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リスニングルームによせられたコメント
リスニングルームによせられたコメントをまとめたコーナーです。多くの方の熱いコメントを期待しています。(2008年3月10日記)
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- この指揮者譚は、意外に知られていない世界ではないでしょうか?
そもそも、クラシックを聴きながら、偉大か凡庸かは聴く人間次第なのに、何の指針も無しに聴けない人が多い証拠かな、と。かく言う私も、音評界の片言隻句に操られて聴いてきたんです( ??? )
無名指揮者の演奏を生で沢山聴く。これが、ヨーロッパではやりやすいから、尚さら、カリスマ醸成が必要なんでしょう。
さて、時代は息子トーマスの時代になっていますが、父クルト、結構好きでした。
ドレスデンのブラームス全集。ラフマニノフ2番ピアノ協奏曲の伴奏。ベルリン放送を振ったチャイコの456番、我が道を行く、ビングクロスビーですかね
- 2019-01-13:浅野修
- セル指揮 クリーブランド管弦楽団 1963年録音の「運命」の第一楽章提示部の繰り返しのLP盤でのカットの件について
手持ちの国内盤LP
CBS/SONY 13AC71 6:05, 9:59, 14:00
CBS/SONY SOCZ40 6:05, 9:59, 14:00
2枚とも提示部は繰り返していません。
ルリビタキ様のamazonのカスタマーレビューでは、
Columbia LP M7X 30281 6:05, 9:59, 14:00
国内盤CDのデータ 全て CBS SONY
32DC202 (1984/12/1) 6:06, 10:00, 14:01
CSCR8190 (1990/6/21) 7:35, 10:02, 5:30, 8:32
SRCR9850 (1995/7/21) 7:35, 10:02, 5:30, 8:31
(レコード芸術付録の「レコード・イヤーブック」による)
外盤LPおよび1984年国内盤CDは、ドヴォルザーク「スラヴ舞曲(全曲)」コタロー様のコメントのとおり、当初はLPのヴァージョンをそのまま流用していたので、繰り返しがカットされ、それ以降のCDは、リマスタリングにより、繰り返し有るCDになっています。
繰り返しが有るCDの波形を編集ソフトで見てみると、提示部の1回目と2回目の波形は同じでは無いので、繰り返しのあるテイクを収録したことは間違いないと思います。
ちなみに、コンセルトヘボウ管、クリーブランド管LIVE盤、ウィーンフイルLIVE盤等も繰り返し行っているので、どうしてLP発売時には繰り返しがカットされたのか疑問が残ります。セル存命中の発売であるので、セルは了解していたのでしょうか。
LP片面に収録の為の短縮として、繰り返しを行っても 31:42 で、わずか 1:29 の短縮で 30:13 、カップリングのモーツアルト「ジュピター」26:23、また交響曲全集のカップリングは交響曲第4番 31:42 です。
- 2019-01-10:benetianfish
- 私の手元にあったこの曲の録音は、どれもネチッこく仕上げていて、透明度はゼロに等しいものばかりで、シューマンの曲だからこんなもんか、と思っておりました。が、このバイロン・ジャニスの演奏は、ロマン性を失わずとも実に颯爽と、スタイリッシュに決めていますね。刷り込みのせいもあるでしょうが、私は夢の中のぼんやりとした景色より、青く澄み切った晴れの空を思い浮かべます(特にフィナーレは)。
- 2019-01-10:joshua
- この時代のシャープなブダペストなら、ハープやラズモフスキー3番を是非聞いてみたいです。
音は40年代とは思えないほど満足いくものですし。
- 2019-01-02:望月 岳志
- あけましておめでとうございます。
いつもこちらのサイトにはお世話になっています。
2018年12月30日からのTPPの発効で著作権保護期間が70年となり、共有財産としての古い文学作品や録音作品が、この20年間のために忘却されてしまう不利益の方が大きいのではないかと懸念します。
さて、この第5部ですが、新年後の主日(日曜日)用ということで、バッハ指定の演奏日は、1月2日から5日の間の日曜日に限る曲のようですね。
残念ながら2019年は1月6日が日曜日なので演奏機会はないことになるようです。
