クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~



AmazonでCDをさがすAmazonでシュミット=イッセルシュテットのCDをさがす
Home|シュミット=イッセルシュテット|モーツァルト:セレナード第13番ト長調 K.525 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」

モーツァルト:セレナード第13番ト長調 K.525 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」

ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮 北ドイツ放送交響楽団 1955年12月7日~15日録音



Mozart:Serenade In G Major, K.525 "Eine kleine Nachtmusik" [1. Allegro]

Mozart:Serenade In G Major, K.525 "Eine kleine Nachtmusik" [2. Romance (Andante)]

Mozart:Serenade In G Major, K.525 "Eine kleine Nachtmusik" [3. Menuetto (Allegretto)]

Mozart:Serenade In G Major, K.525 "Eine kleine Nachtmusik" [4. Rondo (Allegro)]


Youtubeチャンネル登録

古い録音が中心ですがYoutubeでも毎日アップしていますので、是非チャンネル登録してください。
チャンネル登録って何ですか?

小さい枠ではあるが、それ自身で完結した小宇宙

この作品は驚くほど簡潔でありながら、一つの完結した世界を連想させるものがあります。
「音符一つ変えただけで音楽は損なわれる」とサリエリが感嘆したモーツァルトの天才をこれほど分かりやすく提示してくれる作品は他には思い当たりません。

おそらくはモーツァルトの全作品の中では最も有名な音楽の一つであり、そして、愛らしく可愛いモーツァルトを連想させるのに最も適した作品です。
ところが、それほどまでの有名作品でありながら、作曲に至る動機を知ることができないという不思議さも持っています。

モーツァルトはプロの作曲家ですから、創作には何らかのきっかけが存在します。
それが誰かからの注文であり、お金になる仕事ならモーツァルトにとっては一番素晴らしい動機だったでしょう。あるいは、予約演奏会に向けての作品づくりであったり、出来のよくない弟子たちのピアノレッスンのための音楽作りであったりしました。
まあ早い話が、お金にならないような音楽づくりはしなかったのです。

にもかかわらず、有名なこの作品の創作の動機が今もって判然としないのです。誰かから注文があった気配はありませんし、演奏会などの目的も考えられません。何よりも、この作品が演奏されたのかどうかもはっきりとは分からないのです。

そんなわけで、自分のために音楽を作るということはちょっと考えづらいモーツァルトなのですが、もしかしたら、この作品だけは自分自身のために作曲したのかもしれないのです。もしそうだとすると、これは実に貴重な作品だといえます。
そして、そう思わせるだけの素晴らしさを持った作品でもあります。


ともに都市的人間だったモーツァルトとイッセルシュテットとの幸せな出会い

何かのコマーシャルではないですが、このような「何も足さず、何も引かない」モーツァルトを聞かされると、ふとこんな思いがよぎります。
もしかしたら、イッセルシュテットの不幸は最晩年にウィーンフィルとベートーベンの交響曲全集を録音した事にあったのではないか。

思い切った言い方をすれば、ベートーベンの音楽はイッセルシュテットにとってはそれほどジャストミートする音楽ではなかったのです。
もちろん、悪い演奏ではありません。
しかし、この全集によって「堅実で手堅い、中庸をいく指揮者」という褒めているのか貶しているのか分からないような評価が確定した事は間違いありません。そして、褒めているのか貶しているのか分からないとは書いたのですが、そのココロは明らかに同時代の巨匠と呼ばれた指揮者達と較べれば一段落ちる存在と言うことを遠回しに表明したものでした。

もちろん、音楽というものを二つ並べてどちらが優れているかなどという論議ほど馬鹿げたものはありません。
さすがに最近は殆ど聞かれなくなりましたが、その昔はフルトヴェングラーとトスカニーニを並べてその優劣を論ずる姿をよく見かけたものです。

今から思えば、目指すべき方向が全く異なる存在を横並びで較べても何の意味もない話でした。
それはたとえてみれば、肉屋と魚屋が出会って、魚屋は肉屋に対してお前の店には鯖もなければ鰺もないと言いがかりをつければ、肉屋は魚屋に対して、そう言うお前の所では豚の一欠片も置いてないではないかと、言い返しているようなものだからです。

ただし、こういう愚は多くの人がすぐに気がつくのですが、それに対して、目につきやすい部分だけである音楽家に対する評価を確定してしまうと言う誤りは、なかなか気づかれずに終わってしまうことが多いように思われます。
最初に、イッセルシュテットの不幸は最晩年にウィーンフィルと録音したベートーベンの交響曲全集にあったのではないかと書いたのは、その典型の一つだと感じたからです。

もちろん、イッセルシュテットについてよく知るものは、彼が最も高い適性を示したのがモーツァルトであり、ブラームスであったことは周知の事実です。
しかし、そう言う本線である録音はそれほど世間には流通しておらず、イッセルシュテットと言えば相変わらずウィーンフィルとのベートーベンだけが突出して有名なのです。
その背景には、50年代の録音がCapitolやMelodiya、Telefunkenなどというレーベルが中心だった事が影響しています。

