クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~

ブルックナー:交響曲第7番

カール・ベーム指揮 ウィーンフィル 1948年 ライブ録音





Bruckner:交響曲第7番「第1楽章」

Bruckner:交響曲第7番「第2楽章」

Bruckner:交響曲第7番「第3楽章」

Bruckner:交響曲第7番「第4楽章」


はじめての成功

一部では熱烈な信奉者を持っていたようですが、作品を発表するたびに惨めな失敗を繰り返してきたのがブルックナーという人でした。

そんなブルックナーにとってはじめての成功をもたらしたのがこの第7番でした。

実はこの成功に尽力をしたのがフランツ・シャルクです。今となっては師の作品を勝手に改鼠したとして至って評判は悪いのですが、この第7番の成功に寄与した彼の努力を振り返ってみれば、改鼠版に込められた彼の真意も見えてきます。

この第7番が作曲されている頃のウィーンはブルックナーに対して好意的とは言えない状況でした。作品が完成されても演奏の機会は容易に巡ってこないと見たシャルクは動き出します。

まず、作品が未だ完成していない83年2月に第1楽章と3楽章をピアノ連弾で紹介します。そして翌年の2月27日に、今度は全曲をレーヴェとともにピアノ連弾による演奏会を行います。しかし、ウィーンではこれ以上の進展はないと見た彼はライプツッヒに向かい、指揮者のニキッシュにこの作品を紹介します。(共にピアノによる連弾も行ったようです。)

これがきっかけでニキッシュはブルックナー本人と手紙のやりとりを行うようになり、ついに1884年12月30日、ニキッシュの指揮によってライプツィッヒで初演が行われます。そしてこの演奏会はブルックナーにとって始めての成功をもたらすことになるのです。
ブルックナーは友人に宛てた手紙の中で「演奏終了後15分間も拍手が続きました!」とその喜びを綴っています。

まさに「1884年12月30日はブルックナーの世界的名声の誕生日」となったのです。

そのことに思いをいたせば、シャルクやレーヴェの業績に対してもう少し正当な評価が与えられてもいいのではないかと思います。

若々しいベームのブルックナーです


死んでしまうと急速に忘れられていく人がいます。
残念ながらカール・ベームもそのような一人にはいると言わざるを得ません。存命中は「オーストリアの音楽監督」とまで言われたのに、最近は少しずつ忘却の彼方に押しやられています。(こういうことはWebの世界を見ると一目瞭然です。ベームのサイトというのはほとんど見あたりません。)

しかし、これには理由がないわけではありません。
最晩年のベームの録音や演奏は完全に動脈硬化をおこしていました。しかし、そういう演奏をレコード会社や評論家諸氏は「老大家の枯れた演奏」などと言って天まで持ち上げたのです。

決してベストとは言えないそのような録音がベームを代表するものみたいな感じで残ってしまったのは気の毒な話でした。

また、ベームは基本的にはライブの人でした。
これは書き始めるときりがないのでこれ以上はふれませんが、リハーサルのお約束と実際の演奏とでは全く違ったことを平気でやる「悪いおじさん」だったことは確認しておきましょう。それだけに、お約束の中だけで終わってしまうスタジオ録音では十分に真価が発揮できなかったようです。

そういう不幸が二重に重なったことが死後の評価に大きな影響を与えています。
ただし最近になって彼の優れたライブ録音がCD化されるようになってきたので、そういう風向きが変わることを期待したいと思います。

そこで、この若き時代のライブ録音です。(^^)
まさに覇気に満ちた音楽を聴くことができます。ただ音楽がフォルテにさしかかるとリミッターがかかったように音に歪みを感じるのが残念です。
1948年という時代を考えればやむを得ないのかもしれませんが、いささか残念ではあります。

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