2020年は 1月5日、2021年は1月3日、2022年は1月2日が日曜日となるとのこと。(2023年は1月1日が日曜日)
- 2019-01-01:koinu
- 本当に素晴らしい演奏でした。この曲の持つ陰影を的確な造形の中で見事に描いていました。
- 2018-12-25:風琴屋
- この録音の祝祭的気分に大きく寄与しているビッグネームをもう一人あげさせてください。それは、トランペットのモーリス・アンドレです。その爽快感は、ほとんどスポーツのそれですね。
- 2018-12-24:コタロー
- 浅野様のご意見について補足させていただきます。
セル・クリーブランド管のドヴォルザーク「スラヴ舞曲(全曲)」ステレオ盤について、LP時代には、収録時間の関係から、各曲の反復記号の部分が人為的にすべてカットされていたのです。そうした関係で、演奏時間が短くなっていたわけです。
その後CDの時代になって、上記の演奏もCD化されました。しかし、当初はLPのヴァージョンをそのまま流用していたので、演奏時間は短いままでした(それが浅野様ご指摘の「CSCR 8204」と思われます)。
ところが、セル没後30周年の関連で、2000年頃にセルの一連の演奏のCDが大量に発売されました。そこではドヴォルザーク「スラヴ舞曲(全曲)」の各曲の反復記号の部分が生かされて、ようやくオリジナルの形で発売されたのです(ちなみに手持ちのCD「SRCR 2640」では演奏時間が74:09となっています)。
- 2018-12-05:小林 正樹
- いやあ懐かしさの極み!ウィーン音大での室内楽の教授だったカール先生のソロではないですか!僕はフルートですがカール先生の授業は必須だったのでした。(弟さんにカミーロ先生が同じファゴットでおられました)当時は色々とウィーン風(?)に手厳しく注意され、また重要な表現法や楽譜の読み方を教えられました。自分の師匠はルイ・リヴィエール教授(教え方が全くカール先生に似ていた・・)で、フルトヴェングラーとの51年の第9のでかい写真がレッスン室に飾ってあったのを思い出します。余談ですが当時の楽員たちの間ではエーリヒ・クライバーが凄く人気があったとおっしゃってましたっけ・・。
素晴らしい演奏をアップしていただきありがとうございました!
- 2018-12-02:望月 岳志
- この田園を初めとして、モントゥーのロンドン響とウィーンフィルによる第1から第8番までのデッカ録音と、第9番のみウェストミンスターレーベルでの録音が全集としてまとめられていますが、ベートーヴェンの交響曲鑑賞が食傷気味となって、ふと思い出したようにこのモントゥー盤を聴くと、耳が洗われたような新鮮な気分が蘇ってくるようです。
モダン楽器ながらヴァイオリンの対向配置にこだわり、デッカ録音による抜けのよい明晰で明るい響きと、80歳代の指揮者の指揮とは思えない、活力の溢れる速めのテンポと絶妙なニュアンスが込められた快演を聴くことができます。
このウィーンフィルとのこの第6番も実に素晴らしいですが、それ以外の録音もこちらのサイトで聴けたらと思います。
第5番は、第1楽章はテンポ変化がありながら、快速で、あのカルロス・クライバー盤よりも演奏時間が短いほどです。(どちらも提示部繰り返しを励行)。
第7番の活力も驚異的。
- 2018-12-02:Joshua
- 冒頭のホルン、気になって確かめました。
吹き伸ばし前の音のことですね。短めに吹いていますが、使用楽譜の版が違うのだと思います。
別演奏でこう吹いているのを聞いた覚えがありますし、聞き進んでいくと、実に上手いホルンセクションだと感じさせられます。
ヤン シュレーダーの父さんじゃないですかね
80年代にバンドジャーナルを読んでた方なら、息子のインタビュー記事、 覚えてられるでしょう
- 2018-11-30:takashi
- ユングさんは、ベルリンフィルのカラヤン色に染まったところが、気に入らない様ですが、逆に私は、このころのベルリンフィルの弦の美音がたまらなく好きで、オペラ間奏曲集やブルックナー9番などなどほかのオケでは出せん世界だとつくづく思うのであります。もともとクラシックはオーディオから入ったようなものなので、この音響には今でもすごく反応してしまいます。音楽的云々でなく、美音にただただ酔う。美酒に酔うようなもんで、たまらんもんがあります。よくぞアップしてくれた。
ありがとうベルリンフィル! ありがとうユングさん!
