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モーツァルト:フルート協奏曲第1番 ハ長調, K.313/285c

(Fl)マルセル・モイーズ ウジェーヌ・ビゴ指揮 管弦楽団 1936年録音



Mozart:Flute Concerto in G major, K.313/285c [1.Allegro maestoso]

Mozart:Flute Concerto in G major, K.313/285c [2.Adagio ma non troppo]

Mozart:Flute Concerto in G major, K.313/285c [3.Rondo. Tempo di Menuetto]


フルートは好きでなかったモーツァルトですが、できあがった作品は素晴らしい!!

モーツァルトにとって管楽器のための協奏曲というのは、自らが意欲的に取り組んだ作品ではなく、基本的には頼まれ仕事でした。
もしくは好意の念の表明でした。

ここで聞けるフルート協奏曲は典型的な頼まれ仕事でした。
依頼主はパトロンであり、自らも素人音楽家であったド・ジャンという人物です。

よく知られているように、モーツァルトはフルートという楽器が好きではありませんでした。さらに、依頼主が素人音楽家となれば、その力量の範囲で曲を作らなければなりません。
モーツァルトにとっては決して楽しい仕事ではなかったはずですが、できあがった作品を見てみればそう言う気分や感情は微塵も感じることができません。
それどころか、そう言う制約の中でかえって「自由」であるかのように感じます。

これらの作品は、ピアノ協奏曲のようにモーツァルトの創作活動の背骨を構成するものではありませんが、こういう何でもないところにこそ、モーツァルトの天才を感じさせられます。


マルセル・モイーズ・・・ご存じですか

20世紀のフルート演奏を語るときに、絶対に忘れてならないのがマルセル・モイーズです。
その功績を一言で表現すれば、「近代フルート奏法」の確立者と言うことでしょう。演奏家としての全盛期は30年代だと言われていますが、晩年はチューリッヒの近くの小さな村でマスタークラスを開設して数多くの演奏家を育てたことも特記されます。

生まれてすぐに孤児同然となったり、ナチスのパリ占領に抗議して国を追われたりと起伏の多い人生を送った人ですが、ここで聞くことができるのは演奏家としてのモイーズの絶頂期の録音です。
おそらく今の演奏家でこれほどゆっくりと演奏する人はあまりいないと思いますが、じっくりと耳を傾けてみると、これこそが最適のテンポであることに気づかされます。
モイーズにとっても最良の一枚でしょうし、モーツァルトのこの作品にとっても最良の演奏の一つだといえます。

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