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カール・シューリヒト(Carl Schuricht) |ベートーベン:交響曲第2番 ニ長調 作品36
ベートーベン:交響曲第2番 ニ長調 作品36
シューリヒト指揮 パリ音楽院管弦楽団 1958年9月26&27日録音
Beethoven:交響曲第2番 ニ長調 作品36 「第1楽章」
Beethoven:交響曲第2番 ニ長調 作品36 「第2楽章」
Beethoven:交響曲第2番 ニ長調 作品36 「第3楽章」
Beethoven:交響曲第2番 ニ長調 作品36 「第4楽章」
ベートーベンの緩徐楽章は美しい。
これは以外と知られていないことですが、そこにベートーベンの知られざる魅力の一つがあります。
確かにベートーベンが最もベートーベンらしいのは驀進するベートーベンです。
交響曲の5番やピアノソナタの熱情などがその典型でしょうか。
しかし、瞑想的で幻想性あふれる音楽もまたベートーベンを構成する重要な部分です。
思いつくままに数え上げても、ピアノコンチェルト3番の2楽章、交響曲9番の3楽章、ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス、ヴァイオリンソナタのスプリング、そしてピアノソナタ、ハンマークラヴィーアの第3楽章。
そう言う美しい緩徐楽章のなかでもとびきり美しい音楽が聞けるのが、交響曲第2番の第2楽章です。
ベートーベンの交響曲は音楽史上、不滅の作品と言われます。しかし、初期の1番・2番はどうしても影が薄いのが事実です。
それは3番「エロイカ」において音楽史上の奇跡と呼ばれるような一大飛躍をとげたからであり、それ以後の作品と比べれば確かに大きな落差は否めません。しかし、ハイドンからモーツァルトへと引き継がれてきた交響曲の系譜のなかにおいてみると両方とも実に立派な交響曲です。
交響曲の1番は疑いもなくジュピターの延長線上にありますし、この第2番の交響曲はその流れのなかでベートーベン独自の世界があらわれつつあります。
特に2番では第1楽章の冒頭に長い序奏を持つようになり、それが深い感情を表出するようになるのは後年のベートーベンの一つの特徴となっています。また、第3楽章はメヌエットからスケルツォへと変貌を遂げていますが、これもベートーベンの交響曲を特徴づけるものです。
そして何よりも第2楽章の緩徐楽章で聞ける美しいロマン性は一番では聞けなかったものです。
しかし、それでも3番とそれ以降の作品と併置されると影が薄くなってしまうのがこれらの作品の不幸です。第2楽章で聞けるこの美しい音楽が、影の薄さ故に多くの人の耳に触れないとすれば実に残念なことです。
後期の作品に聞ける深い瞑想性と比べれば甘さがあるのは否定できませんが、そう言う甘さも時に心地よく耳に響きます。
もっと聞かれてしかるべき作品だと思います。
ステンドグラスのようなベートーヴェン
Google先生にこのシューリヒトのベートーベンの評判を聞いてみると、意外なほどに好意的なので驚きました。
「演奏のきびきびとした活きの良さ、音と音の絡み合いの妙、とにかく聴いていて音楽の素晴らしさに感動した。」とか、「透明感のある響き、まるでステンドグラスのようなベートーヴェンだと思います。」等々、なかなかに好意的です。
ただ、問題は「録音」です。
正直言ってこれは「犯罪的」と言っていいでしょう。
EMIがステレオ録音に懐疑的だったのは分かりますので、50年代後半であるにもかかわらずモノラルで録音されたことは目を瞑りましょう。実際、当時のモノラル録音は技術的には完成の域に達していて、「モノラル録音=音質が悪い」という公式は成り立ちません。それどころか、実験段階にあった当時のステレオ録音と比較すると、完成の域に達したモノラル録音の方が音質的には好ましく思えるものも少なくなかったのです。
たとえば、55?56年にモノラルで録音されたカラヤン&フィルハーモニアの演奏などは、下手なステレオ録音などは足元にも及ばないような見事さです。
しかし、このシューリヒトの録音に関しては、何かの間違いではないかと思えるほどに録音のクオリティが低いのです。それは、「モノラルで録音されたから音が悪い」のではなくて、「完成の域に達していたモノラルで録音したにもかかわらずこの体たらく」であることに「犯罪」のにおいを感じるのです。
おそらく、EMIはやる気がなかったのでしょう。そうでなければ、こんなひどい録音でリリースされることなど考えられません。
「隣の部屋でならしてる音楽を壁に耳あてて聴くような音質」とまでは酷評しませんが、この時期のモノラル録音の完成度を知るものならば、大いに「怒り」を感じるクオリティであることは事実です。
しかし、そんな録音のマイナスは割り引いても、演奏の面白さは一級品です。
これは、フルトヴェングラーやクナのベートーベン演奏からは対極にある演奏であることはすぐに分かりますが、かといってトスカニーニやセルのベートーベンと同族かと言われるとそれも少し違います。
そこで気づいたのが、もしかしたらこれと一番対極にあるのは晩年のカラヤンかもしれないということです。そう、あの「カラヤン美学」から最も遠い位置にある演奏がこのシューリヒトではないかと思い至ったのです。
カラヤンの特長はめいっぱいに「音価」を長くとって、それを徹底的に磨き抜くことです。たとえば、晩年に録音したシベ2の第4楽章などは、別の音楽に聞こえるほどに音価を長くとって、まるでハリウッドの映画音楽みたいになっています。
それに対して、ここでのシューリヒトは限界までに音価を短く切り詰めています。たとえば、エロイカの冒頭などは切り詰めを通り越して切り上げてるようにすら聞こえます。結果として、聞こえてくる音楽はとても「軽く」なります。当然のことながら、人の官能に訴えかける魅力は非常に乏しくなります。
しかし、そう言う俗耳に入りやすい「分かりやすさ」を犠牲にしてシューリヒトが獲得しようとしたのは明晰でクリアなベートーベン像だったことは明らかです。ただし、そのベートーベンはトスカニーニやセルのような甲冑を身にまとったベートーベンではなくて、「透明感のある響き、まるでステンドグラスのようなベートーヴェン(・・・うーん、実に上手いこというものです!!」です。
とは言え、さすがに「軽すぎるだろう・・・(^^;・・・は思わざるを得ないものもありました。もちろん、そのあたりの感覚は人それぞれでしょうから、他の人にそのような感覚を押しつけるつもりはありませんが・・・。
ただし、「田園」「合唱付き」は文句なしに素晴らしいと思います。
特に第九は「犯罪的」とも言える録音の中では一番被害が少ないように思いますし、これだけがステレオで録音された音源が存在するようで、別のレーベルからそのステレオ録音によるCDも発売されているようです。
この演奏を評価してください。
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まあ。こんなもんでしょう。ハイヨ ( ^ - ^")/>>>5~6
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最高、これぞ歴史的名演(ξ^∇^ξ) ホホホホホホホホホ>>>9~10
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