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Waldteufel

<フランス:1837年〜1915年>

経歴


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
一族は音楽家で、父ルイは有名なオーケストラの統率者で、兄レオンは人気の音楽家だった。レオンがパリ音楽院に入学したのを期に、一家でパリに転出。以降、エミールは一生をこの地で過ごす。1853年から57年までパリ音楽院でピアノを学ぶ。同級生に有名なオペラ作曲家マスネがいた。この間、父親のオーケストラがパリで最も有名な楽団となり、しばしばエミールも重要な行事に招かれて演奏した。

28歳の時、ウジェニー皇后の宮廷ピアニストになる。普仏戦争の後は、父親の楽団がエリゼ宮の大統領の間で演奏を行なった。この頃にエミール・ワルトトイフェルの名はフランス上流社会の間ではほとんど知られておらず、有名になったのはやっと40歳になってからだった。

1874年10月にエミールは、当時英国皇太子だったエドワード7世の臨席する行事で演奏を行う。エミール自作のワルツ「マノロManolo」にエドワード7世が魅了されると、彼の名はイングランドで有名になり、ロンドンを拠点とする出版社Hopwood & Crewが彼と長期契約を結んだ。だからといって、彼の作品がバッキンガム宮殿において御前演奏されたということにはならない。エミールの名はロンドンの楽壇を制すると、世界中で有名になった。彼の最も有名な、今なおよく演奏される作品が作曲されたのも、この時期である。有名な「スケーターズワルツLes Pâtineurs」が作曲されたのは、1882年のことである。

エミール・ワルトトイフェルはいくつかのヨーロッパの都市で演奏を行なった(1885年ロンドン、1889年ベルリン、1890年〜91年パリ)。1899年に宮殿の間のためのダンス音楽を作曲・指揮して引退するまで、活動を続けた。

声楽家の夫人セレスティーヌ・デュフォーとの間に、二男一女をもうけた。

主要な作品


ワルトトイフェルは、ヨハン・シュトラウス2世と違って、ヴァイオリンの弓よりも指揮棒を振って楽団を指揮した。作曲はまずピアノで行なってから、後でオーケストレーションを施した(近年、ピアノによる草稿の録音がCDで発売されている)。ワルトトイフェルのオーケストレーションは2 管編成を基準としつつも、金管楽器が充実している。シュトラウスの大胆で「男性的な」作風に比べると、ワルトトイフェルは巧妙な和声法と優雅なフレーズが特徴的である。ワルトトイフェルの作品は革命的とはいえず、そういうわけで印象主義音楽がパリを制する時代となると、時代の趣味から取り残されたのである。

* ワルツ「テレサ または アントワネットTérésa (Antoinette)」waltz op. 133 (1864)
* ポルカ=マズルカ「草上にてDans le champs」op. 125 (1868)
* ワルツ「すみれViolettes」op. 148 Violets (1876)
* ワルツ「私の夢Mon rêve」op. 151 (1877)
* ワルツ「ポモーヌPomone」op. 155 Pomona (1877)
* ワルツ「水の妖精Les Sirènes」op. 154 (1878)
* ワルツ「愛しの彼女Très Jolie」op. 159 (1878)
* ワルツ「金色の雨Pluie de diamants」op. 160 (1879)
* ワルツ「魅力的な彼女Ma charmante」waltz op. 166 (1879)
* ワルツ「孤独Solitude」op. 174 (1881)
* ワルツ「スケートをする人々Les Pâtineurs」(スケーターズ・ワルツ)op. 183 (1882)
* ワルツ「女学生Estudiantina」(1883)
* 軍楽風ワルツ「擲弾兵Les Grenadiers」op. 207 (1886)
* シャブリエの狂詩曲に基づくワルツ「スペインEspaña」op. 236 (1886)
* ポルカ「ロココ風Rococo-Polka」op. 232 (1888)
* ワルツ「まぼろしVision」op. 235 (1888)

【リスニングルームの更新履歴】

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