ドヴォルザーク:交響曲第7番
ターリッヒ指揮 チェコフィル 1938年11月録音
Dvorak:交響曲第7番「第1楽章」
Dvorak:交響曲第7番「第2楽章」
Dvorak:交響曲第7番「第3楽章」
Dvorak:交響曲第7番「第4楽章」
ブラームスの仮面をかぶったシンフォニー
1882年、ドヴォルザークはロンドン・フィルハーモニー協会から自作の指揮をするように招待を受けて、はじめてイギリスの地を踏みます。演奏会は空前の大成功をおさめ、ドヴォルザークは協会の名誉会員に選ばれるとともに、協会のために新しい交響曲を書くように依頼されます。
ちょうど同じ頃に、ブラームスの交響曲3番を聞いて深く感動して新たな交響曲の創作に意欲を見せていたドヴォルザークはその依頼を即座に受け入れます。1884年の2回目のイギリスへの演奏旅行も成功裏に終り、プラハに戻ったドヴォルザークはその年の暮れから創作に取りかかり、翌年の3月には完成させました。その新しい作品が、現在では「第7番」とナンバーリングされている交響曲です。(この交響曲は出版されたときは「第2番」とされていて、それで長らく通用していました。)
この作品は同年4月からの3回目のイギリス訪問で初演され過大にすぎるくらいの成功と評価を勝ち得ました。一般的、ドヴォルザークとイギリスは相性が良かったようで、イギリスの評論家は常にドヴォルザークの作品に対して高い評価を与えてきました。その中でも、この作品は特にお気に入りだったようで、シューベルトのハ長調交響曲やブラームスの最後の交響曲に匹敵する傑作とされ続けてきました。(さすがに、今はそんなことを言う人はいないでしょうが・・・)
この作品はドヴォルザークに特有なボヘミア的な憂愁よりは、どこかブラームスを思わせるような重厚さが作品を支配しています。内省的でどこか内へ内へと沈み込んでいくような雰囲気があります。
ドヴォルザーク自身も出版業者のジムロックにあてて「新しい交響曲に取り組んでもう長期になるが、それは何か本格的なものになりそうだ」と述べています。その「本格的なもの」とはブラームスの交響曲をさしていることは明らかです。
誤解を招くかもしれませんが、ドヴォルザークがブラームスの仮面をつけて書いたような音楽です。
チェコフィルを育てた男
チェコフィルは数あるヨーロッパのオケの中でも特別な位置を占めているように思います。それは決してナンバーワンのオケになることはありませんが、常にオンリーワンの魅力を保持してきたことからくるステータスでしょうか。
そして、チェコフィルが持つその様な魅力を育て上げたのが、ターリッヒだといって間違いはないでしょう。
いささかぼけた録音なのでその魅力がどこまで伝わるのかは疑問ですが、そこは録音の少ない作品と言うことでご容赦ください。
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