カラヤン オーケストラ ショーピース
カラヤン指揮 フィルハーモニア管弦楽団 1958年~1960年録音
シベリウス:フィンランディア
シベリウス:悲しきワルツ
シャブリエ:狂詩曲『スペイン』
シャブリエ:楽しい行進曲
J.シュトラウス:ラデツキー行進曲
グラナドス:『ゴイエスカス』間奏曲
ワルトトイフェル:スケーターズワルツ
ヴェルディ:『椿姫』第3幕への前奏曲
オッフェンバック:ホフマンの舟歌
プッチーニ:『マノンレスコー』間奏曲
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番
ウェーバー:舞踏への招待
J.シュトラウス?世:雷鳴と稲妻
カラヤン オーケストラ・ショーピース
今の時代に、こんなアルバムを作って売れる人っているんでしょうか?
おそらく、こういう録音が売れるためには、クラシック畑以外の人にも注目を浴びるだけのスター性がないと駄目なんだと思いますが、残念ながらそういう人は今の時代には存在しないですね。
そう言えば、アダージョ・カラヤンというCDが何百万枚も売れて、柳の下のドジョウをねらって同じようなCDが企画されたのですが、カラヤン以外はさっぱりだったみたいですね。
良くも悪くも、そこがカラヤンの凄さなんでしょうね。
<収録作品>
シベリウス:フィンランディア
シベリウス:悲しきワルツ
シャブリエ:狂詩曲『スペイン』
シャブリエ:楽しい行進曲
J.シュトラウス:ラデツキー行進曲
グラナドス:『ゴイエスカス』間奏曲
ワルトトイフェル:スケーターズワルツ
ヴェルディ:『椿姫』第3幕への前奏曲
オッフェンバック:ホフマンの舟歌
プッチーニ:『マノンレスコー』間奏曲
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番
ウェーバー:舞踏への招待
J.シュトラウス?世:雷鳴と稲妻
レガート・カラヤンとは別人ですね
実にスッキリとした造形で作品の持ち味を上手く描き分けています。後の時代のレガートがかかりすぎたドーピング状態の演奏とは全く異なります。
それにしても、彼はどうしてこのスタイルを生涯貫かなかったのでしょうか?
それとも、未だに私の中に「アンチ・カラヤン」の亡霊がひそんでいて、それがレガートをしまくるカラヤン美学を理由もなく拒否させているのでしょうか。意外と、最初に刷り込まれた「意識」というのは強いですから、今一度虚心坦懐に聴き直してみることにしました。
何がいいかと思って、あれこれ探してみて、69年8月5日にアルビノーニのアダージョやパッヘルベルのカノン等を録音したアルバムを引っ張り出してきました。
そして、一切の先入観なしに、虚心坦懐に聞いてみました・・・。
しかし、最初の数秒で、腰が砕けそうになってしまいました。
そりゃぁ、あのケーゲルがピストル自殺をする直前に録音したアルビノーニのアダージョと比べるのは間違っているでしょう。しかし、この厚化粧のヘタレタ雰囲気はどうにも我慢ができません。同じ小品集でも、この58年から60年にかけて録音された演奏とは全く別人です。そして、私は、この50年代から60年代初めの頃のカラヤンは大いに評価しますが、レガートをかけまくるスタイルに変わってからのカラヤンは未だに受け入れることはできないようです。
とは言え、人は変わるものです。
あと数年もすれば、レガートのカラヤンもいいものだ・・・等といっているかもしれません・・・って、そりゃぁ、ないでしょうな(^^;。
よせられたコメント
2022-11-20:コタロー
- これはカラヤン以外には真似できないアルバムですね。
いきなり「フィンランディア」で始まり、あとは国籍不明のごった煮状態にあきれてしまいます。しかしながらどの曲をとってもそれなりに聴き手を納得させるカラヤンという男は大したものです。1958年~1960年録音とありますので、カラヤンが50歳前後のレコーディングということになります。このころのカラヤンは後年の演奏とは異なり、素直な音楽づくりをしているのに好感が持てます。
おもしろいアルバムをご紹介いただき、ありがとうございました。
【最近の更新(10件)】
[2025-11-15]

エドワード・ジャーマン:「ネル・グウィン」(German:Nell Gwyn)
サー・ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団 1954年3月3日録音(Sir John Barbirolli:Halle Orchestra Recorded on May 3, 1957)
[2025-11-13]

ベートーベン:交響曲第7番 イ長調 作品92(Beethoven:Symphony No.7 in A major , Op.92)
ジョルジュ・ジョルジェスク指揮 ブカレスト・ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団 1962年1月録音(George Georgescu:Bucharest George Enescu Philharmonic Orchestra Recorded on January, 1962)
[2025-11-11]

ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調, Op.20(Beethoven:Septet in E-Flat Major, Op.20)
バリリ弦楽アンサンブル&ウィーン・フィルハーモニー木管グループ:1954年録音(Barylli String Ensemble:Vienna Philharmonic Wind Group:Recorded on 1954)
[2025-11-10]

J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ト長調 BWV.541(J.S.Bach:Prelude and Fugue in G major, BWV 541)
(Organ)マリー=クレール・アラン:1961年12月10日~12日録音(Marie-Claire Alain:Recorded December 5-8, 1961)
[2025-11-08]

ベートーベン:ピアノ・ソナタ第14番「月光」 嬰ハ短調 Op.27-2(Beethoven:Piano Sonata No.14 in C-sharp minor, Op.27-2 "Moonlight")
(P)ハンス・リヒター=ハーザー 1955年11月録音(Hans Richter-Haaser:Recorded on November, 1955)
[2025-11-06]

ヴェルディ:弦楽四重奏曲(Verdi:String Quartet in E Minor)
イタリア四重奏団 1950年11月24日~29日録音(Quartetto Italiano:Recorded on November 24-29, 1950)
[2025-11-04]

フォーレ:夜想曲第5番 変ロ長調 作品37(Faure:Nocturne No.5 in B-flat major, Op.37)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)
[2025-11-02]

バックス:交響詩「ファンドの園」(Bax:The Garden of Fand)
サー・ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団 1956年6月20日録音(Sir John Barbirolli:Halle Orchestra Recorded on June 20, 1956)
[2025-10-31]

ベートーベン:ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調 「大公」 Op.97(Beethoven:Piano Trio No.7, Op.97 in B-flat major "Archduke")
(P)エミール・ギレリス (Vn)レオニード・コーガン (Cello)ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ 1956年録音(Emil Gilels:(Cello)Mstislav Rostropovich (Violine)Leonid Kogan Recorded on 1956)
[2025-10-29]

J.S.バッハ:前奏曲とフーガ イ長調 BWV.536(J.S.Bach:Prelude and Fugue in A major, BWV 536)
(Organ)マリー=クレール・アラン:1961年12月10日~12日録音(Marie-Claire Alain:Recorded December 5-8, 1961)