Home|
作曲家で選ぶ | BIZET
BIZET
<フランス:1838〜1875>
経歴
1838年10月25日、パリに生まれる。
声楽教師であった父は息子の音楽的才能を認め、幼い頃から音楽教育を施し、1848年、わずか9才にしてパリ国立音楽院に入学する。学校での成績はきわめて優秀で、17才で交響曲ハ長調を作曲、1857年にはローマ大賞も受賞する。
同年ローマに向かった彼は22才までイタリアに留学し、帰国後はオペラ作家としての成功を目指す。
しかし、彼が望んだような成功は得られず、ローマ大賞による年金も失われたため、出版社からの注文による歌曲の作曲や編曲、音楽教師の仕事で暮らしをたてざるを得なくなる。その過労と将来への不安などから酒におぼれ健康を損なうようになる。
1867年には「美しきパースの娘」を完成させ、出版社からはまとまった収入を得るが聴衆の評判とはならなかった。その後も、いくつかのオペラを作曲するが、「アルルの女」につけた組曲が関心を呼んだ程度だった。
1873年からはメリメの小説「カルメン」のオペラ化に着手し、75年にパリで初演されるが聴衆の評判は芳しくなく、その三ヶ月後の1875年6月3日、失意の中でパリ近郊のブジヴァルで亡くなる。
ユング君の一言
10で神童、15で天才、20すぎればただの人。
この言葉がピッタリなのが生前のビゼーでした。ただ悲劇は、音楽史上でも希にみるほどの優れた能力を持ちながら、「ただの人」扱いをされたことです。
それにしても、「カルメン」が全くの不評だったとは信じがたい話です。ポピュラリティという点では疑いなくナンバーワンでしょうから、いったい当時のパリの人々は何が気にくわなかったのでしょう?
また、ビゼーの妻こそは悪妻の典型みたいな人で、夫の才能を全く信じず、馬鹿にし続け、死後は別の男とさっさと再婚して、作品は散逸するに任せました。
悪妻の典型のように言われるモーツァルトの妻コンスタンツェと比べてもその極悪ぶりは際だっています。
そのため、あの若書きの傑作「交響曲ハ長調」も20世紀になってから「再発見」されるという始末です。
この妻の無理解のためにどれほど多くの作品が失われたかと思うと何ともやりきれない話であり、胸の痛む話しでもあります。
かわいそうなビゼー。
【最近の更新(10件)】
[2024-11-21]
ショパン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調, Op.11(Chopin:Piano Concerto No.1, Op.11)
(P)エドワード・キレニ:ディミトリ・ミトロプーロス指揮 ミネアポリス交響楽団 1941年12月6日録音((P)Edword Kilenyi:(Con)Dimitris Mitropoulos Minneapolis Symphony Orchestra Recorded on December 6, 1941)
[2024-11-19]
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77(Brahms:Violin Concerto in D major. Op.77)
(Vn)ジネット・ヌヴー:イサイ・ドヴローウェン指揮 フィルハーモニア管弦楽 1946年録音(Ginette Neveu:(Con)Issay Dobrowen Philharmonia Orchestra Recorded on 1946)
[2024-11-17]
フランク:ヴァイオリンソナタ イ長調(Franck:Sonata for Violin and Piano in A major)
(Vn)ミッシャ・エルマン:(P)ジョセフ・シーガー 1955年録音(Mischa Elman:Joseph Seger Recorded on 1955)
[2024-11-15]
モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番「狩」 変ロ長調 K.458(Mozart:String Quartet No.17 in B-flat major, K.458 "Hunt")
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)
[2024-11-13]
ショパン:「華麗なる大円舞曲」 変ホ長調, Op.18&3つの華麗なるワルツ(第2番~第4番.Op.34(Chopin:Waltzes No.1 In E-Flat, Op.18&Waltzes, Op.34)
(P)ギオマール・ノヴァエス:1953年発行(Guiomar Novaes:Published in 1953)
[2024-11-11]
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調, Op.53(Dvorak:Violin Concerto in A minor, Op.53)
(Vn)アイザック・スターン:ディミトリ・ミトロプーロス指揮 ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団 1951年3月4日録音(Isaac Stern:(Con)Dimitris Mitropoulos The New York Philharmonic Orchestra Recorded on March 4, 1951)
[2024-11-09]
ワーグナー:「神々の黄昏」夜明けとジークフリートの旅立ち&ジークフリートの葬送(Wagner:Dawn And Siegfried's Rhine Journey&Siegfried's Funeral Music From "Die Gotterdammerung")
アルトゥール・ロジンスキー指揮 ロイヤル・フィルハーモニ管弦楽団 1955年4月録音(Artur Rodzinski:Royal Philharmonic Orchestra Recorded on April, 1955)
[2024-11-07]
ベートーベン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58(Beethoven:Piano Concerto No.4, Op.58)
(P)クララ・ハスキル:カルロ・ゼッキ指揮 ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団 1947年6月録音(Clara Haskil:(Con)Carlo Zecchi London Philharmonic Orchestra Recorded om June, 1947)
[2024-11-04]
ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調, Op.90(Brahms:Symphony No.3 in F major, Op.90)
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 フィルハーモニア管弦楽団 1952年9月29日&10月1日録音(Arturo Toscanini:The Philharmonia Orchestra Recorded on September 29&October 1, 1952)
[2024-11-01]
ハイドン:弦楽四重奏曲 変ホ長調「冗談」, Op.33, No.2,Hob.3:38(Haydn:String Quartet No.30 in E flat major "Joke", Op.33, No.2, Hob.3:38)
プロ・アルテ弦楽四重奏団:1933年12月11日録音(Pro Arte String Quartet]Recorded on December 11, 1933)