Home |
クナッパーツブッシュ(Hans Knappertsbusch) |ブルックナー:交響曲第8番
ブルックナー:交響曲第8番
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 ベルリン・フィル 1951年1月8日 ベルリンにおいてライブ録音
Bruckner:交響曲第8番「第1楽章」
Bruckner:交響曲第8番「第2楽章」
Bruckner:交響曲第8番「第3楽章」
Bruckner:交響曲第8番「第4楽章」
おそらく、ブルックナーの最高傑作であり、・・・
交響曲というジャンルにおける一つの頂点をなす作品であることは間違いありません。
もっとも、第9番こそがブルックナーの最高傑作と主張する人も多いですし、少数ですが第5番こそがと言う人もいないわけではありません。しかし、9番の素晴らしさや、5番のフィナーレの圧倒的な迫力は認めつつも、トータルで考えればやはり8番こそがブルックナーを代表するにもっともふさわしい作品ではないでしょうか。
実際、ブルックナー自身もこの8番を自分の作品の中でもっとも美しいものだと述べています。
規模の大きなブルックナー作品の中でもとりわけ規模の大きな作品で、普通に演奏しても80分程度は要する作品です。
また、時間だけでなくオーケストラの楽器編成も巨大化しています。
木管楽器を3本にしたのはこれがはじめてですし、ホルンも8本に増強されています。ハープについても「できれば3台」と指定されています。
つまり、今までになく響きがゴージャスになっています。ともすれば、白黒のモノトーンな響きがブルックナーの特徴だっただけに、この拡張された響きは耳を引きつけます。
また、楽曲構成においても、死の予感が漂う第1楽章(ブルックナーは、第1楽章の最後近くにトランペットとホルンが死の予告を告げる、と語っています)の雰囲気が第2楽所へと引き継がれていきますが、それが第3楽章の宗教的ともいえる美しい音楽によって浄化され、最終楽章での輝かしいフィナーレで結ばれるという、実に分かりやすいものになっています。
もちろん、ブルックナー自身がそのようなプログラムを想定していたのかどうかは分かりませんが、聞き手にとってはそういう筋道は簡単に把握できる構成となっています。
とかく晦渋な作品が多いブルックナーの交響曲の中では4番や7番と並んで聞き易い作品だとはいえます。
ハンス・クナのブル8
クナのブル8というとウェストミンスターからリリースされたミュンヘンフィルの録音が有名です。聞かれた方も多いと思いますが、ここで聞くことのできるベルリンフィルとのライブ録音はそれとはずいぶんと雰囲気が違います。
ミュンヘンフィルとの録音では
第1楽章 15:56 第2楽章 16:00 第3楽章 28:05 第4楽章 26:18 計 86:19
ここで聞くことのできるベルリンフィルとのライブ録音では、
第1楽章 14:55 第2楽章 13:56 第3楽章 26:57 第4楽章 22:34 計 78:22
とりわけベルリンフィルとの演奏では第2楽章と第4楽章の速いテンポが顕著です。だからといって音楽は決してせせこましくなっていないのはさすがです。
クナという指揮者の懐の深さを感じます。
この演奏を評価してください。
よくないねー!(≧ヘ≦)ムス~>>>1~2
いまいちだね。( ̄ー ̄)ニヤリ>>>3~4
まあ。こんなもんでしょう。ハイヨ ( ^ - ^")/>>>5~6
なかなかいいですねo(*^^*)oわくわく>>>7~8
最高、これぞ歴史的名演(ξ^∇^ξ) ホホホホホホホホホ>>>9~10
193 Rating: 5.9 /10 (274 votes cast)
よせられたコメント 2024-09-02:阿部 稔 小生80歳ですが、昨夜も1980年N響の演奏会をテレビで聴きましたが懐かしさの余り自分が初めてこの8番に出逢った1964年のカラヤン指揮ベルリンフィルの日比谷公会堂での演奏会を思い出しました。その後、何度か東京文化会館の視聴室に通い聴きました。やはり何と言ってもこのクナ8は心に残ります。ありがとうございます感謝申し上げます。
【最近の更新(10件)】
[2025-01-12]
ショパン:ピアノソナタ第2番 変ロ短調, Op.35 「葬送」(Chopin:Piano Sonata No.2 in B-flat minor Op.35)
(P)ギオマール・ノヴァエス:1952年発行(Guiomar Novaes:Published in 1952)
[2025-01-09]
ベートーベン:ピアノソナタ第26番 変ホ長調 作品81a 「告別」(Beethoven: Piano Sonata No.26 In E Flat, Op.81a "Les adieux")
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月4日~5日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 3-4, 1960)
[2025-01-06]
モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番「不協和音」 ハ長調 K.465(Mozart:String Quartet No.19 in C major, K.465 "Dissonance")
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)
[2025-01-04]
フランク:交響曲 ニ短調(Franck:Symphony in D Minor)
アルトゥール・ロジンスキー指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団 1954年6月27~7月11日録音(Artur Rodzinski:Wiener Staatsoper Orchester Recorded on June 27-July 11, 1954)
[2025-01-02]
シューベルト:4つの即興曲 D.935 No.2(Schubert:Four Impromptus, D935 [2.Allegretto, a Flat Major])
(P)クリフォード・カーゾン 1952年12月9日~11日録音(Clifford Curzon:Recorded on December 9-11, 1952)
[2024-12-30]
シューベルト:4つの即興曲 D.935 No.1(Schubert:Four Impromptus, D935 [1.Allegro Moderato, F Minor])
(P)クリフォード・カーゾン 1952年12月9日~11日録音(Clifford Curzon:Recorded on December 9-11, 1952)
[2024-12-28]
ワーグナー:「ワルキューレ」魔の炎の音楽(Wagner:Magic Fire Music from "Die Walkure")
アルトゥール・ロジンスキー指揮 ロイヤル・フィルハーモニ管弦楽団 1955年4月4日録音(Artur Rodzinski:Royal Philharmonic Orchestra Recorded on April, 1955)
[2024-12-24]
ベートーベン:ヴァイオリンソナタ第5番 へ長調 Op.24 「スプリング」(Beethoven:Violin Sonata No.5 in F major, Op.24 "Spring")
(Vn)ミッシャ・エルマン:(P)ジョセフ・シーガー 1955年録音(Mischa Elman:Joseph Seger Recorded on 1955)
[2024-12-21]
ショパン:2つのワルツ Op.69(遺作:第9番・第10番)&3つのワルツ Op.70(遺作:第11番~第13番))&ワルツ ホ短調(遺作:第14番)(Chopin:Waltzes, Op.69&Waltzes, Op.70&Waltzes, Op.0Posth)
(P)ギオマール・ノヴァエス:1953年発行(Guiomar Novaes:Published in 1953)
[2024-12-17]
ハイドン:弦楽四重奏曲 ニ長調, Op.33, No.6 Hob.3:42(Haydn:String Quartet No.33 in D major, Op.33, No.6, Hob.3:42)
プロ・アルテ弦楽四重奏団:1932年10月7日録音(Pro Arte String Quartet]Recorded on December 7, 1932)