AmazonでCDをさがすAmazonでクレンペラー(Otto Klemperer)のCDをさがす
Home|
クレンペラー(Otto Klemperer)|メンデルスゾーン:交響曲第4番 「イタリア」
メンデルスゾーン:交響曲第4番 「イタリア」
クレンペラー指揮 ウィーン交響楽団 1951年録音
Mendelssohn:交響曲第4番「イタリア」 第1楽章
Mendelssohn:交響曲第4番「イタリア」 第2楽章
Mendelssohn:交響曲第4番「イタリア」 第3楽章
Mendelssohn:交響曲第4番「イタリア」 第4楽章
弾むリズムとほの暗いメロディ
メンデルスゾーンが書いた交響曲の中で最も有名なのがこの「イタリア」でしょう。
この作品はその名の通り1830年から31年にかけてのイタリア旅行の最中にインスピレーションを得てイタリアの地で作曲されました。しかし、旅行中に完成することはなく、ロンドンのフィルハーモニア協会からの依頼を受けて1833年にようやく完成させています。
初演は同年の5月13日に自らの指揮で初演を行い大成功をおさめるのですが、メンデルスゾーン自身は不満を感じたようで、その後38年に大規模な改訂を行っています。ただ、その改訂もメンデルゾーン自身を満足させるものではなくて、結局彼は死ぬまでこの作品のスコアを手元に置いて改訂を続けました。そのため、現在では問題が残されたままの改訂版ではなくて、それなりに仕上がった33年版を用いることが一般的です。
作品の特徴は弾むようなリズムがもたらす躍動感と、短調のメロディが不思議な融合を見せている点にあります。
通常この作品は「イタリア」という名が示すように、明るい陽光を連想させる音楽をイメージするのですが、実態は第2楽章と最終楽章が短調で書かれていて、ほの暗い情感を醸し出しています。明るさ一辺倒のように見える第1楽章でも、中間部は短調で書かれています。
しかし、音楽は常に細かく揺れ動き、とりわけ最終楽章は「サルタレロ」と呼ばれるイタリア舞曲のリズムが全編を貫いていて、実に不思議な感覚を味わうことができます。
意外と相性のいいクレンペラーのメンデルスゾーン
頑固一徹に見えるクレンペラーなのですが、何故かメンデルスゾーンには意外なほどの相性の良さを見せます。とりわけ、第3番「スコットランド」に関しては、クラシック音楽の録音史上五本の指には入る名演だと思うのですが、この「イタリア」においても素晴らしい演奏を聞かせてくれています。
クレンペラーの「イタリア」と言えば、1960年にフィルハーモニア管と録音した演奏が有名ですが、こちらの方も基本的なコンセプトに大きな差はありません。とりわけ木管楽器の美しいメロディラインが浮かび上がってくるところなどは60年盤よりも優れているかもしれません。
この演奏を評価してください。
- よくないねー!(≧ヘ≦)ムス~>>>1~2
- いまいちだね。( ̄ー ̄)ニヤリ>>>3~4
- まあ。こんなもんでしょう。ハイヨ ( ^ - ^")/>>>5~6
- なかなかいいですねo(*^^*)oわくわく>>>7~8
- 最高、これぞ歴史的名演(ξ^∇^ξ) ホホホホホホホホホ>>>9~10
83 Rating: 7.0/10 (283 votes cast)
よせられたコメント
2009-11-17:鈴木章夫
- 相当に良い演奏です。録音だけが残念です。演奏会場で聴けたら最高ですね。
2011-04-24:クライバーファン
- 今までトスカニーニの演奏しか聴いたことがなかったので、第1楽章のリピートのつなぎの部分を聴いたことがありませんでした。この演奏で初めて聴くことができました。ありがとうございます。
録音は音ゆれが存在し、いまいちです。演奏はとても流麗ですね。レガートで流れていき、クレンペラーを聴いているよりはカラヤンを聴いている気分になります。第4楽章のみテンポがはやすぎ、リズムが生きず残念ですが、第1楽章は旋律美が堪能でき、とても良いと思います。
【最近の更新(10件)】
[2024-05-05]
スカルラッティ:20のソナタ集(4)(Scarlatti:20 Sonates Pour Clavecin)
(Cembalo)ワンダ・ランドフスカ:1940年3月8日~9日録音(Wanda Landowska:Recorded on March 8-9, 1940)
[2024-05-04]
スカルラッティ:20のソナタ集(3)(Scarlatti:20 Sonates Pour Clavecin)
(Cembalo)ワンダ・ランドフスカ:1939年1月9日,11日&12日録音(Wanda Landowska:Recorded on January 9,11&12, 1939
[2024-05-03]
スカルラッティ:20のソナタ集(2)(Scarlatti:20 Sonates Pour Clavecin)
(Cembalo)ワンダ・ランドフスカ:1940年3月8日~9日録音(Wanda Landowska:Recorded on March 8-9, 1940)
[2024-05-02]
スカルラッティ:20のソナタ集(1)(Scarlatti:20 Sonates Pour Clavecin)
(Cembalo)ワンダ・ランドフスカ:1940年3月8日~9日録音(Wanda Landowska:Recorded on March 8-9, 1940)
[2024-04-30]
モーツァルト:弦楽四重奏曲第5番 ヘ長調 K.158(Mozart:String Quartet No.5 in F major, K.158)
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)
[2024-04-28]
リスト:「ドン・ジョヴァンニ」の回想, S418(Liszt:Reminiscences de Don Juan, S.418)
(P)チャールズ・ローゼン 1963年12月録音(Charles Rosen:Recorded on December, 1963)
[2024-04-26]
ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「美しく青きドナウ」 op.314(Johann Strauss:The Blue Danube, Op.314)
ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団 1962年録音(Jascha Horenstein:Vienna State Opera Orchestra Recorded on December, 1962)
[2024-04-24]
ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲, Op.120(Beethoven:Variations Diabelli in C major, Op.120)
(P)ジュリアス・カッチェン 1953年録音(Julius Katchen:Recorded on 1953)
[2024-04-22]
モーツァルト:弦楽四重奏曲第4番 ハ長調 K.157(Mozart:String Quartet No.4 in C major, K.157)
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)
[2024-04-20]
ショパン:バラード第3番 変イ長調, Op.47(Chopin:Ballade No.3 in A-flat major, Op.47)
(P)アンドレ・チャイコフスキー:1959年3月10日~12日録音(Andre Tchaikowsky:Recorded on Recorded on March 10-12, 1959)