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パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調 「ラ・カンパネラ」 Op.7

(Vn)ルジェーロ・リッチ:アンソニー・コリンズ指揮 ロンドン交響楽団 1955年2月録音



パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調「ラ・カンパネラ」 Op.7 「第1楽章」

パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調「ラ・カンパネラ」 Op.7 「第2楽章」

パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調「ラ・カンパネラ」 Op.7 「第3楽章」




ヴァイオリンの技巧の見本市

さて、これらパガニーニのコンチェルトをどう見るか?いわゆるクラシック音楽の通たちからは一段も二段も低く見られてきたことは間違いありません。そして、その事は決して現在だけでの話ではなく、パガニーニが活躍した19世紀においても事情はそれほど変わりません。
例えば、シューマン。
彼は、「私はヴィルトゥオーソのための協奏曲は書けない。」なんて言って、さらに「何か別のものを変えなければならない」などと呟くのです。古典派の時代でも、モーツァルトやベートーベンはソリストの名人芸を披露するだけの協奏曲には飽きたらず、彼らもまた様々なトライを繰り返していました。
ですから、そう言う時代背景の中にこのパガニーニの作品を置いてみると、あまりにも問題意識がなさ過ぎるように見えるのです。

しかし、音楽というのはまずはエンターテイメントだという現実に開き直ってみれば、これは実に「楽しい」作品であることは間違いありません。
ありとあらゆる「美食」を食いつくした果てに、お茶漬けと漬け物に行き着くのは決して否定しませんが、その価値観を全ての人に押しつけるはいかがなものでしょうか?

たまには難しい理屈は脇に置いて、極上の美食に舌鼓をうつのも悪くはないでしょう。

ちなみに、パガニーニには自筆楽譜というモノはほとんど残っていません。それは、彼が病的なまでに疑り深い人間であり、他人に自分の作品が盗用されることをおそれて、演奏会が終わるとパート譜などを全て回収した上に、パガニーニの死後も遺族がそれらの保存に全く無関心であったためにその大部分が散逸してしまったためです。
現在では、そう言う楽譜の存在が確認されているのはこれら6曲のコンチェルトとカプリースだけだと言われています。

この勢いがたまらない!


パガニーニと言えばルジェーロ・リッチという時代がありました。確かリッチはパガニーニのカプリースを10回前後録音しているのではないでしょうか?教育活動にも熱心で日本人の弟子もたくさんいるようです。
しかし、最近はそう言う熱心な教育活動のおかげなのか、若手の技術力は飛躍的に向上していて、そう言う馬鹿ウマの演奏を聞き慣れている今の聴衆からすればリッチの演奏はいささか荒っぽいなぁ・・・などと不遜なことをつぶやいてしまいます。。
しかし、最近の若手と違うところは、音楽に内在している勢いを大切にしていて迸るようなパッションが全体にみなぎっている事です。おそらくこれをライブで聞かされれば、ホントに取って食われそうな気がしたことでしょう。
パガニーニの演奏史を考える上では一度はきいておくべき演奏でしょう。

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