がりという点では、このヘ長調ソナタの方が優れていると思います。


忘れてしまうには惜しいピアニスト~シェベック

ここで今さらシュタルケルのことを云々するのは時間の無駄、ページの無駄でしょう。彼の凄さについては書きつくされ、語られつくされています。
ですから、ここではピアノをつとめている「Gyorgy Sebok」について少しふれておきます。

「Gyorgy Sebok」は日本では「ジェルジ・シェベック」と発音されているようですが、ピアニストとしてはほとんど無名に近い存在ではないでしょうか?
ただ、シュタルケルがマーキュリーレーベルで行った一連の録音でパートナーを務めたということで、微かに記憶に残っているという存在です。

ところが、この残された録音を聞いてみると、驚くほど素晴らしいのです。率直にって、チェロが主でそれにつきあわさせてもらっています・・・みたいな雰囲気は微塵もありません。シュタルケルのチェロを向こうに回して、ガンガンと前に出てきます。
確かに、ショパンのこのチェロソナタは、基本的には「チェロ・オブリガートつきのピアノソナタ」です。ある人に言わせれば「ピアノソナタ第4番」だそうです。

ですから、ピアニストがヘボでは話にならないのは当然ですし、これくらい前に出てきてくれないとこの作品の魅力は消し飛んでしまいます。

ところが、意外と、そのあたりの兼ね合いが難しいという話を聞いたことがあります。
この作品はピアニストに対して伴奏者としての技量ではなくソリストとしての技量を求めます。しかし、ソリストとしての技量を持つピアニストであれば、何もこのような作品でチェリストとつきあわなくても他で自分をアピールできる作品はいくらでもあります。おまけに、室内楽作品では自宅で一人で練習というわけには行きません。時間と場所を押さえて「合わせる」事が必要になってきます。
つまりは、ソリストとしてやっていけるだけの技量を持つピアニストであれば、面倒くさい作品なのです。

ネット情報によると、二人結びつきは、ハンガリー動乱でパリに亡命をしていたシェベックをシュタルケルが援助したことから始まるそうです。そして、この二人の結びつきはマーキュリーの録音だけでなくコンサートでもコンビを組み世界中を回ったようです。
シュタルケルの初来日の時も美人の奥さんとシェベックの3人組でやってきたそうです。

ただ、不思議なのは、これだけの技量を持ったピアニストがどうしてソリストとして大成しなかった(もしくは、それをメインに活動しなかった)のかと言うことです。
70年代にはグリュミュオーの伴奏者を務めてブラームスのヴァイオリンソナタを録音したり、ボザール・トリオに紛れ込んでブラームスの三重奏曲全集を録音したりしていますが、ソリストとしての仕事は非常に少ないようです。かろうじて、エラートレーベルでバルトークやショパン、リストなどを録音しているようですが、それも廃盤となって久しいようです。

晩年は、桐朋大学でピアノのマスターコースも担当して日本との関係も深かっただけに、忘れ去られてしまうのは少しばかり勿体ない存在です。

マーキュリーレーベルでの録音




  1. J.S.バッハ:チェロ・ソナタ 第3番 ト短調 BWV1029 1963年4月録音

  2. ショパン: 序奏と華麗なポロネーズop.3 8.46 1963年10月録音

  3. ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 op.65 1962年7月録音

  4. ブラームス:チェロ・ソナタ 第1番 ホ短調 作品38 1964年6月録音

  5. ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 へ長調 作品99 1964年6月録音

  6. メンデルスゾーン:チェロ・ソナタ 第2番 ニ長調 作品58 1962年7月録音

  7. メンデルスゾーン:協奏的変奏曲 Op. 17 1963年10月録音

  8. マルティヌー:ロッシーニの主題による変奏曲 1963年10月録音

  9. ドビュッシー:チェロ・ソナタ第1番ニ短調 1963年10月録音

  10. バルトーク:ラプソディ第1番 10.22 1963年10月録音

  11. ヴェイネル:ハンガリーのウェディング・ダンス 1963年10月録音

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