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アンケートのアーカイブ|お好きなピアノ作品は何ですか?(ベートーベン)
アンケートの結果と考察(--;のようなもの・・・
ベートーベン
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投票総数: 653
なるほどみんなパセティックが好きなんですね。実はMP3データベースからのダウンロード数が一番多いのがバックハウスの悲愴(もちろんモノラル録音の方です)なんですね。最初は、「フーン、悲愴って人気があるんだな・・・!」と眺めていたのですが、こういう結果を見せられると、いわゆる評論家先生が推奨する作品と一般のクラシック音楽ファンが受容する作品との間には少しばかりずれがある事に気づかされます。
しかし、それは考えようによってはとてもいいことなんでしょうね。
一昔前はクラシック音楽というのは「教養」でしたから、偉い先生がいいというものは、自分の素直な心が面白くないと思っても、みんな我慢して聴き続けたものでした。でも、今は自分の心が面白くないと思うものはその素直に心に正直に従います。ネット上には様々な情報があふれていますから、いわゆる「評論家」という存在が地盤沈下していることは否めません。
しかし、自分の心に素直というのは、反面、自分の狭い範囲の中で充足してしまう危険性もはらんでいますから、「素直」と「チャレンジ」のバランスが大切であることは言うまでもありません。
さて、今回は新企画のスタートなのですが、予想をはるかに上回る投票とコメントをいただきました。うれしい限りです。旧企画はいささか息切れ模様だったので、これで何と過去の一年は乗り切れそうです。
結果は悲愴と月光が最後までトップ争いをしましたが、最後まで悲愴がトップを譲ることなく逃げ切りました。やはりメロディラインの美しい作品が一般的には好まれるようです。
これを追いかけたのが、「アパショナータ」(23番)「テンペスト」(17番)「ワルトシュタイン」(21番)で、いわゆる中期の傑作の森からベートーベンらしい作品がチョイスされたと言うことでしょう。個人的に意外だったのが、いわゆる後期の3大ソナタから最後の作品がチョイスされたことです。あくまでも個人的な意見ですが・・・(^^;
コメントに関しても、今回は一つの特徴があったように思います。それは実際にピアノを演奏される方にとっては、それぞれの作品に個人的な思い入れがあると言うことです。交響曲に関してはいわゆる評論家的なコメントが主流を占めていたのが、今回は個人的な思い入れに引き寄せて語られるコメントが多かったように思います。
「私は18番が好きです。とてもとても。懐かしくて切なくなります。」なんていうコメントに接すると、何があったのかな?なんて想像を逞しくしてしまいます。
さて、次回はショパンです。早くも思い入れたっぷりのコメントが多数寄せられていて結果が今から楽しみです。
<寄せられたコメントより>
「好きな曲はたくさんあるのですが、「月光」に入れました。
かつてきちんと聴いたこともなかった頃、妹に楽譜を渡され弾いてと言われ(無理)、それでも第一楽章をぽろぽろ弾いて、コード進行とシンプルなのに歌う旋律の美しさに感動した曲なので。ただ、9度が届かずさっくり諦めていました。
そして、大人になってから三楽章まともに聴いたときのショック。かっこよすぎてオーディオの前で転げまわりました。いつかは弾きたいと、ツェルニー再開です。先は長そうですが。」
私の友人は、月みて狂ったのか?と言っていました。(^^v
「ベートーヴェンのピアノ曲ですか。悩みますねえ・・・
自分はテンペストに一票。四大ソナタの圧勝が目に見えているので(笑
テンペストは、リヒテルなんかの演奏の評価が高いと思いますが、自分はケンプの演奏が一番好きです。第三楽章が、悲しみや憧れや、あらゆる感情を乗せて押し寄せるさざなみのように聴こえます。
ロンドの素晴らしさを痛感しました。強さで押すリヒテルやバックハウスより、過去を懐かしむようなケンプのテンペストに一票を。」
「やっぱり四大ソナタが人気ですね。自分は30番に入れました。後期のソナタはどれも素晴らしいので迷いましたが、30番の1楽章の美しさは捨てがたいものです。