ところが、最近のカタログをチェックしてみると、そのベートーベンの全集盤でさえ、タワーレコードの特別企画としてリリースされた「SACD盤」だけが生き残っているだけです。通常のCD盤ならば、分売された輸入盤を探すしかないというレベルなのです。
こういう状態が続けば、いつかはイッセルシュテットという二流の上レベルの指揮者がいたそうだ・・・、という「記憶」だけしか残らなくなりそうです。

ですから、モーツァルトやブラームスの録音を中心としてイッセルシュテットという人も追いかける意味はあるかと考えた次第です。

「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」なんてものは、それこそ聞き飽きるほど聞かされてきた音楽です。
「耳タコ」の上にさらに何匹もタコがくっついたほどの音楽なのですが、それでもこういう録音を聞くと、まだこのような透明感に溢れた美しい表現の仕方があったのかと感心させられます。

それを内部の見通しの良い透明感に溢れた響きであるとか、速めのインテンポだなどと言っても伝えるべきものはなかなか伝わりません。
しかし、そこには本質的には都市的人間だったモーツァルトの音楽が、これもまた都市的人間だったイッセルシュテットの感性との幸せな出会いがあることだけは確かなようです。
[関連ページ]


この演奏を評価してください。

  1. よくないねー!(≧ヘ≦)ムス~>>>1~2
  2. いまいちだね。( ̄ー ̄)ニヤリ>>>3~4
  3. まあ。こんなもんでしょう。ハイヨ ( ^ - ^")/>>>5~6
  4. なかなかいいですねo(*^^*)oわくわく>>>7~8
  5. 最高、これぞ歴史的名演(ξ^∇^ξ) ホホホホホホホホホ>>>9~10



3708 Rating: 6.9/10 (12 votes cast)

この演奏に対するご意見や感想をおよせください。

  1. 件名は変更しないでください。
  2. お寄せいただいたご意見や感想は基本的に紹介させていただきますが、管理人の判断で紹介しないときもありますのでご理解ください
名前*
メールアドレス
件名
メッセージ*
サイト内での紹介

 

よせられたコメント



【リスニングルームの更新履歴】

【最近の更新(10件)】



[2018-12-16]

ラヴェル:歌劇「子供と魔法」
エルネスト・アンセルメ指揮 スイス・ロマンド管弦楽団 ジュネーヴ・モテット合唱団(指揮/ジャック・オルネフェール) (S)シュザンヌ・ダンコ他 1954年10月録音

[2018-12-15]

チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 作品74 「悲愴」
ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮 北ドイツ放送交響楽団 1960年5月23日~24日録音

[2018-12-14]

ブラームス:歌曲集
(S)キルステン・フラグスタート (P)エドウィン・マッカーサー 1956年11月22日,23日,26日&27日録音

[2018-12-13]

ビゼー:カルメン組曲
エルネスト・アンセルメ指揮 スイス・ロマンド管弦楽団 1958年5月録音

[2018-12-12]

ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 変ロ長調 op.56a
ヨーゼフ・クリップス指揮 フィルハーモニア管弦楽団 1963年6月1日録音

[2018-12-11]

モーツァルト:ピアノ協奏曲第19番 ヘ長調 K.459
(P)クララ・ハスキル フリッチャイ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1955年9月21日~22日録音

[2018-12-10]

モーツァルト:歌劇「魔笛」序曲 K.620
カレル・アンチェル指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 1960年6録音

[2018-12-10]

ワーグナー:「神々の黄昏」より「夜明け」と「ジークフリートのラインへの旅」
ルドルフ・ケンペ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団 1956年11月30日&12月5日録音

[2018-12-09]

ビゼー:交響曲 ハ長調
エルネスト・アンセルメ指揮 スイス・ロマンド管弦楽団 1960年10月録音

[2018-12-08]

ワーグナー:「タンホイザー」序曲&第1幕より「バッカナール」「ヴェヌスベルクの音楽」
ルドルフ・ケンペ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団 1956年11月30日&12月5日録音

[2018-12-07]

コダーイ:「ハンガリー詩篇」Op.13 (Sung in English)
ゲオルク・ショルティ指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 ロンドン・フィルハーモニー合唱団 (T)ウィリアム・マクアルパイン 1954年4月~5月録音

[2018-12-06]

ヘンデル:シャコンヌ ト長調, HWV 435
(Harpsichord)カール・リヒター 1954年3月録音

[2018-12-06]

ドビュッシー:風変わりなラヴィーヌ将軍 (前奏曲集第2巻、第6曲)
ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団 1965年5月1日&3日録音

[2018-12-05]

ロッシーニ:「ウィリアム・テル」序曲
カレル・アンチェル指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 1960年6録音

[2018-12-04]

バッハ:ブランデンブルク協奏曲第2番 ヘ長調 BWV1047
ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮 北ドイツ放送交響楽団 1961年録音