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アンセルメ(Ernest Ansermet)|R.コルサコフ:シェエラザード
R.コルサコフ:シェエラザード
アンセルメ指揮 パリ音楽院管弦楽団 1954年録音
R_Korsakov:シェエラザード 第一楽章 「海とシンドバットの冒険」
R_Korsakov:シェエラザード 第二楽章 「カランダール王子の物語」
R_Korsakov:シェエラザード 第三楽章 「若き王子と王女」
R_Korsakov:シェエラザード 第四楽章 「バグダッドの祭り、海、船は青銅の騎士のある岩で難破。終曲」
管弦楽法の一つの頂点を示す作品です。

1887年からその翌年にかけて、R.コルサコフは幾つかの優れた管弦楽曲を生み出していますが、その中でももっとも有名なのがこの「シェエラザード」です。彼はこの後、ワーグナーの強い影響を受けて基本的にはオペラ作曲家として生涯を終えますから、ワーグナーの影響を受ける前の頂点を示すこれらの作品はある意味ではとても貴重です。
実際、作曲者自身も「ワーグナーの影響を受けることなく、通常のオーケストラ編成で輝かしい響きを獲得した」作品だと自賛しています。
実際、打楽器に関しては大太鼓、小太鼓、シンバル、タンバリン、タムタム等とたくさんでてきますが、ワーグナーの影響を受けて彼が用いはじめる強大な編成とは一線を画するものとなっています。
また、楽曲構成についても当初は
「サルタンは女性はすべて不誠実で不貞であると信じ、結婚した王妃 を初夜のあとで殺すことを誓っていた。しかし、シェエラザードは夜毎興味深い話をサルタンに聞かせ、そのた めサルタンは彼女の首をはねることを一夜また一夜とのばした。 彼女は千一夜にわたって生き長らえついにサルタンにその残酷な誓いをすてさせたの である。」
との解説をスコアに付けて、それぞれの楽章にも分かりやすい標題をつけていました。
しかし、後にはこの作品を交響的作品として聞いてもらうことを望むようになり、当初つけられていた標題も破棄されました。
今も各楽章には標題がつけられていることが一般的ですが、そう言う経過からも分かるように、それらの標題やそれに付属する解説は作曲者自身が付けたものではありません。
そんなわけで、とにかく原典尊重の時代ですから、こういうあやしげな(?)標題も原作者の意志にそって破棄されるのかと思いきや、私が知る限りでは全てのCDにこの標題がつけられています。それはポリシーの不徹底と言うよりは、やはり標題音楽の分かりやすさが優先されると言うことなのでしょう。
抽象的な絶対音楽として聞いても十分に面白い作品だと思いますが、アラビアン・ナイトの物語として聞けばさらに面白さ倍増です。
まあその辺は聞き手の自由で、あまりうるさいことは言わずに聞きたいように聞けばよい、と言うことなのでしょう。そんなわけで、参考のためにあやしげな標題(?)も付けておきました。参考にしたい方は参考にして下さい。
第一楽章 「海とシンドバットの冒険」
第二楽章 「カランダール王子の物語」
第三楽章 「若き王子と王女」
第四楽章 「バグダッドの祭り、海、船は青銅の騎士のある岩で難破。終曲」
アンセルメの美質がよくあらわれた演奏。
アンセルメという人は濃厚な味で聞かせるような指揮者とは対極に位置する人です。とにかく作品を彼なりに論理的に分析して、その結果を演奏という形で表出しようとします。よって、その演奏はどちらかといえば低体温の音楽になりがちなのですが、そのことは逆に言えば、上品で洗練された音楽づくりにつながることになります。ですから、ツボを外してしまうとどうにもつまらない演奏になったりすることがあるのですが、ここではその様なアンセルメの美質がいい方に発揮された演奏となっています。
確かに、妖艶で濃厚なアラビアンナイトの世界とは縁がありませんが、実に洒落た、そしてスタイリッシュな演奏はなかなかに魅力的です。
シェエラザードという女性は、妖艶なだけでなく賢い女性なのですが、この演奏ではその理知的な面が表にでたような雰囲気です。ともすると、彼女の夜伽話が、駄目なスルタンに対する「お説教」のように聞こえしまうような場面もあるのですがそれもまた面白く聞けてしまいます。
この演奏を評価してください。
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よせられたコメント
2008-11-21:セル好き
- むかし千円の廉価盤(ダフニスとクロエ第二組曲も収録)で買った思い出があります。
スイスロマンド盤よりも繊細で色彩感も独特な、陰影のある演奏です。
最初期のステレオ録音にも関わらず空間的広がり感も十分ある良い録音だと思います。
なかなかCD化されませんでした。
2012-07-08:本間美智男
- この4月母の遺品整理中に、このLPがあり聴いてみたくなりプレイヤーを手配し
今 届きました。楽しみです
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