偏見かもしれませんが、なんとなく他の作品も含めて、後期の作品が好きな人はベートーヴェンが本当に好きな人に多いように思います。」
「このサイトで、ナットの演奏でソナタ全集を聴き、ワルトシュタイン以外にも色々な曲に魅力を感じているのですが、ワルトシュタインはン10年前に、僕が始めて聴いたべートーベンのソナタで、今でも大好きなので一票いれさせていただきました。」
「今アパショナータの3楽章練習してるのですが、
弾けば弾くほど、あの曲の奥深さを感じます。
ケンプ大好き!」
「「ハンマークラヴィーア」にしたいところなんですが、間違いなく弾き切る体力が無いので、テクニックはさておき「熱情」をチョイスします。この曲を聴いてドラマ「スチュワーデス物語」を思い出すのは僕だけでしょうか・・・」
やはり中期の傑作群はにんきがあります。
「32番が意外と人気ですね。
自分も28番が好きで、その他に一票。あの静かな感動はベートーヴェンならではですよね。
それから12番も格別素敵に思うのですが、どちらもノミネートされておらず少々残念でした。
「エリーゼ」は小宇宙です。」
「やっぱり四大ソナタが人気ですね。自分は30番に入れました。後期のソナタはどれも素晴らしいので迷いましたが、30番の1楽章の美しさは捨てがたいものです。
偏見かもしれませんが、なんとなく他の作品も含めて、後期の作品が好きな人はベートーヴェンが本当に好きな人に多いように思います。」
「32番ソナタは全ての音の中で一番好きです」
「私にとって32番は他の作品とは明らかに違ってきこえるのです。専門的な知識もないので何を言ってるんやと思われるかもしれませんが、あの第1楽章は1度効いたら忘れられないほどのインパクトがある。まさに最後のピアノソナタにふさわしい」
32番、人気があるんですね・・・。
少数派も熱いコメントを送っていただきました。
「今回はベートーヴェンのピアノ・ソナタと言うことで、個人的には、(世間的にも?)悲愴や、熱情が1,2位を争っているのですが、ここはあえて一番最初のピアノ・ソナタに票を投じました
まだバックハウスによる演奏しか聞いたことがないので、演奏家での違いについてはよくわかりませんが...」
「告別に一票。熱情・悲愴・月光・テンペストなどなど、素晴らしいソナタがたくさんありますが、長調の曲、それも守備範囲外のピアノ曲でこの私の心をここまで捉える曲はないのです。
後、失礼なことを申し上げますが、ワルトシュタインの良さがまったくわかりません。何であんなに人気があるのでしょう?」
「その他でソナタの28番に!!
あまり好きではなかったベートーベンを聞きなおすきっかけの曲でした。」
最後に概括的にコメントを寄せていただいた方々に感謝!!
「最近の自分にとってベートーヴェンのソナタを聴き較べる時によく聴く曲達ということで今回はその他に投票しました。
第12番の第一楽章:時々ふと頭の中に浮かんできて、何時までも繰り返し流れています。
第13番の第一楽章:アラウの来日公演のビデオを観て、初めて曲の魅力とアラウの素晴らしさに気づく切掛けになりました。
第18番の第一楽章:レコードで聴いたバックハウスの最後の演奏会で体調不良のため未完となった曲でハスキルの録音が残されている数少ないソナタのひとつ。
第27番の第二楽章:10年以上も前、ピリスの来日演奏会のプログラムにあったので何度も予習して行きましたが、当日曲目変更になって結局聴き損ねてしまいました。
以上が今の時点で個人的に好きな曲、ベートーヴェンのソナタのCDを聴く時知らず知らず聴いている曲です。」
「大学に入る前まで長い間ピアノをやっていた私にとって最も大きな割合を占めていたのはベートーヴェンのピアノソナタです。
だから、いくつもの曲に深い思い入れがあります。長い間弾くことが夢であった「悲愴」、自分をベートーヴェンのピアノソナタの虜にしてくれた「テンペスト」、挑戦することを夢見ながら遂に叶わなかった「熱情」、高校3年の時に最後に取り組んだ31番・・・
ベートーヴェンに対して普段抱くイメージは、「悲愴」、「月光」、「テンペスト」、「熱情」・・・といった華やかな曲にこそ代表されるのかもしれませんが、今の私は28番、31番、32番といった静かに心の内面を歌う曲にこそ最も惹かれます。」