AmazonでCDをさがす
Amazonでクナッパーツブッシュ(Hans Knappertsbusch)のCDをさがす
Home|
クナッパーツブッシュ(Hans Knappertsbusch)|バッハ:管弦楽組曲 第3番
バッハ:管弦楽組曲 第3番
クナッパーツブッシュ指揮 ウィーンフィル 1944年6月24日録音
Bach:管弦楽組曲第3番 「Ouverture」
Bach:管弦楽組曲第3番 「Air」
Bach:管弦楽組曲第3番 「Gavotte」
Bach:管弦楽組曲第3番 「Bourree」
Bach:管弦楽組曲第3番 「Gigue」
ブランデンブルグ協奏曲と双璧をなすバッハの代表的なオーケストラ作品

ブランデンブルグ協奏曲はヴィヴァルディに代表されるイタリア風の協奏曲に影響されながらも、そこにドイツ的なポリフォニーの技術が巧みに融合された作品であるとするならば、管弦楽組曲は、フランスの宮廷作曲家リュリを始祖とする「フランス風序曲」に、ドイツの伝統的な舞踏音楽を融合させたものです。
そのことは、ともすれば虚飾に陥りがちな宮廷音楽に民衆の中で発展してきた舞踏音楽を取り入れることで新たな生命力をそそぎ込み、同時に民衆レベルの舞踏音楽にも芸術的洗練をもたらしました。同様に、ブランデンブルグ協奏曲においても、ともすればワンパターンに陥りがちなイタリア風の協奏曲に、様々な楽器編成と精緻きわまるポリフォニーの技術を駆使することで驚くべき多様性をもたらしています。
ヨーロッパにおける様々な音楽潮流がバッハという一人の人間のもとに流れ込み、そこで新たな生命力と形式を付加されて再び外へ流れ出していく様を、この二つのオーケストラ作品は私たちにハッキリと見せてくれます。
ただし、自筆のスコアが残っているブランデンブルグ協奏曲に対して、この管弦楽組曲の方は全て失われているため、どういう目的で作曲されたのかも、いつ頃作曲されたのかも明確なことは分かっていません。それどころか、本当にバッハの作品なのか?という疑問が提出されたりもしてバッハ全集においてもいささか混乱が見られます。
疑問が提出されているのは、第1番と第5番ですが、新バッハ全集では、1番は疑いもなくバッハの作品、5番は他人の作品と断定し、今日ではバッハの管弦楽組曲といえば1番から4番までの4曲ということになっています。
第1番:荘厳で華麗な典型的なフランス風序曲に続いて、この上もなく躍動的な舞曲が続きます。
第2番:パセティックな雰囲気が支配する序曲と、フルート協奏曲といっていいような後半部分から成り立ちます。終曲は「冗談」という標題が示すように民衆のバカ騒ぎを思わせる底抜けの明るさで作品を閉じます。
第3番:この序曲に「着飾った人々の行列が広い階段を下りてくる姿が目に浮かぶようだ」と語ったのがゲーテです。また、第2曲の「エア」はバッハの全作品の中でも最も有名なものの一つでしょう。
第4番:序曲はトランペットのファンファーレで開始されます。後半部分は弦楽合奏をバックに木管群が自由に掛け合いをするような、コンチェルト・グロッソのような形式を持っています。
バッハに対してはいつも敬虔?
有名なアリアは入念に歌い上げていて、さすがはクナ!と思わせますが、全体としては実にまっとうで正統的。時にはおふざけがすぎて一部の人からはそれ故に疎まれ、また一部の人からは絶賛を受けたりする人ですが、何故かバッハを演奏するときだけはとても真面目です。
アリアに関しても、テンポを微妙に動かして、ある意味では後期ロマン派のように歌い上げていますが決して奇矯な感じはしません。
さすがのクナも、バッハの前では常に敬虔だったようです。
なお録音ですが、これは放送用音源としてテープに収録されたもののようで、ノイズの少ない優秀なものです。
この演奏を評価してください。
- よくないねー!(≧ヘ≦)ムス~>>>1~2
- いまいちだね。( ̄ー ̄)ニヤリ>>>3~4
- まあ。こんなもんでしょう。ハイヨ ( ^ - ^")/>>>5~6
- なかなかいいですねo(*^^*)oわくわく>>>7~8
- 最高、これぞ歴史的名演(ξ^∇^ξ) ホホホホホホホホホ>>>9~10
110 Rating: 5.1/10 (188 votes cast)
よせられたコメント
【最近の更新(10件)】
[2023-09-25]

シューマン:交響曲第1番 変ロ長調, Op.38「春」(Schumann:Symphony No.1 in B flat major Op.38 "Spring")
シャルル・ミュンシュ指揮:ボストン交響楽団 1951年4月25日録音(Charles Munch:The Boston Symphony Orchestra Recorded on April 25, 1951)
[2023-09-22]

チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調, Op.36(Tchaikovsky:Symphony No.4 in F minor, Op.36)
イーゴリ・マルケヴィチ指揮:フランス国立放送管弦楽団 1956年10月29日~11月1日録音(Igor Markevitch:Orchestre National de l'ORTF Recorded on October 29-November 1, 1956)
[2023-09-17]

モーツァルト:ピアノ三重奏曲第6番 ト長調, K.564(Mozart:Piano Trio in G major, K.564)
Antonio Janigro:(P)Paul Badura-Skoda (Violine)Jean Fournier Released on 1956
[2023-09-16]

ラヴェル:道化師の朝の歌(Ravel:Alborada del gracioso)
アンドレ・クリュイタンス指揮 フランス国立放送管弦楽団 1953年6月16日録音(Andre Cluytens:Orchestre National de l'ORTF Recorded on June 16, 1953)
[2023-09-15]

ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番, Op.72a(Beethoven:Leonora Overture No.3 in C major, Op.72a)
イーゴリ・マルケヴィチ指揮:ラムルー管弦楽団 1958年11月26日録音(Igor Markevitch:Concerts Lamoureux Recorded on November 26, 1958)
[2023-09-14]

モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番ハ長調K.330(Mozart:Piano Sonata No.10 in C major, K.330/300h)
(P)アンドレ・チャイコフスキー:1959年1月26日~28日録音(Andre Tchaikowsky:Recorded on January 26-28, 1959)
[2023-09-13]

ベートーヴェン:弦楽三重奏曲第4番 ハ短調 Op.9-3(Beethoven:String Trio in C minor, Op.9 No.3)
パスキエ・トリオ:1950年代録音(Pasquier Trio:Recorded on 1950s)
[2023-09-12]

グノー:交響曲第2番 変ホ長調(Gounod:Symphony No.2, CG 528)
イーゴリ・マルケヴィチ指揮:ラムルー管弦楽団 1957年11月8日&10日~11日録音(Igor Markevitch:Orchestre Des Concerts Lamoureux Recorded on November8,10-11, 1957)
[2023-09-11]

ベートーベン:ヴァイオリンソナタ第7番 ハ短調 Op.30-2(Beethoven:Violin Sonata No.7 in C Minor, Op. 30, No.2)
(Vn)マックス・ロスタル:(P)ローター・ブロダック 1958年録音(Max Rostal:(P)Lothar Broddack Recorded on 1958)
[2023-09-10]

J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第6番 変ロ長調, BWV1051(Bach:Brandenburg Concerto No.6 in B-flat major, BWV 1051)
ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮 ウィーン交響楽団団員による室内管弦楽団 1954年録音(Jascha Horenstein:The Chamber Orchestra og Vienna Symphony Orchestra Recorded on 1954)