クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~



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<ボヘミア:1860〜1911>

経歴


1860年7月7日、ユダヤ人の商人の子としてウィーンとプラハの中間に当たるカリシュトという小さな町に生まれる。
 幼くして音楽的才能を発揮したため、父は息子の才能に期待をかけて6歳からピアノを学ばせる。1869年から高等学校に在学し、75年からはウィーンにおもむいて音楽を専門的に学びはじめる。
 また、大学でブルックナーの音楽論の講義を聴講して感銘を受け親しく交際を始めるとともに、フーゴー・ヴォルフとも親交を深める。
 1888年にはブダペスト王立歌劇場の正指揮者に就任し、その後ハンブルグの歌劇場を経て、1897年からはウィーン宮廷歌劇場の指揮者へとキャリアを積み上げていく。
 このような指揮活動の間に作曲活動を行い、第1交響曲、第2交響曲などが初演されるようになって作曲家マーラーとしても認められるようになっていく。
 しかし、1898年からはウィーンフィルの指揮も行うようになってその演奏活動は多忙を極め、作曲活動はオフシーズンの夏に行われるようになっていく。このような生活が1900年から1907年まで続き、この間に第5から第7までの交響曲が生み出される。
 1907年には劇場との不和が頂点に達してウィーンを去り、また今後作曲活動に専念する経済的基盤を築くために、有利な条件を提示されたニューヨークに向かう。
 ニューヨークでは冬のシーズンは演奏活動に専念し、夏は作曲活動に専念するという生活をおくり、第8、大地の歌・第9交響曲を完成させる。
 しかし、1910年には心臓発作が激しくなったため、医師の進めで4月にはヨーロッパに帰国してパリで静養につとめる。しかし、治療の甲斐もなくウィーンに移って5月18日になくなる。

ユング君の一言


昔はクラシック音楽にふれる第一歩はモーツァルトかベートーベン、ピアノをやる人はバッハかショパンあたりと相場が決まっていたものです。
 マーラーなんてのはよほどのマニア(?)でもない限り聞かなかったものです。
 ところが最近は少し下火になったようですが、一時は大変なマーラーブームで、はじめて聴いたクラシック音楽がマーラーの9番(!)なんて言う大変な人も現れてきました。

 「とにかくなんだか訳の分からない人!」というのが長年のマーラー評価でした。
 映画「ヴェニスに死す」で描かれた音楽家はマーラーがモデルだといわれていますが、あの醜悪きわまる音楽家のイメージがそのまま当時のマーラーのイメージでもありました。おそらくマーラーを愛する多くの善良なクラシック音楽ファンは、あの映画を見れば怒りで身が震えることを100%保証できます。(^^)

 それが、今やベートーベンやブラームスと肩を並べるコンサートの定番プログラムになったのですから、時代も変われば変わるものです。
 その複雑で巨大な音楽ゆえになかなか理解されなかったマーラーですが、それでも彼は「いつか私の時代が来る!」と言い続けていました。
 そして、彼は生前このようにも語っていました。
 「私は三重の意味で異邦人だった。チェコではボヘミア人、ドイツではオーストリア人、そして世界の中ではユダヤ人だった。私は成功を得るためにはどこへでも顔をつっこんでいった。そしてどこでも歓迎されなかった。」
 「私の時代」を引き寄せるというのも大変なことです。

【リスニングルームの更新履歴】

【最近の更新(10件)】



[2024-11-21]

ショパン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調, Op.11(Chopin:Piano Concerto No.1, Op.11)
(P)エドワード・キレニ:ディミトリ・ミトロプーロス指揮 ミネアポリス交響楽団 1941年12月6日録音((P)Edword Kilenyi:(Con)Dimitris Mitropoulos Minneapolis Symphony Orchestra Recorded on December 6, 1941)

[2024-11-19]

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77(Brahms:Violin Concerto in D major. Op.77)
(Vn)ジネット・ヌヴー:イサイ・ドヴローウェン指揮 フィルハーモニア管弦楽 1946年録音(Ginette Neveu:(Con)Issay Dobrowen Philharmonia Orchestra Recorded on 1946)

[2024-11-17]

フランク:ヴァイオリンソナタ イ長調(Franck:Sonata for Violin and Piano in A major)
(Vn)ミッシャ・エルマン:(P)ジョセフ・シーガー 1955年録音(Mischa Elman:Joseph Seger Recorded on 1955)

[2024-11-15]

モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番「狩」 変ロ長調 K.458(Mozart:String Quartet No.17 in B-flat major, K.458 "Hunt")
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)

[2024-11-13]

ショパン:「華麗なる大円舞曲」 変ホ長調, Op.18&3つの華麗なるワルツ(第2番~第4番.Op.34(Chopin:Waltzes No.1 In E-Flat, Op.18&Waltzes, Op.34)
(P)ギオマール・ノヴァエス:1953年発行(Guiomar Novaes:Published in 1953)

[2024-11-11]

ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調, Op.53(Dvorak:Violin Concerto in A minor, Op.53)
(Vn)アイザック・スターン:ディミトリ・ミトロプーロス指揮 ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団 1951年3月4日録音(Isaac Stern:(Con)Dimitris Mitropoulos The New York Philharmonic Orchestra Recorded on March 4, 1951)

[2024-11-09]

ワーグナー:「神々の黄昏」夜明けとジークフリートの旅立ち&ジークフリートの葬送(Wagner:Dawn And Siegfried's Rhine Journey&Siegfried's Funeral Music From "Die Gotterdammerung")
アルトゥール・ロジンスキー指揮 ロイヤル・フィルハーモニ管弦楽団 1955年4月録音(Artur Rodzinski:Royal Philharmonic Orchestra Recorded on April, 1955)

[2024-11-07]

ベートーベン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58(Beethoven:Piano Concerto No.4, Op.58)
(P)クララ・ハスキル:カルロ・ゼッキ指揮 ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団 1947年6月録音(Clara Haskil:(Con)Carlo Zecchi London Philharmonic Orchestra Recorded om June, 1947)

[2024-11-04]

ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調, Op.90(Brahms:Symphony No.3 in F major, Op.90)
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 フィルハーモニア管弦楽団 1952年9月29日&10月1日録音(Arturo Toscanini:The Philharmonia Orchestra Recorded on September 29&October 1, 1952)

[2024-11-01]

ハイドン:弦楽四重奏曲 変ホ長調「冗談」, Op.33, No.2,Hob.3:38(Haydn:String Quartet No.30 in E flat major "Joke", Op.33, No.2, Hob.3:38)
プロ・アルテ弦楽四重奏団:1933年12月11日録音(Pro Arte String Quartet]Recorded on December 11, 1933)