- 2018-11-28:浅野修
- この演奏ではありませんが、セル/クリーブランドのステレオのスラブ舞曲のCDが、
「残念ながらCDは、編集により、短く編集されています。」との指摘がAmazonのレビューでありましたので調べてみました。結果は、
SACD(SRGR 719)がTotal time 74:07、日本盤CD(CSCR 8204)がTotal time 67:23となっており、日本盤LPもCDと同じです。5曲以外はすべて短縮されて Playing timeが短くなっています。USA盤CD(SBK 89845)はTotal time 73:56となっています。
どのように短く編集したのかは、まだよくわかりませんが、曲によっては1分以上短くなっている曲もあり、同じ演奏のCDとして販売しているのには問題だと思われます。
以前、日本盤LPの「運命」が第一楽章の提示部の反復が省略されていたが、CDなったら反復がされていて、セルはこれを了承しているのかとCBS SONYの姿勢に疑問を持ったのを思い出しました。
うまくまとめられなくてすみません。
- 2018-11-28:joshua
- カイルベルト とmozart beethovenでイメージが重なってきますが、カイルベルト が8歳下で、先に亡くなりました。その間ヒトラー政権との関わりはよく分からない。不惑のイッセルシュテットは離婚を選びドイツに残ります??。妻はユダヤ系だったから、苦渋の思いで、イギリス??にやったのでしょう。その後、別人と再婚しますが、先妻との息子が音楽プロデューサー、という縁で、あの初のベートーヴェン全集が実現したのは、感慨があります。時代は違いますが、東西ドイツに2人の妻を持ったスウィトナーと似て
ませんか?家族と仕事の合間に揺れた2指揮者。
日本とイッセルシュテットは、カイルベルト やスウィトナーほどには語られないですね。確か、2回晩年に来日してました。
- 2018-11-22:ヴィターリ・DE・グッターリ
- ランパルはフルート愛好家にとって憧れの演奏家だったのではないでしょうか。それでもフルートの神様の言葉を借りるなら、ランパルよりオーレル・ニコレの方を評価されていたようです。お二人とも凄いフルート奏者ですが。ジュナンのヴェニスの謝肉祭をアップロードしていただけると嬉しいです。全曲通しで軽々と吹くランパルの演奏が懐かしいです。いつも感謝して名曲名演奏の数々を楽しく拝聴しています。ありがとうございます。
- 2018-11-22:joshua
- つくづく思います
音楽は自己中でいいんです
自分がしたい音楽を気の合うメンバーと思いのまま演奏する
そんな場面こそリスナーは遭遇したい
いくら立派でも発信する音楽には限界がある
それがセルであっても
ボロディンのこの曲
曲がいいこともありますけどね
- 2018-11-20:ks
- ウィーンフィルには、自分たちの音楽があり、フルトヴェングラーと共同で音楽を作っていった。という意識があります。
フルトベングラーの言ううことをそのまま聞く ベルリンフィルとの違い。
しかし、フルトベングラーは、そういうウィーンフィルを尊敬し愛していたようです。
出来上がる音楽に違いが生じますが、それを楽しめばいいのでは、ないでしょうか。
一期一会。
多分、フルトヴェングラーがそうしていたように。
音楽家たちが作り上げるファンタジーレン。???
