シューマン:交響曲第3番 変ホ長調 作品97 「ライン」
パレー指揮 デトロイト交響楽団 1956年11月録音
Schumann:交響曲第3番 変ホ長調 作品97 「ライン」 「第1楽章」
Schumann:交響曲第3番 変ホ長調 作品97 「ライン」 「第2楽章」
Schumann:交響曲第3番 変ホ長調 作品97 「ライン」 「第3楽章」
Schumann:交響曲第3番 変ホ長調 作品97 「ライン」 「第4楽章」
Schumann:交響曲第3番 変ホ長調 作品97 「ライン」 「第5楽章」
祝典的な雰囲気にあふれた作品です
番号は3番ですが、作曲されたのは4曲の交響曲の中では一番最後に作曲されました。
1850年にシューマンはデュッセルドルフ市の音楽監督に就任し、ドレスデンからライン河畔にあるデュッセルドルフに居を移します。これを契機に作曲されたのがこの第3番の交響曲であるために一般に「ライン交響曲」と呼ばれますが、これはシューマン自身が与えた標題ではありません。
ただ、この作品に漂う民族的な舞曲を思わせる雰囲気がライン地方の雰囲気を彷彿させるという話もあるので(ユング君はその「ライン地方の雰囲気」と言うのがどういうものなのかは分からないのですが・・・)、それほど的はずれの標題ではないようです。
どこか内へ内へ沈み込んでいくようなシューマンの交響曲の中で、この第3番のシンフォニーだけは華やかさをふりまいてくれます。とりわけ最終楽章に響くファンファーレは祝祭的な雰囲気を盛り上げてくれます。それから、この前に置かれている第4楽章は全体の構成から見てみると、「間奏曲」のようなポジションにあることは明らかですが、実際に聞いてみるとこの楽章が一番充実した音楽のように思えます。最後に弦のトレモロにのって第1主題が壮麗な姿で復帰してくるところなどはゾクゾクしてしまいます。
こういう形式はベートーベンが確立した交響曲のお約束からは外れていることは明らかです。ベートーベンの交響曲の継承者はブラームスと言うことになっていて、その間に位置するシューマンは谷間の花みたいな扱いを受けているのですが、こういう作品を聞いてみると、確かに方向性が違うことが納得されます。
速めのテンポできわめてパワフルに推進していく音楽
一部では非情に評価の高い録音です。そして、実際に聞いてみると、なるほどこれは大したもんだと感心させられます。セルのスタイリッシュなシューマンにパワーが加わったような演奏と言えば想像ができるでしょうか。何と言っても、その剛直きわまる鋼のような響きが実に魅力的です。反面、シューマンの特色である中間色によって塗り込められたような世界から醸し出される夢幻的な世界を期待すると木っ端微塵に打ち砕かれてしまいますので注意が必要です。
とにかくザッハリヒカイトという言葉が裸足で逃げていきそうなくらいの割り切れた演奏です。そして、快速テンポから繰り出されるパンチを浴び続けているうちに次第次第に心理的な快感を覚えてくると言うとっても危険な演奏です。
お茶でもすすりながら「今年もいろいろあったけれども、まあ無事に過ごせて良かったね」などと言うふやけた、且つたわけた精神をたたき直すにはもってこいの演奏です。
特に、1番や4番などは録音そのものがかなりデッドで、寄らば切るぞ!!言わんばかりの雰囲気に仕上がっているので、かなり危険な匂いがします。
それらと比べると、この3番は適度に残響を取り入れているので、少しは落ち着いて聞くことができます。
ただし、速めのテンポできわめてパワフルに推進していくので、迫力満点な事にはかわりはありません。
シューマンと言えば、ロマン的で女性的な音楽だと思っている人には到底受け入れがたい演奏でしょうが、こういう幅の広さこそがクラシック音楽の魅力なのではないでしょうか。
よせられたコメント 2011-05-31:KIF1208 Paul Parayの名前をググってみると、
名声と実像(私の思い込み?)で違う点がいくつかありました。
まず、活躍の場がアメリカで、名前の印象からもアメリカ人だと思ったのですが、実はれっきとしたフランス人。
また、作曲家が本業(?)だったんですね。
新古典主義的な作品を結構たくさん残しているようです。
オーケストラビルダーとしても有能で、アメリカの当時新設のオケだったデトロイト交響楽団を一流のオケにした功績が大きく、
作曲家としての面はかすんでしまったようです。
その前にはイスラエルフィルで音楽監督(バーンスタインの後釜)をしています。
作品集(交響曲1番とミサ曲)のCDが出ていたので、早速注文して聞いてみる
ことにします。 2011-06-02:ジェネシス 小生、以前よりのポール.パレーファン(マーキュリー録音ファンでもあるけど)です。
で、所謂シューマネスクといわれる世界とは、大きく異なっていることは承知の上ではあるんですが、さすがにこれを聴かされるとパレー盤のみを所有している曲、ショーソン「交響曲」サンサーンス「オルガン付き」メンデルスゾーン「宗教改革」などをスタンダードにしてしまっている自分に危うさを痛感して、他のコンビの演奏も聴いてみなきゃなどと思ってしまいます。
でも、ラヴェルは別格、最高ですが!。 2024-02-22:大串富史 シューマンと指揮者とオケの面々に、また管理人様への感謝と共に。
このラインの第4楽章だけ、間奏曲違う違う中国人学生の日本語多人数レッスンの5分間休憩の時に流してみよう、と思いました。おや?これは一体?フーガ?誰の?みたいな感想があれば大成功、ブーイングが出なければまあ、小成功(まて
#ざっくり200年?なクラシック音楽聞き巡りで時代を下って、ついにシューマンにまでたどり着いたかと思うと非常に感慨深く、管理人様への感謝もまた一段と深まります… って、管理人様も解説で仰っておられますが、シューマンってまるで、マーラーのおじいさん?みたいな印象を強くしました(違
今はピアノ協奏曲を聴きながらコメントさせていただいているのですが、何というかあのその、例の?タララララッタッターララをまた聴いて、いやーおじいちゃん、時代が違うんですって今はなどと若造な!説教をしてしまいたくなってしまうのです… そこへいくと、この第4楽章は相応によさげかなあと。
#えっと他は… それなりクラシック音楽ファンな小生も、正直混乱してしまうのでパス(まてまて
ところで最近のApple Music Classicalのリリースは、管理人様の長年のご苦労ご足労と共に、本サイトの本質的価値をさらなる高みへと高めるものになったと断言していいかと思います。少なくともわたしなどは、コンサートに出かけたり映像付きでクラシック音楽を「鑑賞」する時間などはもはやなく、それ以前にクラシック音楽は「レコード芸術」で全く無問題ですし、まして生計のためのバックグラウンドミュージックというプラス効果付きです。管理人様に、この機会に再び深い感謝を申し述べさせていただきたく。
#それにしてもシューマンでさえ梅毒で身を滅ぼしたとは、初めて知りました… 実はついにディーリアスのチェロ協奏曲の全曲mp3をYoutubeから抜き出してから、ウィキペディアで管理人様が仰っておられたかのチェリストの夫について知り、そのあと関連人物?検索で既にうわさに聞いていたアルゲリッチの奔放ぶり(ごめんなさい!でもおばあちゃん、あなたそれ、誇っていません?)について読むにつけ、この仰々しい音楽芸術がこういった面々を通して今日まで脈々と歌い継がれて?いるかと思うと、普通人として妻子と共に普通の生活を日々送らせていただいてる歓びをかみしめずにはいられません。この場に集うクラシック音楽ファンの皆様もまた、そうであることを願いつつ。
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