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アンケートのアーカイブ|お好きなピアノ作品は何ですか?(ラフマニノフ)
アンケートの結果と考察(--;のようなもの・・・
ラフマニノフ
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投票総数: 297
やはりアンケートは難しい、とあらためて痛感させられました。そして、一部のブームによるクラシック音楽受容の底の浅さも感じさせられました。
考えてみれば、ラフマニノフなんてマイナー作曲家だったのです。こんな書き方をするとあちこちからお叱りの声が聞こえてきそうなのですが、2番や3番のコンチェルトをのぞけばそれ以外の作品はほとんど聞かれていないという「悲しい現実」を今回のアンケートはあからさまにしてくれました。2番と3番だけをノミネートしておいてそれ以外は「その他」という乱暴きわまるやり方でもアンケートとして成り立ったかもしれないという現実は、ラフマニアンにとっては本当に悲しい現実と言えるかもしれません。
まあ、好意的に解釈すればそれだけ2番のコンチェルトが断トツにすぐれていると言うことかもしれませんが、ラフマニノフ=2番コンチェルトという図式はやはり悲しいか・・・。
<寄せられたコメント>
「確かにピアノ協奏曲もいいです。けれど隠れているには、あまりに素晴らしい名曲が、練習曲集『音の絵』ではないでしょうか。特に第一集の8番ト短調モデラートの旋律の暗さといったら、ブラームスもビックリですよね。」
「あまりメジャーではないかもしれませんが、やはり『V.R.のポルカ』ですね。彼にしては明るい曲調の、親しみやすい小品(演奏効果は抜群♪)です。」
「ラフマニノフの代表作と言ったらこれしかない、協奏曲2番。この曲を作曲したことが、彼の最大の偉業ではないだろうか。1楽章の冒頭は何度聴いてもすごい。あの厚くて力強いロシア的な和音の数々。圧巻は2楽章。ショパンとは少し違うせつなく、感傷的な旋律。すばらしいですね。」
「大好きな2番の協奏曲に1票投じましたが、パガニーニラプソディも選択肢に入れてくださいね。」
「コンチェルトもいいのですが、地味ながらも美しい旋律が多く、また五番を自分で引いたので思いいれもあって、前奏曲集に一票!!パガニーニ狂詩曲は入れてほしかったです!」
「小品でもいいのはたくさんありますが、一番といわれればピアコンの2番以外ありえません!!たしかにパガニーニ狂詩曲はあったほうが良かったかと思います。」
「今回は悩みました。
ピアコン2番は素晴らしいし圧倒されるのは確かなのですが、どうしてもピアノだけの曲から選びたくて、
単一の曲としてもどれも美しく、曲集としての展開、緩急も畳みかけられかたも気持ちよい、楽興の時にしました。
もっと票が伸びてよいと思うのですが…意外と伸びませんね?」
「第3番のピアノ協奏曲に一票です。この曲は、ホロヴィッツのピアノとオーマンディ指揮NYpoのライブ演奏が長らく刷り込まれていたんですが、ウィーンpo来日公演でブロンフマンのピアノ演奏に圧倒されてしまいました・・・・。現代において彼以上のラフマニノフ弾きは存在しえない、と思わせた稀有な名演奏になりました。その賞賛の意味も込めてこの曲を支持するものです。」
「ピアコン2番が一位になるんだろうなあ…と分かってはいるけれど入れてしまいました笑。
私がこの曲を知ったのはまだオーケストラに入るずっと前、「いつもポケットにショパン」という少女漫画を読んでのことでした。ピアニストの母を持ち、音楽高校に通う主人公の女の子が、本当の意味でピアノに向き合うきっかけとなったのがこの曲です。
ここまで人の気持ちを変えられるなんてどんな曲なんだろうと思い、ピアノの先生に借りて聞いたのがバイロン・ジャニスの録音でした。
たいして音楽の知識も経験もなかった私ですが、それでも「ピアノってこんなに綺麗な音が出るんだ…」とちょっと涙を流してしまうくらい感動しました。
それから数年後、演奏することが出来ましたよ!私はチェロでしたが、舞台の上で聴くラフマニノフは格別な響きでした。演奏自体は、やっぱり大したことなかったんですけどね(^−^;)
思い入れで一票です。」
「今回はラフマニノフということで、もともとあまり聴いたことはなかったですが、この3月に少しの時間をさいて聴いてみました
で、本題に入りますが、やはりピアノ協奏曲第2番かピアノ協奏曲第3番になるのですが、ここはピアノの難解曲と言われている、ピアノ協奏曲第3番を選びました。
それを選んだ理由は、第1楽章の、唐突に始まる、不思議な感じの冒頭部分であったり、全体的に超技巧的なところにあると考えます。
ラフマニノフ自作自演のCDも実際に売られているのはいろいろな意味でスゴいことだとは思いますが、私が聴いてきた限りではホロヴィッツの、1951年録音(RCAヴィクター響)が一番気に入りました」
聞いている人はしっかりと聞いているのですが、一部の作品をのぞけばまだまだ認知度が低いと言うことを痛感させられました。
最後に、この詳しいコメントが全てを語り、まとめてくれていると思います。
「「今じゃ少なくなったかもしれませんが、ドイツ音楽至上主義者からするとチャイコやラフマは軽視されがちですが、チャイコは後期作品で、彼以外誰も決して立ち入ることのできない領域に達していたのは明らかでしょう。
しかしラフマは?といえば、正直軽視されても仕方ないのかな…と未だに思えます。
私はピアノ協奏曲第3番に投票させていただきました。
理由はホロヴィッツをはじめ、アルゲリッチやアシュケナージ、最近ではブロンフマンの日本ライヴなど凄演揃いだからです。
ソリスト主導でも、アルゲリッチぐらいやれば、オケが奮迅するしかなく、好き嫌いはわかれるでしょうが、希有なとんでもない演奏になるという例でもあります。
この作品がそうだとは言い切りませんが、作品は面白みがないものでも演奏によって「金 gold」にかわるものがあります。
そういう意味で、私はこの作品をラフマの中では比較的良く聴きます。
個人的にさほど好きなわけではありませんが、他の方も言ってらっしゃる通り、パガニーニラプソディーはいれるべきだったのではないでしょうか。
通俗的と罵られることもある18変奏は、主題の反行形であることを考えればなかなか興味深いものですし、
主題の前に変奏を置くアイディア、各変奏の見事さ。怒りの日の有効な利用。最後の洒落た終わり方と良い、ラフマニノフ全作品の中でも出来はかなり良い方の作品なのですから。叙情性の陰に隠れた彼の真価がちゃんと良くも悪くも正しく評価される日が来るのはいつなのでしょうか?」
叙情性の陰に隠れた彼の真価がちゃんと良くも悪くも正しく評価される日が来るのはいつなのでしょうか?・・・と言うのは100%納得です。