しかし、音が....。 悪い。
その中から、かいまみえる、じんじょうでない音楽。
- 2018-11-18:ヴィターリ・DE・グッターリ
- 久しぶりにワルターの演奏を聴いてみたくなりページを訪れました。やはり刷り込みがあるんでしょうね。ワルター最高!ユングさんの解説を読んでへー!意外と思いました。歌心あるワルターだから成しえた名演なんですね。パソコンを開いた日は必ず訪れたいユングさんのサイトです。いつもありがとございます。これからも楽しみにしています。
- 2018-11-17:ジェネシス
- LP時代にステレオいや電蓄なるモノを入手するとそれが歌謡曲ファンであれジャズ.ロックファンであれ、取り敢えず購入するのが「運命.未完成」の裏表盤でした。定番は先ずカラヤン.フィルハーモニアや60年代のベルリンフィルとワルター.コロンビア響あたりだったかと思います。そこへライナー盤が登場しました。運命の方は弾丸ライナーと呼ばれる有名な名演です、ただ未完成の方はコワモテが過ぎて「我が恋の終わらざるごとき」という映画のサブタイトルには全く相応しくなかった。それより凄いのはその余白に入っている「コリオラン」で冷血で峻烈、お前は血の通った人間か?という演奏です(だから時々聴きます)。ユングさん、是非UPして下さい。
レスピーギのローマ3部作だけでトスカニーニは歴史に残るという失礼な言辞が有ります。だったらルスランとリュドミラ序曲だけでムラヴィンスキー.レニングラードフィルは歴史に残る?、32分音符が揃ってるだけじゃなくて轟々と驀進するもの、セルもライナーも敵わない。
- 2018-11-17:望月 岳志
- 古色蒼然どころか、細部まで堅実克明で立体的な素晴らしい演奏と録音。
この録音で初めてこのブルックナーの5番という難曲に少し歩み寄れたような気がします。
いつまでも古い評論家のネガティブなキャッチフレーズに捉われていてはダメですね。
その一方で、この録音の1961年頃は、東西ベルリン間に壁が築かれ、東西冷戦の激化により東独国内の政治的締め付けも厳しくなった頃でもあります。ゲヴァントハウスやドレスデンシュターツカペレなどの西側にもリリースされる録音は東独の威信をかけた国策的な取組みでもあったと聞きますので、ベートーヴェンのサイクル録音もそうですが、ここでも聴かれる非常に折り目正しく几帳面な演奏には、そのような時代の雰囲気も反映しているのではなかろうかなどと、いらぬことも考えてしまいます。
- 2018-11-15:菊ぱぱ
- いつも興味深く楽しく聴かせていただいております。
ケンペの1番は昔からLPでよく聴いておりました。ベルリンフィルの音もお気に入りで、おっしゃる通り柔軟な音の集合体だと…。カラヤンとは別口の。
しかし、この3番の最終楽章で眠くなるとはいかがなものか!このシンフォニーの白眉ともいうべき楽章を眠いとは!(お許しください、偉そうに)
私は4番が好きで(ちょっと変わった性格かも…)葬式にはこれを…と女房には申し伝えてあるのですが、その次に3番です。むつかしい曲でいろいろですが、多分指揮者も振りにくいとは思いますが、やはりそれなりのオケでないといけないのでしょうね。
- 2018-11-14:yk
- 私(個人)にとっては、ショルティと言う指揮者の評価は難しい問題ですが、フルトヴェングラーは1952年のある手紙で、コウ評価しています・・・
<・・・とにかく、あの人は骨のある人で、自分の芸術に対しても真摯な態度を貫いており、効果だの立身出世しか眼中に無い芸術家ではありません。今日のような状況では、それだけですでに立派なものです!>
他人に厳しい(自分に甘い?)フルトヴェングラーにしては随分高い評価ですが、こう言う50年代のショルティの演奏を聴くと解る様な気もします。それに、録音”効果”の技術革新のこの時代に、ショルティのような指揮者が現れたことは、録音技術の”黄金の50年(60年)”を築く上でも幸運であったとも納得しますね。
- 2018-11-09:hs9585
- どんなに通俗と思われている曲にも、ここまで残り続けている理由というのは「ちゃんと」あるものです。しかし、それを理解するためには、「ちゃんと」演奏される必要があるのだ、ということもまた、痛感せざるを得ませんでした。
それにしても、何たる余裕と悠然たる懐の深さ。これを「巨匠の芸」と呼ばずして何と言えばよいか。。。
思えば、小学校の音楽の時間以来、半世紀を経て、ようやくこの曲を「ちゃんと聴いた」気がします。
このところ、ヌヴーの小品といい、管理人さんの「だまされたと思って」に今のところ、ハズレはないようです。先ほども、同じ指揮者のロンドンデリーの歌を聴いて、不覚にも目頭が濡れておりました(笑)。
これからも楽しみにしております。
- 2018-11-03:こうこ
- いつも管理人様の丁寧なご説明、勉強になってます。今回初めてフラグスタートの存在を知りました。最晩年の歌声だったとは到底信じられません。聞くだけでほっこりと、優しくなれるような気分になります。勝手ながら、冬の煉瓦造りの家の中、暖炉が燃えていて家族が夕食後の団欒を楽しんでいるようなイメージです。
- 2018-10-30:joshua
- なるほど、クラシックは音楽産業の中では片隅の存在なんですね
marginalizeされながらも、細く長く生きる音楽、いいじゃないですか!
