ヨハン・シュトラウス クリップス&ギューデン・コンサート
クリップス指揮 ウィーンフィル 1956年10月12日録音 (S)ヒルデ・ギューデン
Josef_Strauss:オーストリアの村つばめ Op.164
J_Strauss:春の声 Op.410
社交の音楽から芸術作品へ
<収録曲>
1.Josef_Strauss:オーストリアの村つばめ
2.J_Strauss:春の声
父は音楽家のヨハン・シュトラウスで、音楽家の厳しさを知る彼は、息子が音楽家になることを強く反対したことは有名なエピソードです。そして、そんなシュトラウスにこっそりと音楽の勉強が出来るように手助けをしたのが母のアンナだと言われています。後年、彼が作曲したアンネンポルカはそんな母に対する感謝と愛情の表れでした。
やがて、父も彼が音楽家となることを渋々認めるのですが、彼が1844年からは15人からなる自らの楽団を組織して好評を博するようになると父の楽団と競合するようになり再び不和となります。しかし、それも46年には和解し、さらに49年の父の死後は二つの楽団を合併させてヨーロッパ各地へ演奏活動を展開するようになる。
彼の膨大なワルツやポルカはその様な演奏活動の中で生み出されたものでした。そんな彼におくられた称号が「ワルツ王」です。
たんなる社交場の音楽にしかすぎなかったワルツを、素晴らしい表現力を兼ね備えた音楽へと成長させた功績は偉大なものがあります。
悲壮は気分、楽観は意志
ヨーゼフ・クリップスは戦後の最も困難な時期のウィーンの音楽界を支えた功労者です。劇場のコレペティトゥールからスタートして1933年にはウィーン国立歌劇場の指揮者にとなったという、典型的な「たたき上げ」の指揮者です。しかし、その地位も1938年にナチスがオーストリアに侵攻することによって失ってしまいます。
そう言うナチスによって迫害された経歴を持ちながら、そのナチスとの関係で苦境に立たされたウィーンの歌劇場に救いの手をさしのべたのは、まさにクリップスという芸術家の人間性を著した出来事だと言えます。
戦後、ウィーン国立歌劇場がアン・デア・ウィーン劇場で再出発したときのオープニングの「フィデリオ」を指揮したのも、翌年のニュー・イヤー・コンサートを指揮したのもクリップスでした。
コイズミ君がかつてよく使い、アソウ君も使っていたので、最近あまりにも「手垢」にまみれてしまったのですが、「悲壮は気分、楽観は意志」(アラン)です。
レクイエムで死を悼んだ後には、こういう音楽も必要なのではないかと思いアップしてみました。
よせられたコメント 2022-05-18:コタロー 1987年の元日のウィーン・フィルのニューイヤーコンサートはカラヤン指揮で行われました(彼にとって最初にして最後になってしまいましたが)。
ここでカラヤンはキャサリン・バトルを招いて、「春の声」を演奏しました。それは豪華絢爛たるものでした。この演奏を聴いてその時の印象的な光景が目に浮かんできました。
それはいかにも当時のバブル時代を象徴する出来事でしたね。
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