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バックハウス(Wilhelm Backhaus)|ベートーベン:ピアノソナタ第6番
ベートーベン:ピアノソナタ第6番
(P)バックハウス 1951年3月録音
Beethoven:ピアノソナタ第6番「第1楽章」
Beethoven:ピアノソナタ第6番「第2楽章」
Beethoven:ピアノソナタ第6番「第3楽章」
新しいスタイルを模索するベートーベン

”3つのピアノソナタ”としてまとめて発表されていますが、一つ一つがユニークさをもっていて、意欲満々で新しい形式を模索するベートーベンの姿を感じ取ることができます。
そして、この中で一番ユニークであり優れているのがピアノソナタ第7番の第2楽章です。
”ラルゴ・エ・メスト”と記されたこの楽章は、ベートーベン自身が「悲しんでいる人の心のありさまを、様々な光と影のニュアンスで描こうとした」ものだと語っています。”メスト(悲しみ)”と記されているように、ベートーベンの初期作品の中では際だった深刻さを表出している作品です。
また、ラルゴというスタイルを独立した楽章に用いるのもこれが最後になるだけに意味深い作品だと言えます。
それ以外にも、例えば第5番のソナタの第1楽章の構築感は紛れもない’ベートーベンそのもの’を感じ取ることができますし、緩徐楽章が省かれた第6番のソナタのユニークさも際だっています。
初期のピアノソナタの傑作とも言うべき第8番「悲愴」の前に位置する作品で、見過ごされることの多い作品ですが、腰をすえてじっくりと聞いてみるとなかなかに魅力的な姿をしています。
第1楽章
アレグロ ヘ長調 4分の2拍子 ソナタ形式
第2楽章
アレグレット ヘ短調 4分の3拍子
第3楽章
プレスト ヘ長調 4分の2拍子 ソナタ形式
*第2楽章に割り当てられる(?)緩徐楽章が欠落している。ここにも新しい形式を模索しようとするベートーベンの意気込みが感じ取れます。なお、第2楽章は明記されていませんが明らかにスケルツォ楽章です。
バックハウス全盛期の演奏
バックハウスはモノラルの時代とステレオの時代にそれぞれ全集を録音しています。(ただし、29番「ハンマークラヴィーア」のみはステレオでの再録音がされなかったのでモノラル時代の録音が流用されています)
以前は随分と高価なボックスだったように記憶しているのですが、最近はどのような仕掛けがあるのか分かりませんが、イタリア・ユニーバーサルからかなり安価な値段で供給されるようになりました。
ところが、面白いのが、音質的には劣るモノラル録音の方がステレオ録音よりも高く値段が設定されていることです。
この手のものはお店によって価格設定が変わることが多いのですが、私がよく利用しているお店では
モノラル録音が10000円
ステレオ録音が6900円
に設定されています。
こういう古い録音は最終的には需要と供給の関係で決まるようですから、多くの人が音質的には劣ることは分かっているのにモノラル録音を求めることをこの事実は示しています。
理由はいうまでもありません、演奏そのものが圧倒的にモノラル録音の方が優れているからです。
日本では何故かシルバーシート優先で老大家の枯れた演奏を持ち上げる習慣があるのですが、いうまでもなく、その様な「枯れた演奏」よりは脂ののりきった全盛期の演奏の方が優れていることが多いのは自明の理です。
ステレオ録音によるバックハウスしか聞いたことがない人には是非とも一度は聞いてもらいたい演奏です。
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