しかしながら、この作品は最初は「Kaiser-Walzer」ではなくて、「Hand in Hand」となっていました。
もともとが、新しくプロイセンの皇帝に即位したヴィルヘルム2世を、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフが表敬訪問するために作曲されたものでした。かつて干戈を交え、緊張関係にある両国の関係を緩和するためにこの表敬訪問はきわめて大きな政治的意味を持ち、そのためにフランツ・ヨーゼフの座右の銘「Viribus Unitis(一致団結)」を意識したものだと言われます。
しかし、最後の最後の土壇場で、出版社が「Hand in Hand」ではなくて「Kaiser-Walzer」の方が相応しいだろうと言うことで、この名前が用いられるようになりました。
確かに冒頭の行進曲風のはじまり方が、この二国間の過去をかすかに思い起こさせてドキッとするのですが、それに続くチェロの美しい独奏によってその一瞬の緊張感は一掃されます。そして、その後に美しくも華やか5つのワルツが連なります。このあたりの手際は実に見事なものです。
そして最後はトランペットのファンファーレで華々しいコーダに突入します。
エルガー:「ゲロンティアスの夢」第2部 (Elgar:The Dream Of Gerontius, Op. 38 Part2)
マルコム・サージェント指揮 ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団 (T)リチャード・ルイス (MS)マージョリー・トーマス (Br)ジョン・キャメロン ハダースフィールド合唱協会 1954年11月4日~6日録音(Sir Malcolm Sargent:Liverpool Philharmonic Orchestra (T)Richard Lewis (MS)Marjorie Thomas (Br)John Cameron Huddersfield Choral Society Recorded on November 4-6, 1954)
[2026-07-24]
エルガー:「ゲロンティアスの夢」第1部 (Elgar:The Dream Of Gerontius, Op. 38 Part1)
マルコム・サージェント指揮 ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団 (T)リチャード・ルイス (MS)マージョリー・トーマス (Br)ジョン・キャメロン ハダースフィールド合唱協会 1954年11月4日~6日録音(Sir Malcolm Sargent:Liverpool Philharmonic Orchestra (T)Richard Lewis (MS)Marjorie Thomas (Br)John Cameron Huddersfield Choral Society Recorded on November 4-6, 1954)