しかも、腕利きが集まって、奥さんと向かい合って、こういう音楽を奏でる
時空を超えて、復刻されるわけです
- 2018-10-30:Hiroshi
- この音源探していました。
有り難うございます。
現代の演奏とは方向性が異なりますが、時代の雰囲気も含めて愛着を感じます。
- 2018-10-29:joshua
- 意外、といえば失礼かもしれないですが、
楽しめました!以下の2点、印象的
1.ルシアン テーベの吹くホルン
2.弦楽器の大胆なボーイング
シカゴの演奏が思い出せません( ??? )
フランスのオケは、やる気がないどころか、バリバリ鳴らしまくっています。
- 2018-10-29:ナルサス
- たった一つ、この素晴らしい演奏に疑問があります。
それは、何故第一楽章提示部の繰り返しを行わなかったのかということです。
今月、ヘルベルト・ブロムシュテットの自伝の和訳が発売され、さっそく入手して読了しました。ドイツの女性音楽評論家がブロムシュテットの訪れた先々で行ったインタビューをもとに構成されており、彼の生い立ちから修業時代、シュターツカペレ・ドレスデン時代の東西二重生活の模様やゲヴァントハウス管を復活させるための尽力、そして今なおより良い楽曲解釈を探求してやまぬ姿を書き表した非常に高質な内容でした。
ブロムシュテットもまた「エロイカ」を十八番とする指揮者です。本の最終章でベートーヴェンの(速すぎるとされてきた)メトロノーム指示は ―盲目的に従ってはいけないものの― 正しいと主張している場面があり、その具体例として「エロイカ」第一楽章のテンポ設定を挙げています。
(以下引用)
まちがったテンポでの演奏は興味深い結果を引き起こします。たとえば、《英雄》の第一楽章はもともと提示部の反復を要求しています。しかし、反復はほとんどされることがありません。なぜでしょうか。もしその楽章をゆっくりと演奏しすぎた場合、二度とは聴いていられないからです。もしその楽章をメトロノーム表示の要求どおり、「コン・ブリオ(快活に)」で演奏した場合は、反復が素晴らしい効果をあげます。
(引用ここまで)
作曲家が反復指示をしている曲であれば、その反復指示が合理的であるような演奏であるべきという考え方には非常に説得力を感じます。
セルがこの演奏で、もし第一楽章提示部の繰り返しを行っていれば、これほどまでに繰り返しが効果を発揮した演奏はちょっと想像し辛いです。まことに惜しまれてなりません。
フルトヴェングラー、クナはもちろん、ワルターも、そしてトスカニーニですら第一楽章の繰り返しは省略しています。それどころか件のブロムシュテットですらシュターツカペレ・ドレスデンとのベートーヴェン交響曲全集では繰り返しを行っていません。
「エロイカの第一楽章は繰り返しを省略して演奏する」というのが「伝統」と化していてセルほどの巨匠ですらその伝統には無批判だったのでしょうか。
先述の本でブロムシュテットの発現が突き刺さります。
「伝統にはめったに真実はないのです。」
それでも、「間違い」だらけのフルトヴェングラーの演奏にも聞く側は心惹きつけられてやまないのですから、演奏という再現芸術はある種のいかがわしさと無限の魅力が同居した不思議な世界なのでしょう。
- 2018-10-21:後藤
- 線が細くなくてとても良いです。フィルハーモニア管の実力も素晴らしいです。
終楽章が静かに沈み込むように終わるのではなくヒタヒタと手前に押し寄せてくるように終わるのはとても迫力を感じました。
良い演奏を紹介して頂きました。
- 2018-10-20:AZ-Kiss
- 最近になってここのラインナップに小曲が増えてきたのは個人的にはとても喜ばしく思います
クラシックを聴き始めの方など特にベートーベンもモーツアルトもわからない、そう言う中で何となく知っている曲と言うのは入口として大事だと思うのです
それは結婚式でかかる曲が実はメンデルスゾーンやワーグナーだったとか、鼻から牛乳の曲がバッハだとか、響けユーフォニアムで使われてた新世界交響楽第二楽章や地獄のオルフェだったり、それで良いのだと思うのです
その先にメンデルスゾーンであれば太田胃散の無言歌集やヴァイオリン協奏曲を通り、少しづつ広がっていくのだと考えます
スーザの行進曲やモーツァルトのそり滑りなどがないのはかなり不満でもありました
もう少しするとショスタコーヴィチの二人でお茶をやストラヴィンスキーの花火、L.アンダーソンのタイプライターなどの素敵な宝石達も控えています
特に小曲はその短い中で仕上がっているだけに演奏する側の力量もハッキリ出るのでクラシック通(笑)こそもっと積極的に聴くべきなのではとも思います
スケーターズワルツは個人的にはカラヤン次点でフィードラーが好きでした
しかし流石はオーマンディ、とても良いですね
確かに心を打つかと言われればそこは難しいかもしれません
ですがとても美しく、よく流れる、そして不思議な暖かさや優しさを感じます
まさに「スケートをする人」の楽しさが伝わる意味ではこれが一番です
思えば、自分がクラシックを本気で好きになったきっかけはオーマンディのチャイコフスキー4番CBS盤でした
サイモン・ラトルは昔に「クラシックを初めて聴く者はまずキチンと演奏された良いものを聴くべきだ」と言っておりました
オーマンディはまさにその選択肢になる指揮者だと思います(カラヤンも推したいところではありますが)
ぜひクラシックの入口として、この演奏に出会える幸せな人が出る事を期待します
