クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~

ワルトトイフェル:「スケートをする人」

カラヤン指揮 フィルハーモニア管弦楽団 1953〜55年録音





Waldteufel:スケートをする人々(スケーターズワルツ)


ワルトトイフェル

作曲家としてはほとんど忘れ去られた存在ですが、この「スケートをする人」や「女学生」などは今もってそれなりの知名度を維持しています。
フランスのアルザス地方に生まれたワルトトイフェルは、同じ時代に活躍したJ.シュトラウスと同じように楽団を指揮して数多くのワルツを作曲しました。しかし、シュトラウスとくらべるとたおやかで優美であっても、音楽に込められたパワーのようなものが不足していることは一聴して明らかです。そのために、人々がワルツにあわせて踊り明かす時代が終焉すると彼の作品も忘れ去られていきました。
しかし、その作品の全てが歴史の淘汰によって消え去っていく凡百の作曲家とくらべれば、通俗音楽というレッテルを貼られていようと、今もなお演奏される作品が残るというのは凄いことであり、幸せなことだと言えます。

カラヤンを見直そう


指揮者というのは存命中は「巨匠」ともてはやされても、あの世に行ってしまった途端に地盤沈下してしまうのがほとんどです。その最も顕著な例はカール・ベームでしょう。
しかし、ごく一部ですが、あの世に行ってしまってもその威名は衰えることなくこの世界に君臨し続けている爺様たちがいます。フルトヴェングラー、トスカニーニ、ムラヴィンスキーなどなどです。そして、ユング君の予想に反して、そう言う爺様たちの仲間に入りそうなのがカラヤンです。
ユング君は彼があの世に行ったときに、おそらくこれで彼の業績は一気に地盤沈下し忘れ去られていくだろう、ざまあみろ!!と思いました。しかし、1年たっても2年たっても彼に対する評価も悪口も変わる様子がありません。
こんなことは言うまでもないことですが、悪口というのはその人を評価していると言うことのゆがんだ形での表明です。本当に歯牙にもかけていないのならば、その時にとる態度は「無視」です。つまり「愛」の反対語は「憎悪」ではなくて「無視」なのです。大嫌いはちょっとだけ好きと同義語なのです。ですから、彼が亡くなっても彼を評価する声や批判する意見が絶えないというのはちょっと驚きでした。
そして、2年が3年になり、5年、10年と経過してもその評価に変化がないとなれば、その事実は認めざるを得ません。

ユング君はあまりにも最初から彼を嫌いすぎていました。考えてみれば、ほとんどまともに彼の録音とはつきあってこなかったのです。おそらく家中探しても彼のCDは20〜30枚程度しかないでしょう。それもほとんどは60年代の初め頃の録音です。長く聞いていなかったそれらのレコードやCDを聴き直してみると、例えばベルリンフィルとの最初のベートーベンの交響曲全集やシベリウスの後期の交響曲などなかなかに素晴らしい演奏です。
そこで、ユング君は決心しました。今までの経緯は捨てて一度じっくりとカラヤンとつきあってみようと決めました。そして、このリスニングルームでももう少ししっかりと彼の録音を取り上げてみようと思います。

ですから、この録音も冒頭のホルンのソロをデニス・ブレインが演奏しているから・・・などという変化球は投げないことにします。本当にこういう小品を演奏させるとカラヤンという人は右に出るものがいないほどに上手いです。録音もモノラルとしては極上の部類に属するでしょう。

よせられたコメント

2012-07-08:oTetsudai


2016-12-13:べっく


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