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チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番

P:ホロヴィッツ トスカニーニ指揮 NBC交響楽団 1941年5月6日&14日録音



Tchaikovsky:ピアノ協奏曲第1番「第1楽章」

Tchaikovsky:ピアノ協奏曲第1番「第2楽章」

Tchaikovsky:ピアノ協奏曲第1番「第3楽章」




ピアノ協奏曲の代名詞

ピアノ協奏曲の代名詞とも言える作品です。
おそらく、クラシック音楽などには全く興味のない人でもこの冒頭のメロディは知っているでしょう。普通の人が「ピアノ協奏曲」と聞いてイメージするのは、おそらくはこのチャイコフスキーかグリーグ、そしてベートーベンの皇帝あたりでしょうか。

それほどの有名曲でありながら、その生い立ちはよく知られているように不幸なものでした。

1874年、チャイコフスキーが自信を持って書き上げたこの作品をモスクワ音楽院初代校長であり、偉大なピアニストでもあったニコライ・ルービンシュタインに捧げようとしました。
ところがルービンシュタインは、「まったく無価値で、訂正不可能なほど拙劣な作品」と評価されてしまいます。深く尊敬していた先輩からの言葉だっただけに、この出来事はチャイコフスキーの心を深く傷つけました。

ヴァイオリン協奏曲と言い、このピアノ協奏曲と言い、実に不幸な作品です。

しかし、彼はこの作品をドイツの名指揮者ハンス・フォン・ビューローに捧げることを決心します。ビューローもこの曲を高く評価し、1875年10月にボストンで初演を行い大成功をおさめます。
この大成功の模様は電報ですぐさまチャイコフキーに伝えられ、それをきっかけとしてロシアでも急速に普及していきました。

第1楽章冒頭の長大な序奏部分が有名ですが、ロシア的叙情に溢れた第2楽章、激しい力感に溢れたロンド形式の第3楽章と聴き所満載の作品です。

炎の名演?それとも暴力的迷演?


トスカニーニとホロヴィッツと言えば義理の親子ですが、このコンビで1943年にもライブ録音を残しています。どちらをとるかは難しいところですが、音質の良さを優先するなら1943年の録音と言うことになるでしょう。演奏もテンポを抑え気味にして丁寧に演奏しています。
しかし、多少の録音の悪さに目をつぶってでも、未だにこの41年の録音をこの作品のベスト盤と評価する人がいることも事実です。

もう無茶苦茶な暴力的な演奏ととらえるか、一期一会の炎の名演ととるか、見方によって評価は真っ二つかもしれません。
ただ、おそらくはこのテンポ設定はトスカニーニのものでしょうが、その無茶な要求にこたえて一瞬の乱れも見せないホロヴィッツの凄さだけは誰もが認めると思います。

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