そして、通な方々にはこの良さを理解出来るだけの余裕を持っていただければとも思うのです
ええ、もう少しするとマーラーの巨人花の章入りの初録音盤とかが待ってますよ(大歓喜
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[2025-12-02]

ハイドン:弦楽四重奏曲第32番 ハ長調, Op.20, No.2, Hob.3:32(Haydn:String Quartet No.32 in C major, Op.20, No.2, Hob.3:32)
プロ・アルテ弦楽四重奏団:1931年12月2日録音(Pro Arte String Quartet:Recorded on December 2, 1931)
[2025-11-30]

チャイコフスキー:マンフレッド交響曲 ロ短調 作品58(Tchaikovsky:Manfred Symphony in B minor, Op.58)
コンスタンティン・シルヴェストリ指揮 フランス国立放送管弦楽団 1957年11月13日~16日&21日録音(Constantin Silvestri:French National Radio Orchestra Recorded on November 13-16&21, 1959)
[2025-11-28]

ベートーベン:交響曲第8番 ヘ長調 作品93(Beethoven:Symphony No.8 in F major ,Op.93)
ジョルジュ・ジョルジェスク指揮 ブカレスト・ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団 1961年5月録音(George Georgescu:Bucharest George Enescu Philharmonic Orchestra Recorded on May, 1961)
[2025-11-26]

ショパン: ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21(Chopin:Piano Concerto No.2 in F minor, Op.21)
(P)ジーナ・バッカウアー:アンタル・ドラティ指揮 ロンドン交響楽団 1964年6月録音(Gina Bachauer:(Con)Antal Dorati London Symphony Orchestra Recorded on June, 1964)
[2025-11-24]

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12番変ホ長調, Op.127(Beethoven:String Quartet No.12 in E Flat major Op.127)
ハリウッド弦楽四重奏団:1957年3月23日,31日&4月6日&20日録音(The Hollywood String Quartet:Recorded on March 23, 31 & April 6, 20, 1957)
[2025-11-21]

ハイドン:弦楽四重奏曲第31番 変ホ長調, Op.20, No1, Hob.3:31(Haydn]String Quartet No.31 in E flat major, Op.20, No1, Hob.3:31)
プロ・アルテ弦楽四重奏団:1938年6月5日録音(Pro Arte String Quartet:Recorded on June l5, 1938)
[2025-11-19]

ベートーベン:ピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」 ハ長調 Op.53(eethoven:Piano Sonata No.21 in C major, Op.53 "Waldstein")
(P)ハンス・リヒター=ハーザー 1956年3月録音(Hans Richter-Haaser:Recorded on March, 1956)
[2025-11-17]

フォーレ:夜想曲第6番 変ニ長調 作品63(Faure:Nocturne No.6 in D-flat major, Op.63)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)
[2025-11-15]

エドワード・ジャーマン:「ネル・グウィン」(German:Nell Gwyn)
サー・ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団 1954年3月3日録音(Sir John Barbirolli:Halle Orchestra Recorded on May 3, 1957)
[2025-11-13]

ベートーベン:交響曲第7番 イ長調 作品92(Beethoven:Symphony No.7 in A major , Op.92)
ジョルジュ・ジョルジェスク指揮 ブカレスト・ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団 1962年1月録音(George Georgescu:Bucharest George Enescu Philharmonic Orchestra Recorded on January, 1962)