Home|
オーマンディ(Eugene Ormandy)|ラモー:めんどり
ラモー:めんどり
ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団 1965年5月1日&3日録音
Rameau_The_Hen_Ormandy_65
フィラデルフィア・サウンドのショーケース
小品は小品であっても大切にして、それを束にして「小品集」みたいな形で紹介するのはやめようと思っていたのですが、これに関しては「オーケストラの休日」という形でまとめてアップしないと逆に意味がないのかなとは思います。
逆説的な言い方になるのですが、そのあたりに小品の取り扱いに長けたオーマンディならでは腕の冴えとプロデュース力を感じます。
しかしながら、著作権が切れていないので紹介できない音源が幾つかあります。さらに、これら作品の大部分が「HARRIS ARTHUR」による編曲なのですが、その編曲権に関しても確認が取り切れない作品があります。
と言うことで、いささか残念なのですが、そのあたりの権利関係をクリアしていることが確認された作品だけをバラで紹介するしかないようです。
このアルバムは一言で言えば、フィラデルフィア・サウンドのショーケースです。
オーマンディとフィラデルフィア管が作りあげた音楽に関しては毀誉褒貶があって、とりわけこの国では貶す人の方が多いのですが、そう言う人には是非とも聞いてほしい一枚です。
このアルバムのオリジナルは以下のようになっています。
A面
- フォスター:草競馬
- 民謡:ジョニーが街へやってくる
- 民謡:水夫の踊り
- パデレフスキ:メヌエット
- ラモー:めんどり
B面
- ベンジャミン:ジャマイカ・ルンバ
- ドビュッシー:風変わりなラヴィーヌ将軍
- ハリス:中国人の行進
- ロンドンデリーの歌(ダニーボーイ)
- リムスキー=コルサコフ:熊蜂は飛ぶ
- グリーグ:小人の行進
この並び方はフィラデルフィア管の威力を誇示するためによく考えられた配置なのです。
聞いてもらえば分かることなのですが、A面は吹奏楽になっていますので、フィラデルフィア管の金管・木管セクションの素晴らしさを味わえる音楽を集めているのです。
そして、B面にはいると今度は打楽器が活躍を始めます。
とりわけベンジャミンの「ジャマイカ・ルンバ」は演奏、録音ともに見事なものです。
そして、ロンドンデリーの歌では弦楽器群の分厚くて濃厚な響きが誇示され、最後はフルオーケストラとしてのフィラデルフィア・サウンドの威力を爆発させます。
もういい加減オーマンディの真価を見直してもいいのではないでしょうか
振り返ってみれば、オーマンディという指揮者はこの国では不当なまでに見下されてきたのですが、彼が1985年にこの世を去ってからのフィラデルフィア管の低落は目を覆うものがありました。
リッカルド・ムーティ、ヴォルフガング・サヴァリッシュ、クリストフ・エッシェンバッハと、それなりに知名度の高い指揮者を音楽監督に招いてきたのですが低落傾向に歯止めがかからず、ついにはシャルル・デュトワの時代に破産をしてしまいます。
もっとも、その背景にはリーマン・ショックがあったわけですが、その責任の少なくない部分がオーマンディ以降の音楽監督達、とりわけエッシェンバッハにあったことは否定できないようです。
それだけに、この楽団に40年以上にもわたって君臨してきたオーマンディの力をもう一度見直してみてもいいのではないかと思わずにはおれません
そう言えば、最近は随分と若い指揮者が音楽監督に就任したようなのですが、テレビで見た感じでは随分とひ弱いオケになったと感じたものです。
この演奏を評価してください。
- よくないねー!(≧ヘ≦)ムス~>>>1~2
- いまいちだね。( ̄ー ̄)ニヤリ>>>3~4
- まあ。こんなもんでしょう。ハイヨ ( ^ - ^")/>>>5~6
- なかなかいいですねo(*^^*)oわくわく>>>7~8
- 最高、これぞ歴史的名演(ξ^∇^ξ) ホホホホホホホホホ>>>9~10
3777 Rating: 5.7/10 (91 votes cast)
よせられたコメント
【最近の更新(10件)】
[2025-01-02]
シューベルト:4つの即興曲 D.935 No.2(Schubert:Four Impromptus, D935 [2.Allegretto, a Flat Major])
(P)クリフォード・カーゾン 1952年12月9日~11日録音(Clifford Curzon:Recorded on December 9-11, 1952)
[2024-12-30]
シューベルト:4つの即興曲 D.935 No.1(Schubert:Four Impromptus, D935 [1.Allegro Moderato, F Minor])
(P)クリフォード・カーゾン 1952年12月9日~11日録音(Clifford Curzon:Recorded on December 9-11, 1952)
[2024-12-28]
ワーグナー:「ワルキューレ」魔の炎の音楽(Wagner:Magic Fire Music from "Die Walkure")
アルトゥール・ロジンスキー指揮 ロイヤル・フィルハーモニ管弦楽団 1955年4月4日録音(Artur Rodzinski:Royal Philharmonic Orchestra Recorded on April, 1955)
[2024-12-24]
ベートーベン:ヴァイオリンソナタ第5番 へ長調 Op.24 「スプリング」(Beethoven:Violin Sonata No.5 in F major, Op.24 "Spring")
(Vn)ミッシャ・エルマン:(P)ジョセフ・シーガー 1955年録音(Mischa Elman:Joseph Seger Recorded on 1955)
[2024-12-21]
ショパン:2つのワルツ Op.69(遺作:第9番・第10番)&3つのワルツ Op.70(遺作:第11番~第13番))&ワルツ ホ短調(遺作:第14番)(Chopin:Waltzes, Op.69&Waltzes, Op.70&Waltzes, Op.0Posth)
(P)ギオマール・ノヴァエス:1953年発行(Guiomar Novaes:Published in 1953)
[2024-12-17]
ハイドン:弦楽四重奏曲 ニ長調, Op.33, No.6 Hob.3:42(Haydn:String Quartet No.33 in D major, Op.33, No.6, Hob.3:42)
プロ・アルテ弦楽四重奏団:1932年10月7日録音(Pro Arte String Quartet]Recorded on December 7, 1932)
[2024-12-13]
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調, Op.47「クロイツェル」(Beethoven:Violin Sonata No.9 in A major, Op.47 "Kreutzer")
(Vn)ミッシャ・エルマン:(P)ジョセフ・シーガー 1955年録音(Mischa Elman:Joseph Seger Recorded on 1955)
[2024-12-10]
ショパン:ワルツ 変イ長調, Op.42(第5番)&ショパン:3つのワルツ, Op.64 (第6番~第8番)(Chopin:Waltzes, Op.42&Waltzes No.6, Op.64)
(P)ギオマール・ノヴァエス:1953年発行(Guiomar Novaes:Published in 1953)
[2024-12-05]
モーツァルト:弦楽四重奏曲第18番 イ長調 K.464(Mozart:String Quartet No.18 in A major, K.464)
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)
[2024-12-01]
グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲イ短調 作品82(Glazunov:Violin Concerto in A minor, Op.82)
(Vn)ナタン・ミルシテイン:ウィリアム・スタインバーグ指揮 ピッツバーグ交響楽団 1957年6月17日録音(Nathan Milstein:(Con)William Steinberg Pittsburgh Symphony Orchestra Recorded on June 17, 1957)